長時間の癇癪や暴言暴力、発達障害グレーゾーンの怒りっぽい子に悩み、ママもつい感情的に怒り返してはいませんか?悪いことをしたのだから当然と思っているママは要注意です!今回は、酷い癇癪がある子でも落ち着くとっておきの対応をお伝えします。
【目次】
1.発達障害グレーゾーン怒りっぽい子の癇癪や暴言暴力に困っていませんか?
2.長時間に及ぶ癇癪や暴言暴力はなぜ起こるの?
3.酷い癇癪が落ち着くとっておきの対応
①動じない
②怒りに共感
③落ち着いたら褒める
1.発達障害グレーゾーン怒りっぽい子の癇癪や暴言暴力に困っていませんか?
発達障害グレーゾーンの怒りっぽい子、ちょっとしたことでイライラして癇癪を起してしまう子は多いですよね。
さらに
・長時間怒る
・ママを叩いたり物を投げる
・自分のことを叩く
機嫌を損ねないように気を付けているはずなのに、激しい癇癪や暴言暴力があると、本当に疲れますよね。
実はこれ、当時小学2年生だった娘にみられた癇癪です。怒っても手を出すことなんてなかった娘が、小学生になって激変しました。
荒れていく娘に対し私は以下の対応を取りました。
・「そんなことで怒らないで!」と感情的に怒り返す
・「なんで怒ってるの!?」としつこく聞く
・「そんなことしたら駄目!」と叩いたり、物を投げたことを叱る
・「お菓子食べる?」等と関係のない話題を提供する
・怒り始めたらスルーする
・癇癪絶頂の時に抱きしめる

いかがでしょうか?
こんな対応を繰り返した結果、癇癪はさらに激しい暴言暴力へ発展しました。ちょっとしたことで何時間も暴れ、生活自体が回らなくなりました。
しかしここまで荒れた娘も、私の声かけと対応を変えただけで、今では小さい癇癪はあるものの暴言暴力はなくなり本来の優しさを取り戻しました。
今回はこんなに荒れてしまった娘でも落ち着けた、激しい癇癪への対応をお伝えします。
2.長時間に及ぶ癇癪や暴言暴力はなぜ起こるの?
ではそもそもなぜ、ここまで酷い癇癪になってしまったのでしょうか?
大きく分けて2つの原因があります。
一つは、脳の特性によるものです。
・衝動性がありすぐにカッとなってしまう。
・こだわりがあり、気持ちの切り替えが苦手
・感情のコントロールが苦手
・言葉で気持ちを伝えることが苦手
などがあります。
気持ちを切り替えたいと思っていてもこだわりにより一つの思考(嫌な気持ち)から抜け出せなくなります。さらに気持ちを伝えたいけど言葉での説明が難しく、それでも分かって欲しいという思いから癇癪や暴言暴力を起します。
ちょっとしたことで癇癪を起す子どもを見ていると、ママは不安になったり、怒り返してしまうかもしれません。
このまま大人になって他人を傷つけてしまったらどうしよう、今のうちにしっかりとしつけないといけないと思うかもしれません。
しかし癇癪や暴言暴力に対し、駄目だと叱り続けるとどうなるでしょうか。
子どもの反抗心は膨らみ、さらに酷い暴言暴力へ発展することになります。 気持ちを理解してくれるまで、癇癪や暴言暴力を起こし全力で訴えてきます。
そんなとき気持ちを切り替えてあげようと、関係のない話題や提案をするかも知れません。しかし提案されてもなかなか脳には届きません。
明らかにママの視界に入っているのにも関わらず怒り出したらスルーしたり、別室に逃げることも懸命とは言えません。
なぜなら、子どもの癇癪の裏には、気持ちを分かって欲しい、助けて欲しいという思いが詰まっているからです。

2つ目は、脳の誤学習です。
長時間の癇癪や暴言暴力を起せば最後に要望を聞いてもらえた経験や、少し気持ちがスッキリとしたという経験から、悪いことだとは分かっていても嫌なことがあると癇癪を起せばいいと脳に記憶されてしまうのです。
ですからこのパターンから脱し、癇癪を長引かせないためにもすぐにママの対応を変える必要があります。
癇癪は特性だから仕方ない、何をしても一緒だったからと諦めないでくださいね。
次に、毎日酷い癇癪を起していた娘でも落ち着けた方法をお伝えします!
3.酷い癇癪が落ち着くとっておきの対応
大前提として、まず癇癪を起した事自体を怒らないでくださいね。 子どもも決して癇癪を起こしたいわけではありません。暴言暴力も悪いことだと分かっています。
何とかして欲しいという思いが詰まったSOSなのです。ですから、暴言暴力はこの人に分かって貰いたい、この人なら分かってくれるはずだと思っている相手、つまり大好きなママに向けられることが多いのです。
◆①動じない
子どもがイライラしたり癇癪を起し始めても、動じないことです。
感情的になりがちなママは、子どものイライラに巻き込まれてついママも怒りがちです。動じないことは、初めは難しいかも知れません。しかし慣れればできるようになります。
感情に巻き込まれやすい私は、「癇癪の時は笑顔を作る!」と決めておくこと、癇癪はSOSと思い直すことでできるようになりました。
◆②怒りに共感
一度癇癪を起したり、怒りが絶頂に達してからでは、どうしても落ち着くことは難しくなります。
「そんなことで怒らないで!」「これくらいの事なら大丈夫かな」という思いは置いておき、イライラし始めたらすぐに怒りに共感をしてあげることをお勧めします。
ポイントは余計な声かけしないことです。傍により穏やかな顔で寄り添い、決して「どうしたの?何が嫌なの?」などの声かけはしないでくださいね。興奮を助長しやすくなります。
また早めに対応、時間をかけて共感することも大事です。
そうすると子どもはママに気持ちを分かって貰えたと思い次第に落ち着き、怒りの理由や気持ちを話してくれるようになるでしょう。
◆③落ち着いたら褒める
そして子どもが落ち着いたら、必ず褒めてあげてくださいね。 やっと落ち着いたと思うと、時間を取られたことに再度イライラしてしまったり、安心して離れたりしがちです。
しかしこの時にしっかり褒めることで、気持ちを落ち着けられたという成功体験の記憶につなげることができます。
イライラしたら癇癪という記憶から、イライラしても落ち着けたという記憶に変えてあげましょう。 たとえ癇癪を起したとしても、大したことがないことで怒ったとしても、落ち着けたタイミングで褒めてあげることが大事です。

いかがでしたか? お手上げ状態の激しすぎる癇癪や暴言暴力は、子どもからのSOSです。 分かって欲しい気持ちや聞いて欲しい気持ちが詰まっています。
ママは感情的にならず、怒る気持ちに共感してあげてくださいね。 毎日大暴れていた娘でも落ち着き、本来の優しい女の子に戻りました。
今悩まれているママのお役に立てることを願っています。
癇癪や暴言暴力への対応についてお伝えしています
執筆者:優木はるこ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)