子どもにたくさんの経験をさせたいと毎日頑張っているママの気持ちに反して、発達障害グレーゾーンのお子さまの中には、失敗したくないと新しいことに挑戦しない子がいます。そんな子どもが挑戦できるようになる、ママの対応2つのポイントをご紹介します。
【目次】
1.失敗したくない…挑戦しない子どもにイライラ
2.できそうなのに挑戦しないのはなぜ?
3.発達障害グレーゾーンの子どもが挑戦する対応2つのポイント
◆スモールステップの褒めで「できた」を増やす
◆ママも挑戦するし、ママだって失敗する。
1.失敗したくない…挑戦しない子どもにイライラ
子どもにいろいろなことを体験させてあげたい、挑戦してほしいと子どものことを考えて、頑張っているママが多いですよね。
でも、そんなママの気持ちとは裏腹に、発達障害グレーゾーンのお子さまの中には、失敗することを過度に嫌がり、新しいことやちょっと不安があることに挑戦しない子がいます。
ママは、そんな消極的なお子さんの姿に
何でやってみようと思わないの?
やってみたら楽しいのに…
本当はできるはずなのに…
とイライラしてしまうことはありませんか?
そんなとき、ママは、もどかしさを抱えながら
「●●なら絶対できるよ!!」とか、「楽しいからやってみよう!!」など明るく声を掛けて、やる気を引き出そうとしているかもしれません。
私がそうでした。
でも、明るく声を掛ければ掛けるほど、子どもは頑なになって、だんだん不機嫌な態度になったり、怒ったりしてしまいます。
2.できそうなのに挑戦しないのはなぜ?
では、どうして、やればできるのに挑戦しないのでしょうか?
それは、発達障害グレーゾーンの「不安が強い」という特性にあります。
人間の脳は、もともと「過去の失敗や危険なことを記憶に残しやすい」という仕組みになっています。
それは、動物でも人間でも危険を察知して命を守ることができるように脳が出来ているからなんです。
発達障害グレーゾーンの子どもは、もともと「不安が強い」特性があるため、過去の失敗や不安の記憶がより残りやすくなっています。
本当は、「やってみたい」「楽しそう」という気持ちがあったとしても、
失敗したらどうしよう
怪我をするかもしれない
できなかったら恥ずかしい
などの不安や心配の気持ちが強くなって、挑戦できないのです。
そして、挑戦できない自分にどんどん自信がなくなり、ますます挑戦ができなくなってしまうという悪循環も働いてしまいます。
自信を失ってできることまで挑戦しなくなってしまうのはもったいないですよね。
しかも、脳は行動すればするほど発達します!!
お子さんが、新しいことに挑戦して、行動し、脳が発達したら、こんな嬉しいことはないですよ。
3.発達障害グレーゾーンの子どもが挑戦する対応2つのポイント
今回は、発達障害グレーゾーンの子どもが自信をつけて、どんどん挑戦できるようになるママの対応方法を2つのポイントでご紹介します。
◆スモールステップの褒めで「できた」を増やす
実際に我が家で手持ち花火が一人でできたことを例にお伝えします。
ポイントは、スモールステップと肯定の声かけです。
手持ち花火は、見るのも怖かった我が家の次男が、3回目の花火で一人でできるようになったんです。
お兄ちゃんがやっているのを玄関から見れたことを褒める
↓
玄関から出て、少し近づけたことを褒める
↓
火をつけるところを近くで見られたことを褒める
↓
「お兄ちゃんと一緒に持つならやってみる」でできたことを褒める
↓
「一人でできそう」で大成功!!
完全に出来たことではなく、過程を褒めることで、できたの貯金を増やしていくことが大切です。
1つ出来たことが増え、成功体験の記憶が積み重なることで、「前も出来たから、今度もやってみよう」という気持ちになるんです。
◆ママも挑戦するし、ママだって失敗する。
ママになって挑戦したことはありますか?
失敗する姿を子どもに見せていますか?
些細なことでもいいんです。
ママが挑戦し、葛藤している姿は、きっと子どもに伝わります。
ちなみに、最近の私の挑戦は、生き物に触るのが少し苦手なのですが、10分ほど葛藤し、ペンギンを触りました!!
また、失敗した姿や失敗した話しをたくさん子どもに伝えてあげてください。
失敗することは恥ずかしいことではないし、失敗した後に「じゃあ、どうする?」を考えることを分かってもらえるチャンスです。
子どもがどんどん挑戦し、行動し、脳を発達させる、いい循環を作ってください。
執筆者:中井優
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)