慎重で不安が強い子どもは、賢いからこそ失敗を避け、確実にできると思えないことには手を出しません。ですが、無理に背中を押さなくても、安心と成功体験を積み重ねるママの関わりで、子どもは自分から挑戦できるようになります。
【目次】
1.失敗が怖くて動けない…慎重な子が賢い理由とは?
2.確実にできると思えないとやらないわが子にモヤモヤしていた過去
3.慎重で不安が強い子どもが挑戦できるようになるママの対応
①ママが「考える部分」を引き受ける
②成功体験を積み重ねて「できるかも」の自信を育てる
1.失敗が怖くて動けない…慎重な子が賢い理由とは?
・失敗を極端に怖がる。
・確実にできると思えないことには手を出さない。
・一歩を踏み出すまでに時間がかかる。
そんなわが子の姿を見て、
「慎重すぎる」「なんでこんなにも不安が強いんだろう」
と感じることはありませんか?
周りの子が次々と挑戦していく中で、立ち止まって様子を見ているわが子を見ると、「このままで大丈夫なのかな?」と不安になることもありますよね。

ですが、慎重で不安が強い子は、賢いからこそ動けないだけで、ママの関わり方が整えば、ちゃんと前に進める子です。
なぜなら慎重な子は、
・先を予測する力
・失敗を想像できる力
・自分を守ろうとする力
がとても強い子です。
賢いからこそ行動する前に、「こうなったらどうしよう」と先の結果を考えてしまう。
「失敗したらどうなる?」を頭の中でリアルに想像できてしまう。
結果まで見えてしまうからこそ、慎重になり、「できるかどうかわからない状態」で動くことがとても怖いのです。
そして、このタイプの子は、背中を押したり、「大丈夫だからやってみなさい」と急かすよりも、安心できる準備と成功体験を積み重ねることで、少しずつ挑戦できるようになります。
次では、私自身が「わが子はどうしたら挑戦できるようになるの?」と悩んでいた頃のことをお話しさせてください。
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2.確実にできると思えないとやらないわが子にモヤモヤしていた過去
私自身も、娘が幼稚園に通っていた頃は、慎重すぎて動けない姿を見るたびに、「いつになったら挑戦できるようになるの?」と何度もモヤモヤしてきました。
慎重すぎることで、みんなと同じように行動できなかったり、活動に参加できなかったりして、園の先生から指摘されることも多かったのです。
「せっかく力があるのに、もったいない」
「失敗してもいいから、やってみれば良いのに」
そう思って、「やってみなよ」と背中を押すような声かけをしたり、「できるよ」「大丈夫だよ」と、良かれと思って励ましていました。
けれど娘は、声をかけるほど慎重になり、動く前に固まってしまうことさえありました。
娘にとって、「やってみなよ」というママの言葉は、安心ではなくプレッシャーだったのだと思います。

当時の私は、「どうしたら挑戦できるようになるか」ばかりを考えていて、娘が感じている不安や怖さを、きちんと受け取れていなかったのです。
だけどあれほど慎重で、確実じゃないと「無理、できない」と動けなかった娘が、私が関わり方を変えてから数週間で変化しました。
園や公園の遊具、習い事の場面でも、私が何か言わなくても自分から「これならできそう」と小さな一歩を選ぶようになったのです。
次で、私が実際に実践した2つの関わり方をお伝えしますね。
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3.慎重で不安が強い子どもが挑戦できるようになるママの対応
慎重で賢い子は、準備が整えば、不安なことにも行動できる子です。
だけど、急に勇気を出したり、挑戦できるようになるわけではありません。
だからこそ、子どもが苦手なことや、まだできないことは、ママが課題を小さく分解し、無理なく取り組めるところまで難易度を下げてあげましょう。
小さな「できた!」という記憶を重ねていくことで、脳の中に「これは大丈夫だった」という安心の記憶が、少しずつたまっていきます。
この安心と成功体験が、脳に十分たまった結果、子どもは初めて『考えすぎずに動ける』ようになります。
ポイントは2つだけです。
◆①ママが「考える部分」を引き受ける
慎重な子は、「どうやるの?」「これで合ってる?」を頭の中で何度も考えています。
そこでママがやるのは、「考えなくても動ける状態」を作ってあげること。
たとえば、平均台を怖がっているなら、
「ママと手をつないで歩いてみる?」
「まずは1歩だけ進んでみよう」
など、ほんの少し頑張ればできるところまでハードルを下げて、今のところは何をすればいいのかを具体的に伝えます。
できたら「手を繋げたね!」「1歩、歩けたね!」と笑顔で肯定しましょう。
また、やり方がわからず止まっているときは、ママが先にやってみせたり、子どもにわかる短い言葉で手順を伝えてあげるのも効果的です。
考える工程を一つ減らすだけで、子どもの動き出しは一気に軽くなります。
なお、最初に「今日はここまでやってみよう」と伝えたなら、子どもはすでに十分頑張っています。
一つできたら次も求めたくなるのが親心ですが、子どもから「まだやる!」と言わない限り、次から次へと次を求めないようにして、成功体験で終わらせるようにしてあげましょう。
「ママとここまでできた」「やってみたら大丈夫だった」の記憶が積み重なっていくことで、「またやってみよう」と思えるようになっていきます。
◆②成功体験を積み重ねて「できるかも」の自信を育てる
慎重な子に必要なのは、「できた!」という成功体験の記憶です。
この積み重ねが、「きっと私は大丈夫」「やればできる」という未来への自信(自己効力感)を育てます。
しかし、不安が強くて慎重な子ほど、日常生活の中で自然に成功体験を感じる機会は、実はそれほど多くありません。
だからこそ、ママやパパが言葉で成功体験を作ってあげることが大切なのです。
やたら褒める必要はありません。
普段の生活の中で子どもがやっていることを、そのまま言葉にして残していきましょう。
たとえば、
・朝起きたね
・トイレに行けたね
・ご飯いっぱい食べたね
・パジャマ脱げたね
・今日もかわいいね
など、見たままを伝えるだけで十分です。
そのまま言えばいいだけなので、ママも無理なく続けられます。
この声かけによって「私(僕)はできてるんだ!」が積み重なるので、「これもできるかも」「あれもやってみようかな」という確かな自信に変わっていきます。

この対応を続けた結果、娘は自分で「これならできそう」と判断し、小さな一歩を選べるようになりました。
小学校3年生になった今では、学校の先生からも、「長縄や水泳授業など、苦手なことにも自分のタイミングで挑戦していて、その姿をクラスのみんなも見ています。頑張っていますよ」と声をかけていただくようになりました。
私がいない場面でも、不安なことに対して「やってみよう」と行動できる力が、少しずつ育っていることを感じています。
慎重で不安が強い子は、賢いからこそ動けないだけ。ママやパパの関わり方ひとつで挑戦できるようになり、一歩ずつ挑戦できるようになりますよ。
慎重で行動に時間がかかる子の切り替え力を、ママの関わりで育てる方法を動画で解説しています!
慎重で不安が強い子についてのよくある質問(FAQ)
Q1:慎重で行動が遅い子には、どう声をかければ動けるようになりますか?
A1:ポイントは「急かす」ことではなく、子どもが動けるように“見通しと指示をシンプルにする”ことです。行動が遅い子は、頭の中で考える量が多く、何から手をつければいいかわからず止まってしまいがち。見通しの伝え方や、行動を分解する関わりで、動きやすさは大きく変わります。
具体的な対応は、子どもの行動力を高める3ステップ対応とはで詳しく解説しています。
Q2:賢いはずなのに、何度言っても指示が通らないのはなぜですか?
A2:多くの場合、反抗しているのではなく、指示そのものを「理解できていない」状態です。賢くて考える力が強い子ほど、あいまいな言葉や一度に多い指示が負担になり、頭の中で処理が止まってしまうことがあります。指示の伝え方や、見せ方を少し変えるだけで、行動は大きく変わります。具体的な対応は 賢いのに指示が通らない子が行動できるようになる対応 を参照。
Q3:不安が強い子は、どうして嫌な記憶を引きずりやすいの?
A3:不安が強い子は、脳の性質として「嫌だったこと」「不安だったこと」が強く残りやすいからです。これは性格や気持ちの問題ではなく、身を守るための原始的な脳の働きによるもの。
ネガティブな記憶に引っ張られやすい理由と、ポジティブな記憶を脳に残していく関わり方は、不安の強い子が前向きになる「ポジティブ脳」の育て方をどうぞ。
繊細で不安が強い子の育て方に悩むママを応援する「脳科学の子育て情報」をお届けしています!
執筆者:藤井ハナ
(発達科学コミュニケーションアンバサダー)
(発達科学コミュニケーションアンバサダー)


