発達障害で不器用な子どもと楽しくコミュニケーションが取れる!お料理のお手伝いは〇〇役からスタート!

 

発達障害の子どもと楽しくコミュニケーションを取りながらお料理のお手伝いをさせたいけれど、うまくいかないと悩んでいませんか?まずはお母さんもアスペルガータイプの子どもも負担のない〇〇役になってもらいましょう。

【目次】

 
 

1.うまくいかない発達障害の子どものお手伝い事情

 
 
子どものお手伝いの定番と言えば、お風呂掃除、洗濯物たたみ、新聞を取ってくる、玄関の靴を揃える、などですよね。
 
 
中でもお料理は子どもも比較的興味を持ちやすく、お母さんもお手伝いさせると良いと思っているお手伝いではないかと思います。
 
 
これからのシーズン、クリスマスや冬休み、バレンタインなどのイベント事で子どもと一緒にクッキーを焼いたり、パーティーの食事作りを一緒にしたりできると、とても楽しいですよね。
 
 
しかし、いざやってみようとすると、すぐ飽きる、こぼす、包丁は怖くて使いたくない、など上手くいかないことがいっぱい。
 
 
忙しいお母さんからすると、やりたいと言われても本当は自分でやった方が早いのにな、目を離せなくて疲れる、などと思うことが多いのが正直なところですよね。
 
 
 
 
 
また子どもからしても、
 
✓「危ない!」「気を付けて!」と色々と注意される
 
✓調理器具が使いづらい
 
✓できあがるまでに時間がかかってつまらなくなってくる
 
 
など、やる気が下がってしまうことも。
 
 
我が家の小学生の息子は手先が不器用な傾向があります。
 
 
気が向いてお手伝いする!とやるものの卵の殻割りは全滅、菜箸は長くて使いづらい、と本人もこれは失敗だと思うことが多くありました。
 
 
そのうち上手くできなかったという記憶が蓄積されて、たまに料理に誘ってもまた失敗するからやらないと断られることが多くありました。
 
 
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2.お料理のお手伝いはなぜアスペルガーの不器用っ子におすすめなの?

 
 
しかし私は息子にお料理に関心を持ってお手伝いしてもらいたいと思っていました。
 
 
なぜならお料理は発達障害×アスペルガーの子どもにとって非常に有益なお手伝いだからです。
 
 
 
 
なぜかと言うと、理由は以下の4つです。
 

◆①見る訓練になる

 
 
軽量カップのメモリを見る、皮むきのときに手先を見るなど、発達障害の子どもは見る力が弱い傾向にある子が多いので、慎重にじっと見ることで見る力が養われます。
 
 

◆➁手先を使う

 
 
調理器具には様々な形状があり、腕や指の動かし方も力の入れ方もそれぞれ異なります。
手先が不器用な子には、様々な器具を使うことであらゆる感覚が養われます。
 
 
また器具を使わなくとも、じゃがいもをジップロックに入れてつぶす、生地をこねるなど、直接手先を使うことでも、手先の感覚を養うことができます。
 
 

◆➂段取り力がつく

 
 
材料は何が必要なのか、最初に何から作業を始めるのか、野菜を切ったら次は何をするのか、でき上がりにあと何分かかるのか、など料理を仕上げるのには見通しをたてて多くの段取りを組みます。
 
 
お料理をすることでこの段取り力が少しずつ養われるのです。
 
 

◆④目に見える成功体験を積むことができる

 
 
お料理は最後に必ず完成品ができあがります。自分の行動が形になったことが嬉しいですよね。
 
 
そしてできたお料理をみんなで食べて美味しいね、この切り方が上手いね、などと会話することで楽しいコミュニケーションが取れます。
 
 
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3.楽しくコミュニケーションを取りながら、まずはお料理の〇〇役からスタート!

 
 
こんな良いことが沢山のお料理ですが、実際には最初に述べたように簡単にはできずに失敗ばかり!
 
 
段取りまで立てるのはまだまだ難しすぎる、そもそもお料理に全く興味を持ってくれないなんていうということもありますよね。
 
 
そこでまずはグッとハードルを下げてみましよう。
 
 
お料理のお手伝いは、味見役からスタートしてみてはいかがでしょうか?
 
 
予め「夕飯のメニューは〇〇だよ。今日のお手伝いは味見役をお願いしまーす。」と伝えておきます。
 
 
そして味見のタイミングになったら、「味見役さん出番ですー!」と来てもらう。
 
 
そこで、「味はOK?塩か醤油足した方がいい?」などと会話をします。
 
 
もし調味料を足したいのなら、「取ってくれる?ちょっと入れてみる?」などと誘ってみるのも良し。
 
 
これで立派なお手伝いになるのではないでしょうか。
 
 
 
 
味見役をお願いすることでお母さんにとっても子どもにとっても次のような嬉しいことが沢山です。
 
 
・味見だけならお母さんにとっても負担のないお手伝いの内容
 
・子どもが味を決められると大人から頼りにされていると感じることができる
 
・食事のタイミングで「今日は〇〇君が味を決めたんだよ」と言うと「いい味に決まってるね」と褒められることに繋がる
 
・料理に興味関心を持つようになる
 
 
など、いいことづくめです。
 
 
現在我が家の息子は小学2年生ですが、味見役をお願いしてきたことでお料理に興味を持つようになってくれました。
 
 
味見役も続けながら、今では卵の殻割りも上手にできるようになり、スクランブルエッグは何も手出しをしなくても1人で作れるように!
 
 
子ども達の好きなクッキーやちらし寿司を一緒に作るなど、私がずっと一緒にやりたいと思っていたことも実現しています。
 
 
お料理のお手伝いに高いハードルを感じることなく、味見役からスタート、ぜひ参考にしてみてくださいね。
 
 
 
 
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執筆者:菅美結
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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