発達障害・アスペルガーの子どもの不安が強い原因と対処法

 

発達障害・アスペルガーの不安が強い子には、失敗を恐れるあまり不安が増大したり気持ちの切り替えが難しい子がいます。大人が失敗した姿を見せることで「どうにかなるさ!」と次の行動へと切り替える力が育ちます。
 

【目次】

1.アスペルガーの不安が強い子が失敗を恐れる原因
2.不安で動けなくなる発達障害児の対応に疲れていた過去
3.子どもにとっては一大事、まずは受け止めて
4.不安が強い子が動けるようになる対処法
①大人の失敗を隠さずに子どもに見せる
②失敗したらどうしたらいいか、子どもも一緒に考えてもらう

 
 

1.アスペルガーの不安が強い子が失敗を恐れる原因

 
 
発達障害×アスペルガータイプの子どもには、人一倍不安が強い特性を持つ子もいます。
 
 
なんでこんなことでそこまで気にしちゃうんだろう?
こうしたらすぐに解決するのに、まだ泣いてるよ…
 
 
大人からしたらそれほど大きな問題には思えないけれど、やたらと不安がって泣いたり、失敗を恐れるあまりパニックが起きたりという我が子に困っていませんか?
 
 
 
 
発達障害で人一倍不安が強い特性が出る理由の一つとしては、脳の一つの部位である扁桃体という部分の発達がゆっくりであることが原因です。
 
 
扁桃体とは、恐怖・驚き・怒り・悲しみ・喜びなどの感情やコミュニケーションを司る脳部位であり、特に恐怖や不安といったマイナスの感情に深く関わります。
 
 
この扁桃体が上手く機能しなかったり働きすぎることで不安が強く出てしまうのです。
 
 
さらに、アスペルガータイプには、想像力が乏しく見通しを立てづらいという特性を持つ子が多いです。
 
 
この先どんなことをするんだろう、何をするか分からないから心配、不安になる傾向にあります。
 
 
不安を感じることが悪いというわけではありません。
 
 
良く言えば、石橋を叩いて渡るタイプ、慎重派。
 
 
けれど、それも度を越すと対応する親も疲れしてしまいますよね。
 
 
そして困るのが、不安が強すぎることで「もしこうなったらどうしよう?」「誰かに何か言われたらどうしよう?」など、まだ起きてもいないことまで心配しだし、なかなか次の行動に移れないことではないでしょうか。
 
 
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2.不安で動けなくなる発達障害児の対応に疲れていた過去

 
 
我が家にはアスペルガータイプの現在小学3年生になる息子がいます。
 
 
基本的に楽しく学校に行き、宿題も自ら取り組むいわゆる真面目なタイプ。
 
 
そんな息子が不安になり泣いてしまうことがありました。
 
 
 
 
分かりやすいのが、宿題のワークブックや教科書などを持ち帰り忘れて宿題ができない問題。
 
 
予定が変わると戸惑うという発達障害の特性が見られる息子にとって、やると決まっている宿題がない!という状況が受け入れがたいのです。
 
 
子どもにとって宿題をやらずに登校する罪悪感やドキドキ感は相当なものと想像はできます。
 
 
けれど、時間的・物理的に忘れた物を取りに行けないこともありますし、ないものはないのだから次にどうするか考えるしかないですよね。
 
 
大人なら即座に対応案が浮かびます。
 
 
  • 取りに行ける時間なら取りに行く
  • 宿題の代わりになるものをやる
  • 正直に先生に言って次の日やります宣言をする など…
 
 
しかし不安でがんじがらめになっている状態の息子に何を言っても、「どうしよう~」の繰り返しでグダグダと時間が過ぎていくだけ
 
 
問題に対応する行動が全くとれずに、いたずらに時間が過ぎることにこちらも辟易する、そんなことがありました。
 
 
こんな状況を我が家ではどのように乗り越え対応してきたのか、次に述べますね。
 
 
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3.子どもにとっては一大事、まずは受け止めて

 
 
そもそも宿題なんて1回忘れたくらいで誰も困らないですよね。
 
 
先生に事情を伝えれば、「そうですか、次は持ち帰り忘れないようにね」くらいで済まされそうなもの。
 
 
(宿題を忘れたくらいで怒る先生がいたら本当に残念なことですが…)
 
 
「そのくらい大丈夫だよ、こうすれば?」となだめ、すぐに対応策を言っても不安でいっぱいになっている子どもには伝わりません。
 
 
 
 
とにかくまずは不安であるという気持ちをそのまま受け止めることが第一歩です。
 
 
「そうかそうか心配になっちゃったんだね。」、「うんうん」と子どもの気持ちを否定せずにそのまま受け止めます。
 
 
子どもはお母さんが自分の気持に共感してくれたんだと、少しずつ落ち着いていきます。
 
 
そして自分から話し始めるのを待つ、心配なことは何かを少しずつ聞き出すなどの対応をしていきます。
 
 
そこで具体的に対応できることならば対応し、不安を取り除くようにします。
 
 
気持ちを吐き出して聞いてもらっただけで満足して、落ち着きを取り戻すこともありますよね。
 
 
こうして我が家では息子が落ち着くまで待つ、という対応をしていきました。
 
 
こちらの記事にもとても有効な対応が紹介されていますので、ご参考にしてみてください!
 
 
 
 

4.不安が強い子が動けるようになる対処法

 
 
不安が強いタイプの子に、不安な気持ちが起こる出来事に対してその都度丁寧に対応することは重要です。
 
 
と同時に、これからの成長とともに新たな問題や困難が立ちはだかり、乗り越えられるものとそうでないものも出てくるのが現実ですよね。
 
 
たとえ自分が思うように上手くいかなかったとしても「まぁいいか」「なんとかなるさ」という思考を持てるようになれば子どもたちの気持ちが楽になります。
 
 
そうして、次の行動に移れるようになるのです。
 
 

◆①大人の失敗を隠さずに子どもに見せる

 
 
ではどうやったら「どうにかなるさ!」思考を育てられるのか?
 
 
そこで取り入れてみてほしいのが、大人の失敗を使うということです。
 
 
普段の生活の中で小さなミスが起きたときに、大人だって失敗する、でも気にしすぎることなく他にもやりようはあるんだ、ということを子どもに見てもらうのです。
 
 
最近の私の失敗をさらしますが…
 
 
・料理中、具材を一つ入れ忘れてしまったとき
 
 
「しまった~!!○○入れ忘れちゃったよ~。あーどうしよう。まぁいいか、これはこれで美味しい!」
 
 
・今日使う予定の服を洗い忘れていたとき
 
 
「あーやっちゃた、洗濯し忘れてた。どーしよう。今から洗って乾くかな。何とかアイロンも使って間に合う?…いけるな!」
 
 
こんな風に、自分の失敗した姿を隠さず、それでもなんとかなるんだと行動している姿を見せることを意識しています。
 
 
それにより、失敗したって大丈夫、スルーすることがあってもいいし、何かしらやりようはあるんだ、と子どもも見て学べます
 
 
そして大人がどのように対応していたかを見ていたら、自分が困ったとき、解決策の引き出しが増えますよね。
 
 
 
 

◆②失敗したらどうしたらいいか、子どもも一緒に考えてもらう

 
 
そして、内容によっては子どもにも「どうしたらいいと思う?」と対応策を一緒に考えてもらうということ。
 
 
どうしたら問題が解決するかを考える癖をつけることで、自分自身の困りごとが出たときにも、対応を考えられるようになっていきます。
 
 
また、子どもは大人から頼りにされていると感じ、自尊心がくすぐられて嬉しい気持ちになります。
 
 
私の失敗を見せたときの息子の反応は、「ふーん、大変だね。」と共感してくれたり、「それは諦めた方がいいんじゃない?」と上手くスルーしてみたり。
 
 
時にはこちらが思いつきもしなかった対応策を提案してくれることも。
 
 
人の気持ちに共感できる共感力、次にどうしたらいいかを考える思考力も育っているようです。
 
 
不安な気持ちは受け止め、日々の生活の中で失敗に対してどのように対応するか、そんな姿を見せながら、「まぁどうにかなるさ、やりようはあるさ」思考を育てることができていると感じます。
 
 
ご参考になれば嬉しいです!
 
 
 
 
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執筆者:菅美結
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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