年長さん必見!うちの子はひらがなを覚えられない…と焦っていませんか?ドリルより効果的な“遊びながら楽しく覚える”ひらがな練習法で、1か月でマスターを目指しましょう。
【目次】
1.年長なのにひらがなに興味がない!どう接すればいい?
2.どうしてひらがなが覚えられないの?発達や性格も関係ある?
3.ひらがなが覚えられない子が遊びながら覚えるコツ
①1日1文字、「好きなキャラクター」で覚える
②遊びながら「記憶を引き出す」練習
③絵本の中で「発見遊び」をする
1.年長なのにひらがなに興味がない!どう接すればいい?
ひらがなは努力や練習量ではなく、遊びながら覚えるほうがずっと早いんです。
なぜなら、脳は「好き」と感じたときに一番よく覚える仕組みになっているからです。
つまり、「記憶力が悪い」のではなく、興味と感情が結びついていないだけなんです。
「まわりの子はひらがなが読めるのに、うちの子は全然覚えない…」
そんな焦り、感じたことありませんか?
年長になってもひらがなに興味がない、覚えられないお子さんに不安を感じているお母さんも多いと思います。
私もその一人でした。
我が家には、小学1年生になる息子がいます。
息子が年少の終わり頃、仲良しのお友達2人がひらがなを読めるとことを知って、「え?もうそんなに読めるの?」と驚いたことを覚えています。
少し焦りはしたものの、「ひらがなの読み書きは入学までにできればいいかな」と思っていました。
そこで、アプリで練習したり、家にひらがな表を貼ったりと、できることはしていました。
でも、年中になっても、年長になってもひらがなにはまったく興味を持たず、何度見ても覚えられませんでした。
「何回もやってるのに、なんで覚えないの?」
「小学校までに覚えなかったらどうしよう…」
そんな焦りがだんだんとイライラに変わっていきました。

「〇〇くんはもう読めるんだよ!」とお友達と比較してしまうこともありました。
息子は、次第に“ひらがな”という言葉を聞くだけで嫌な顔をするようになり、私が頑張るほど、息子の中には“ひらがな=イヤな記憶”が積み重なっていったのです。
でも、そこから少しずつ私が関わり方を変えたことで、息子は1か月でひらがなマスターになりました。
そのきっかけは、「子どもの“好き”を使って遊びながら覚える」ことでした。
2.どうしてひらがなが覚えられないの?発達や性格も関係ある?
「何度も練習しているのに、全然覚えない…」
「もう年長なのに、どうしてうちの子だけ?」
そんな不安や焦りを感じたこと、ありませんか?
実は、「ひらがなが覚えられない」にはちゃんと理由があるんです。
それは、努力不足でも、やる気の問題でもなく、脳の発達の順番や興味の方向に関係しています。
①ひらがなを読むことに“興味”がない
子どもが「ひらがな」に興味を持てないと、記憶は定着しません。
でもそれは、“悪いこと”ではなく、“自然な発達段階”です。
たとえば電車好きの子は駅名をすぐ覚えたり、ポケモン好きの子は100匹以上の名前を覚えたりしますよね。
つまり、「好きなこと」と結びつくと脳が自動的に覚えるモードになるのです。
逆に、ひらがなは生活の中で必要性を感じにくいため、興味がわかない子も多いのです。
絵本はお母さんが読んでくれるし、生活の中で「読めないと困る」場面が少ないからです。
②文字の形を認識できていない
「さ」と「き」、「め」と「ぬ」など、似ている形を区別できずに混乱してしまうことがあります。
これは視覚認知の発達がまだ未熟だからなんです。
私たち大人も、ハングル文字やアラビア文字を見てもすぐには覚えられませんよね。
子どもにとっての「ひらがな」も、最初はそのくらい難しく見えているのです。
無理に覚えさせようとすると、混乱が苦手意識に変わってしまいます。
③音と文字が結びついていない
たとえば「りんご」は「り・ん・ご」の3文字でできていますが、話すときには「りんご」とひとつのかたまりで発音しています。
子どもの脳では、「音のまとまり」と「文字」がまだ分離していないため、「“りんご”は3文字で書く」という感覚がつかみにくいのです。
この段階では、ドリルで何度も書かせるより、「音」と「文字」を遊びの中でつなげてあげるほうが、自然に読む力が育っていきます。
「覚えられない」は、脳がまだ準備中のサインです。
だからこそ、焦らずに楽しい体験を通して「ひらがな=好き・うれしい」という感情を積み重ねることが大切です。
もし「この子は覚えが悪いのかも」と感じたら、それは勉強の遅れではなく、学び方が合っていないだけ。

子どもの脳は、好きなことを入り口にすれば、どんな文字もぐんぐん吸収していけます。
3.ひらがなが覚えられない子が遊びながら覚えるコツ
「もうひらがなは嫌だ!」と拒否していた息子が、たった1か月でひらがなマスターになった理由、それは、“遊びながら覚える”という方法を取り入れたからです。
勉強モードをやめて、息子の「好き」と「楽しい」を使った学び方に変えたことで、ひらがながどんどん頭に入っていきました。
◆①1日1文字、「好きなキャラクター」で覚える
ポケモンが大好きな息子は、「ポケモンの名前」を使ってひらがなを覚えました。
朝、「今日のポケモンは?」と聞いて、選んだポケモンの名前を紙に書きます。
たとえば「リザードン」なら「り」。
「りざーどん」と書いて、ネットの図鑑でタイプや特徴を一緒に調べることで、文字が好きな世界とリンクしていきます。
次に、その文字を1日のうちに探す「ひらがな探しゲーム」をします!
園でもお出かけ先でも、「り」の字を見つけるたびにポイントGETです。
「今日は“リザードン”の“り”だね!いくつ見つけられるかな?」
「ママより早く見つけたら勝ち!」
ポイントは、“やらされ感”を出さないこと。
子どもはゲーム感覚で集中し、同じ文字を繰り返し目にすることで脳にしっかり定着します。
「覚えなきゃ」ではなく、「一緒に遊ぼう」という雰囲気づくりが大切です。
◆②遊びながら「記憶を引き出す」練習
ひらがなは、見るよりも思い出すことで定着します。
我が家では、かるたを使って覚えたひらがなをアウトプットする練習をしました。
息子が読み手をやりたいと言ったら、読める札だけでOK。
「これ読めたね!」と肯定することで、成功体験が積み上がります。
取り手のときは、「リザードンの“り”を探してみよう!」など、覚えた文字とポケモンを関連づけて思い出させるのも効果的です。
お母さんはあえて探しているふりをして、子どもがたくさん取れるようにサポートしてあげましょう。
勝つ経験が「もっとやりたい!」というモチベーションにつながります。
◆③絵本の中で「発見遊び」をする
読み聞かせをしているご家庭なら、読んだあとに「この文字、“リザードン”の“り”だね!」と声をかけるだけでOKです。
子どもは「知ってる!見つけた!」という喜びを感じながら、自分から文字を探すようになります。

文字を勉強ではなく発見として捉えることで、記憶のネットワークがぐっと広がるんです。
脳は「ワクワク」「できた!」という感情が動いたときに、記憶が定着します。
だから、遊びながら学ぶことは遠回りどころか、最短の学び方なんです。
「ひらがなを覚えさせなきゃ」と思うほど、子どもの脳はプレッシャーを感じてシャットダウンしてしまいます。
ひらがなは、小学校で必ず教えてもらえるものです。
お母さんができるのは、「楽しく覚えられる環境」を作ってあげることです。
明日の朝、「今日のひらがな1文字ゲーム」から始めてみませんか?
「りんごの“り”を探そう!」だけでOKです。
お子さんが笑顔でひらがなを見つけたら、それがひらがなマスターへの第一歩です。
ひらがなが覚えられない子どもについてのよくある質問(FAQ)
Q1:年長になってもひらがなが読めないのは大丈夫?
A1:ほとんどの子は小1の夏までに読めるようになります。焦らなくて大丈夫です。脳は「興味を持ったとき」に一気に伸びる仕組みです。今は準備期として、遊びの中でひらがなに触れる時間を増やしましょう。
Q2:ドリルやアプリで練習しても全然覚えません。どうしたらいい?
A2:ドリル中心の反復練習をさせることは逆効果になることもあります。子どもが「やらされている」と感じると脳がシャットダウンしてしまいます。好きなキャラクターや遊びを使って、「見つける」「当てる」などのゲーム形式に変えると覚えるスピードが上がります。
Q3:間違えたときや覚えられないとき、どう声をかければいい?
A3:「また忘れたの?」ではなく、「昨日より“り”の形がわかってきたね!」と変化を褒めましょう。脳は肯定の言葉で記憶が強化されます。できた瞬間を一緒に喜ぶことで、ひらがなが「好き」に変わっていきます。
子どもが好きを使って成長する記事をご紹介しています!!
執筆者:中井優
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)




