自分の身の回りのことをするのが苦手で、脱いだ服は脱ぎっぱなし、ゴミが捨てられない、そんなお悩みはありませんか?ADHDの子は気になることがたくさんあって、片付けが苦手です。そんな子も身の回りのことができるようになるとっておきの秘策がありますよ!
【目次】
1.ゴミがあっても気にならない息子
自分の身の回りのことをするのが苦手で、脱いだ服は脱ぎっぱなし、お菓子の空き箱があちらこちらに散乱してる。そんなお悩みありませんか?
我が家の9才の息子はまさにそうです。
息子がいつも座っているパソコン周りは鼻をかんだティッシュや食べかすなどが散らかっていて、床にもポロポロこぼしているのに本人は全く気にする様子はなし…。
見かねて私や妻が掃除をするのですが、動画やゲームに夢中になっている時は掃除をしていることにすら気付かない、そんな日常でした。
2.気が散りやすくゴミが捨てられないADHDの特性
私の息子は注意欠如多動性障害(ADHD)のグレーゾーンです。ADHDの人には、
・集中力がなく気が散りやすい
・目に入ったもの、気になったものがあったら何かの途中でも違うことをし始める
・頭の中にいろんな考えが浮かんできて次々と新しいことをする
このような特性があります。常になにか別のことに注意が向いていて、ゴミは目に入っていても脳では認識していない状況です。
これは脳の特性なので、本人の意思でだらしない生活をしているわけではないのです。
そんな息子なのですが、実は綺麗好きなのです。綺麗好きなのに自分では片付けられないって、ちょっとかわいそうだと思いませんか?
そこで、息子のようなADHDの脳の特性をうまく活かして、綺麗好きの才能を引き出した方法があるのでご紹介しますね!
3.ADHDの脳の特性を活かした秘策
息子がある時、ゲームのサブスクリプションサービス(毎月定額を払ってサービスを受ける形態)を買いたいと言ってきました。
我が家は毎月お小遣いをあげるのではなく、欲しいものがあったらお年玉や誕生日にもらったお祝いなどから本人が支払うか、高額なものは都度相談して決めるというスタイルです。
◆パソコン周りを掃除するというミッション
月額数百円ではあるのですが、毎月自分のお金で払わせるのは酷だなと思ったので、こんなミッションを息子に提案してみました。
・毎日寝る前にパソコン周りを掃除する
・毎日続けられたら、翌月のサービス料は親が支払う
・毎日続けられなかったら、翌月のサービスは継続しない
楽しいことに目がない息子は、「ミッション」という言葉や、欲しいサービスが毎月手に入るワクワク感から、「うん!がんばる!」と即答でした。
ミッションを与えられた息子は、毎日パソコン周りを掃除してから寝るようになったのですが、それだけでなく驚きの変化がありました。
◆綺麗好きの性格が引き出された
最初はミッションを意識して掃除をしていた息子ですが、そのうちそれが習慣になって、意識せずにできるようになってきました。
そうすると、もともと綺麗好きだった息子は「汚いと落ち着かない」と言い出したのです!
そんな変化を迎えた息子は、そのうち自分のパソコン周りだけでなく、リビングに落ちているゴミを捨ててくれたり、食後に食器を下げるようになったりと、どんどん身の回りのことでできることが増えていきました。
楽しいことのためならがんばれる、そんなADHDの特性を活かしたこの秘策。同じようなお悩みを持ったご家庭は、ぜひ試してみてくださいね!
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執筆者:大谷聡志
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)