ワーキングメモリが低い発達障害の子を勉強嫌いにさせない!簡単おうち勉強法 

 

発達障害の小学生の子どもが勉強しない!と悩んでいませんか?特にワーキングメモリが低いと勉強への苦手意識が強くなることも…。無理強いすると親子バトルにもなりかねません。今回はワーキングメモリが低い子どものおうち勉強法をお伝えします。
 

【目次】

 

 

1.発達障害の子の勉強嫌いに悩んでいませんか?

 
 
小学校1,2年生の頃にはなんとかできていた学校の勉強も、中学年・高学年になってくると、だんだんと難しくなってきますよね。
 
 
皆さんのお子さんは毎日の宿題に苦戦し、勉強嫌いになってはいませんか?
 
 
発達障害・グレーゾーンがあって、特にワーキングメモリが低い子どもは勉強が苦手なことが多いです。
 
 
実は、わが家の発達障害ASDタイプの娘もワーキングメモリが低めで勉強が大嫌い!
 
 
宿題なんてやりたくない!と拒絶反応ともいえる態度で、後回しにしてはだんだん夜も更けてノートを開くことさえ億劫な様子が見られます。
 
 
「今日の宿題済んだの?」「分からないとこあれば教えようか?」などと声をかけると、余計に不機嫌になって癇癪にも発展するので、対応に困ることもしばしばです。
 
 
 
 
代わりに、ゲームやYouTubeは、こちらが放っておくと「飽きないの?」と思うくらい、ずっと集中してやり続けられるのですから不思議です。
 
 
母親の私からすると、学校の宿題くらいはきちんとやって欲しいと思いますが、このままではその望みも叶いそうにありません。
 
 
どうすれば子どもの勉強嫌い、解決できるのでしょうか?  
 
 
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2.なぜワーキングメモリが低いと勉強が苦手になりやすい?

 
 
まず、発達障害の子どもの中には明らかな知的障害がないにも関わらず勉強が苦手でついていけない、ということがあります。
 
 
特にワーキングメモリが低い場合には勉強にも大きな影響が出てきてしまいます。
 
 
一体なぜワーキングメモリが低いと勉強が苦手になるのでしょう?
 
 

◆すぐに忘れてしまう、覚えられない

 
 
ワーキングメモリとは見たり聞いたりした情報を一時的に記憶しておき、さらにその情報使って作業する能力のこと。
 
 
例えば黒板に書かれた文字を写すには、一旦書いてある字を見て記憶し、そのまま覚えた文字を手元のノートに書き写しています。
 
 
この時、ワーキングメモリが低いと見て頭に入れたはずの文字がうろ覚えになり、何度も何度も黒板を見て確認しながら写すという作業になってしまいます。
 
 
きっと面倒になってしまいますね。
 
 
また、同じように口頭で指示されたことも短期記憶として覚えておけず、いざ行動に移そうとすると「あれ、何するんだっけ?」と分からなくなってしまいます。
 
 
話の内容を理解するのには、聞いた情報を積み上げていって理解に至るわけですが、途中で忘れてしまっては、話が見えてきません。
 
 
 
 
 

◆集中しにくい

 
 
また、ワーキングメモリが低い子は集中しにくいことがあります。
 
 
例えば、先生から何か説明されたとき、聞こえているけれども話のどの部分に注目を向けていいか分からなくなってしまうのです。
 
 
内容が頭に入っていないわけですから、理解に至らずどうしていいか分からない。
 
 
さらに分からないから余計に聞くのも面倒になって、やがて耳も傾けられずに上の空になってしまいます。
 
 
ですから、一生懸命やろうと思っていたはずなのに、授業内容が分からなくて次第に勉強に対して苦手意識が強くなってしまうのです。
 
 
では、そんなワーキングメモリの低い子どもたちを勉強嫌いにさせないよい方法はないのでしょうか?
 
 
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3.「分からない」って子どもにとってストレスなんです

 
 
実は「勉強は嫌い!」と言いながら、子どももどこかで「本当は勉強できたほうがいいよね」と感じていることが多いです。
 
 
自分はできないんだと感じることで、自信も失い、自己肯定感も下がってしまいますね。
 
 
大人でもできない、分からないことを続けるのは忍耐が必要。
 
 
そう考えると、特性を持っている発達障害の子どもにとっての「できない、わからないこと」をやるのは、本当に大変なんです。
 
 
ですから、分からないから余計にやりたくないという状況を回避して、無理なく「分かった」を引き出すサポートすることが大事ですね。
 
 
では、どうやって子どもにとっての勉強することのハードルをさげればよいでしょうか?
 
 
実際にわが家で実践した方法をご紹介しますね!
 
 
 
 

◆ママも楽ちん!自分で見て納得!

 
 
私がおすすめしたい方法は、授業でよく分からなかったことは動画で検索する!です。
 
 
子どもが授業で理解できていない部分…例えば学3年生 分数」と動画検索をすると、意外と多くの動画がヒットします。
 
 
その中から、いくつか見ていくとちょうど最近に習った内容の動画が出てきて、その動画の中で先生が詳しく説明してくれるという具合です。
 
 
学校ではみんなと一緒でざわざわして集中できなかったことが、家という安心できる空間、そして見慣れた動画というツールを使うことによって、より集中して学べるのです。
 
 
また、説明されている内容をノートに書き留めなくても、分からなくなれば何度もリピートして見返すことができます。
 
 
さらに動画を配信するくらいですから、子どもの興味を引くような上手な説明をしてくれています。
 
 
お母さんが教えるよりもずっと抵抗なく子どもも受け入れることができるようです。
 
 
 
 

◆勉強のハードルを下げよう

 
 
動画のほかには、漫画を利用するのもおすすめです!
 
 
子ども向けの漫画で描かれた歴史の本はいくつもありますし、また公文から出ている漫画の算数シリーズも分かりやすく抵抗感は低いかと思います。
 
 
漫画もわからなければ、何度も見返すことができますし、人気のキャラクターが説明してくれる漫画もありますので、お子さんが興味を示しそうなものを選んでみてください。
 
 
その時に注意したいことは、無理強いはしないこと。
 
 
「お母さんが勉強させようとしてる!」と思われると抵抗感が出てくるので、さりげなく置いておいて、よかったらどうぞ、というスタンスがおススメです。
 
 
子どもも読んで楽しい、そして分かった!と感じられたら、自分から次々興味を示してくれますよ。
 
 
 
 
 
娘は動画と漫画で勉強することの抵抗感が下がったのか、自分から分からないところは動画で探して学習するようになってきました。
 
 
学校のテストは満点とまではいきませんでしたが、十分合格点がもらえるようになりました。
 
 
最近では「学校の勉強は分かるよ」と、ますます学習への自信につながっているようです。
 
 
動画や漫画は勉強嫌いや勉強の苦手意識を克服するきっかけに過ぎないかもしれませんが、さらに知りたい・学びたいと子どもに思ってもらえるなら、やってみる価値はあるのではないかと思うのです。
 
 
ぜひ、勉強に抵抗感があるお子さんにすすめてみてくださいね。
 
 
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執筆者:井上喜美子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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