弟ばかりずるい!友達が羨ましい!と子どもが嫉妬深いことに困っていませんか?ずるいと思う心理を紐解くと解決策が見えてきます。言葉の意味をしっかり教えて、「ありがとう」の力で自分の幸せを実感できる子になれる方法をご紹介します。
【目次】
1.友達が羨ましい!弟ばかりずるいと思う気持ち
私の年長の長男は口癖のように「弟ばかりずるい」「友達は持ってるのにぼくは買ってもらえなくてずるい」「大人ばっかりずるい」など、「ずるい!ずるい!」と言う子でした。
そんな長男に対して、私は「不満の多い子だな」と思いつつ、「そっか」と言うだけでした。
そのうち兄弟間でも「弟ばかりずるい!きょうだいなんていなきゃいいのに」とまで言い出すようになり、私はショックを受けました。
兄弟同じように接してきたつもりです。それどころか、遊びに行くにも何をするのも自己主張の強い長男を優先してきました。
それなのに、いつもいつも「弟ばかりずるい」と言うのです。
ずるいと思う気持ちを、友達にも直接言っているときもあり、相手が不快に思ってしまうんじゃないかと心配になってきました。
友達は悪いことをしているわけでも、長男が損をさせられたわけでもないのに、ずるいという…
何か買ってもらったり、ゲームでいいキャラが出てきたりするのは「ずるい」ことなんでしょうか?
がんばっている努力した結果がすばらしいことは「ずるい」わけないですよね?
2.ずるいと思う心理とは?
なぜこんなにも、ずるいと思うのでしょうか?
私は長男のずるいと思う気持ちは一体何なのか?その心理を考えてみることにしました。
◆ずるい・羨ましいの言葉の意味がわかっていない
もしかしたら、長男は「ずるい」という言葉の意味が分かっていないのかも?
自分の気持ちを表す言葉がわからないだけかもしれない、と思うようになりました。
案の定、長男は「ずるい」と「羨ましい」の区別がついていませんでした。
長男が「ずるい」と言ってることのほとんどは、「羨ましい」だったんです!
そこで、「ずるい」はちょっとした悪いことをして自分が得をすることだよ。
例えば、友達とゲームをしていて、負けそうになったらルールをちょっと曲げて有利になろうとすることが「ずるい」ことだよ。
「羨ましい」は、他の人が持っているものやできることを、いいなって思う気持ちだよ。
例えば、友達が新しいおもちゃを持っていたり、上手に絵を描いていたりするといいなってと思うよね。
こんな説明をしたら、「確かにずるくはないね」とわかってくれました。
◆欲望と我慢の葛藤がある
だだ、意味が分からなかったとしても、「ずるい」と言っていた子どもの心の中に、欲望と我慢の葛藤があることは事実です。
「ずるい」を使い始めたということは、自分の欲求をコントロールする力、状況や相手に応じて我慢することを覚えてきたということでもあります。
ただ、友達が羨ましいとばかり思っているのも考えものですよね。
友達が羨ましいという気持ちも自分を成長させたいと思うためのなくてはならない感情です。
しかし、それは…
・現状に満足していない
・価値基準が人にある
・人とばかり比べて苦しい …ということ。
ずるいと思う心理は、こんな気持ちから生まれていたのですね。
ずっとそのままでは、すごくしんどいですよね。
3.日常の「ありがとう」をたくさん見つけよう
友達を羨ましいと思うのをやめなさいと言ってもやめられるものではありません。
友達と比べなくても、今の自分がどれだけ幸せなのかを実感してもらうため、親子で『ありがとうノート』を始めました。
まず、お気に入りのノートを用意します。
そこに今日「ありがとう」と思ったことを、それぞれ3つ書くだけ。
何でもいいんです、例えば、
・朝ごはんのお味噌汁に卵が入ってた、ありがとう
・靴を洗ってくれてありがとう
・絵本を読んでくれてありがとう
・リビングのドアを閉めてくれてありがとう
・保育園でネックレスを作ってきてくれてありがとう
・今日もかわいくてありがとう
こんな感じで当たり前のこと、やってくれたことに感謝する、思い出してまた「ありがとう」を感じるためにノートに書くっていうことを息子と一緒にやりました。
ノートに書いていくとだんだんたまっていくのが目で見てわかります。
こんなにいろんなことをやってもらえてるんだ、こんなに愛されてるんだって言うことをひしひしと感じることができます。
長男は、「弟ばかりずるい」とは言わなくなったし、友達を「羨ましい」と言うこともグッと減りました。
最近は友達が羨ましいって言わなくなったねって話したら、「ちょっとはあるよ、でも今のぼくで幸せだからかな」って言ってくれました。
感謝することは、今手元にある幸せに気づくきっかけになります。
ぜひ『ありがとうノート』に、たくさんのありがとうをためていってくださいね。
子どもの気持ちに寄り添う方法いろいろ紹介しています!
執筆者:いぐち ゆか
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)