じっと座っていられない!姿勢が悪い発達障害グレーゾーンキッズの背すじをピン!と伸ばす方法

 

勉強が苦手なグレーゾーンの子どもたちは椅子にじっと座っているのも苦手です。姿勢が悪いことを指摘されてますます学習意欲を失う子ども達の学習意欲をひきだすために、塾講師だった私がやってみて上手くいった秘策をお教えします。
 

【目次】

1.「姿勢が悪い子どもは集中できない」の思い込み
2.発達障害グレーゾーンの子どもの姿勢が悪い理由
3.姿勢が悪い子どもを勉強に集中させる秘策

 
 

1.「姿勢が悪い子どもは集中できない」の思い込み

 
 
以前の私は、勉強を始めるときに姿勢を正すのは基本だと思っていました。
 
 
姿勢が悪い子どもには
 
「背すじを伸ばして!」「顔上げて!」
 
何度も注意していました。
 
 
時には、
 
「姿勢が悪いから集中できないんだよ」
「そんな姿勢だと骨が曲がっちゃうよ」など
 
否定と脅しを絡めた声かけをしていました。
 
 
 
 
その声かけで、果たして効果があったのでしょうか?
 
 
答えはNOです。
 
 
私が姿勢にダメだしをすればするほど子ども達の姿勢は崩れ、やる気もどんどん低下していきました。
 
 
予定していた学習の半分もできないまま、最後までダラダラとした態度で帰って行ってしまう。
 
 
こんなことも少なくありませんでした。
 
 
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2.発達障害グレーゾーンの子どもの姿勢が悪い理由

 
 
ではなぜ発達障害グレーゾーンの子どもたちは正しい姿勢を保つのが難しいのでしょうか。
 
 
それは、脳の特性に関係しています。
 
 
グレーゾーンの子ども達は、目と手を協働させるといった、体の部位を同時に働かすことが苦手だったり、 全身のバランスに意識を向けて正しい姿勢を保つのが難しいです。
 
 
また、自分の体の向きや位置、指先への力の入れ具合など、運動系の発達に特異性があることも姿勢が悪い理由の一つです。
 
 
蛍光灯の明かりが眩しく感じる、文字がゆがんで見える、周りの声や音をひどくうるさく感じるなど、視覚や聴覚の発達の特性が理由になっていることもあります。
 
 
 
 
そして、最大の理由は勉強が苦手であること。
 
 
記憶力や理解力の発達がゆっくりであったり、独特の思考回路であったり。
 
 
そんな特性を否定されることが多く、勉強に対して苦手意識を持っていてそもそもやる気が出ないのです。
 
 
やる気が出ない
 ↓
姿勢が悪くなる
 ↓
姿勢を注意される
 ↓
ますますやる気をなくす
 
 
こんな悪循環に陥っていくのです。
 
 
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3.姿勢が悪い子どもを勉強に集中させる秘策

 
 
そこで私は、ある秘策を試してみました。
 
 
その秘策とは、姿勢が悪い子どもに、姿勢については一切注意しない!というものです。
 
 
集中してたね!
ここまでできたね!
早く終わったね!
 
 
学習中の悪い姿勢はスルーして、できていることだけを褒めるようにしたのです。
 
 
すると、
 
椅子に座るのに疲れた子どもは寝そべりながら、
 
テンションがあがった子どもは椅子から立ち上がりながら、
 
機嫌よく小声で流行りの歌を口ずさみながら、
 
それぞれの学習スタイルで最後まで勉強をやりきるようになっていったのです。
 
 
さらに、教室内の子ども全員が勉強に集中できるようになったことで教室全体がとても落ち着いていきました。 
 
 
リラックスして集中できる姿勢で勉強する
 ↓
「できた!」の成功体験
 ↓
「できる!」の自信
 ↓
「もっと!」のやる気
 
 
こんな好循環が生まれていったのです。
 
 
そうして勉強に自信をつけた子は、いつまでも寝そべったり、立ち歩いたりはしません。
 
 
気づいたら、子ども達はちゃんと椅子に座って勉強できるようになっていきました。
 
 
 
 
勉強が苦手なグレーゾーンの子どもたちにとって負荷の大きい「勉強」に、大人が考える「いい姿勢」という負荷をさらに上乗せすることで、一気に勉強へのやる気を奪ってしまうことがあります。
 
 
もちろん、身体の発育のためには遊びの中で体幹トレーニングをするなどして、よい姿勢を保つ練習をすることも大切です。
 
 
けれども苦手な勉強に取り組むときは「どんな姿勢で勉強してもOK」とし、まずは勉強することへのハードルを下げ、やる気を引きだすことが先です。
 
 
おうちでの学習時、ダラダラしているわが子に「いい姿勢で!」と注意をする前に、今できていることを見つけて声をかけてあげてください。
 
 
きっと勉強時間が今よりずっと楽しくなり、姿勢が悪い子どもの背すじが少しずつピンと伸びていくはずですよ。
 
 
 
 
簡単で効果的な子どもの脳を伸ばす方法を知りたい方におすすめです!

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執筆者:草なぎりみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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