３歳の落ち着きがない子が走り回るからスーパーに行くと毎回ヘトヘト…なんてことはありませんか？スーパーで走り回る発達障害の子と、落ち着いて買い物するために交通ルールを活用しましょう。ママも安心して買い物が楽しめるようになりますよ。
【目次】
１．スーパーで走り回る発達障害っ子
２．３歳の落ち着きがない子が走り回る理由
３．買い物がスムーズになる！ママの工夫
①「安全運転で！」が合言葉
②買い物ミッションで楽しく目的地を探す
１．スーパーで走り回る発達障害っ子
３歳の落ち着きがない子がスーパーで走り回る…そんな毎日の買い物に、疲れ果てていませんか？
「どうして落ち着いて歩けないの？」
そう思いながらも目を離せず、買い物どころじゃないと感じてしまうこと、ありますよね。
発達障害・注意欠如多動性障害（ADHD）の衝動性がある子どもと、落ち着いて買い物をするためには、周りを見て歩くことに注目させる声かけが大切になってきます。
「何を買いに来たんだっけ？」と忘れてしまうくらいバタバタだったり、周りの目が気になって焦ってしまったり…私も同じでした。
私には自閉症スペクトラム障害(ASD)と注意欠如多動性障害(ADHD)、知的障害の診断を持つ３歳の息子がいます。
保育園に迎えにいったあと、一緒にスーパーに行くのが日課です。
ですが息子は、スーパーについた途端、落ち着きがなくなり、走り回ることがよくありました。
止まったと思っても、私の姿を見るとまた走りだしてしまいます。
以前は、カートに大人しく座っていたのに、最近では私よりも先にスーパーに入り、姿が見えなくなるほどの速さで駆け出していくように。
「危ないから走らないよ！」
「走るんだったらカートに乗ろうか？」
何度注意しても、スーパーで走り回ることがやめられないのです。
目が離せず、買い物を途中であきらめて帰ることもありました。
やがて私は、子どもとの買い物に苦痛とイライラを感じるように。
「いつになったら落ち着いて買い物が楽しめるようになるんだろう…」
そんなとき、交通安全教室があり、スーパーのカートと交通ルールで買い物ごっこをしたんです。
何をしても変わらなかった息子が、落ち着いて歩くようになったのです！
この記事では、スーパーを走り回る発達障害３歳の子どもの脳の特性と心理や、毎日の買い物がスムーズになるヒントをご紹介します。
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２．３歳の落ち着きがない子が走り回る理由
スーパーに着く前に「走らないよ」と言っても、発達障害ADHDの３歳児は、着いた途端に走り回る…そんな経験はありませんか？
商品や他の買い物客にぶつかってしまわないかと、ヒヤヒヤしてしまいますよね。
これは単なるワガママではなく、ADHDの衝動性や不注意といった脳の特性、そしてスーパーという刺激の多い環境が関係しています。
3歳ぐらいになると、言葉でのやりとりは増えてきます。
でも、「ここは走っていい場所／ダメな場所」の判断はまだ難しいもの。
特にADHD傾向の強い子は、次のような特性が見られます。
・何度注意しても忘れてしまう
・興味が目移りしてあちこちへ
・楽しくなって周りが見えなくなる
・ママを見ると鬼ごっこ気分になってしまう
このようなことが起こります。
さらに、スーパーの音や光、においなどの刺激も、子どもを衝動的にさせる一因に。
そのため、３歳の子どもが買い物で走り回ってしまうことが起こるのです。
しかしこれらは脳の特性によるものなので、子ども本人がコントロールできる話ではないのです。
ですが、公共の場では周囲を見ながら落ち着いて歩いてほしい。
そこで大事になるのが、子どもが自分で周りを見てゆっくり歩ける環境づくりです。
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３．買い物がスムーズになる！ママの工夫
ADHD傾向のある３歳の落ち着きがない子がスーパーで走り回る。
どうすればママも疲れず、イライラせずに買い物できるようになるのでしょうか？
カギは、「周りを見て歩く経験」を積ませること。
そのために使えるのが、子どもが親しんでいる交通ルールとスーパーのカートです。
「カートを任せるなんて危ないのでは？」と思うかもしれませんが、合言葉とミッションを使えば、むしろ落ち着いて歩いてくれるようになります。
◆①「安全運転で！」が合言葉
合言葉は、「安全運転でミッションをクリアしよう！」
交通ルールを元に、スーパーの中を歩くルールを伝えます
子ども番組や絵本、保育園、幼稚園などで子どもは交通ルールを見聞きする機会が多いと思います。
お散歩やお出かけなどでも、実際に交通ルールを使って道路を歩いていますよね！
・道路に急に飛び出さない
・車は急に止まれない
・道路を渡るときは、止まって確認
・周りをよく見て歩こう
どんなところに注意しすればよいのか、どのぐらいのスピードで歩くと安全なのか、この交通ルールを使ってスーパーでの歩き方を伝えていきます。
・お店の中は信号のない道路
・カートのお客さんは車の運転手
・かごを持ったお客さんは歩行者
・ママは同乗者
・商品はお家
道を歩く時に気を付けるもの、人、車をスーパーの中にあるものに見立てます。
「運転手さん、安全運転で牛乳コーナーまでお願いします」
「速くてついていけません。スピードダウンしてください」
「ハンドルをしっかり握ってゆっくりお願いします」
子どもが運転手になりきる声掛けをすることで、注意してカートを押して進むようになります。
さらに、ハンドルをしっかり握ることで走り出すと足がぶつかってしまうため、スーパーで走り回る発達障害の子どもも、気を付けて歩けるようになりますよ。
「今のスピード、ちょうどいいね！」
「物にぶつからないで上手にカーブ曲がれたね！」
「ゆっくり歩いてくれてありがとう」
実況中継のように、今できていることを褒める声掛けをすることで、子どもがどんなスピードだったら、安全に進むことができるのか分かるようになります。
◆②買い物ミッションで楽しく目的地を探す
スーパーで買うものを３つ伝えて、ミッションをクリアしてもらいましょう。
ポイントはスーパーに着く前に伝えることです。そして着いたら、どれから買うかを子どもに決めてもらいます。
「今日ママが欲しいものは、チンゲンサイ、卵、バターです。何から買いますか？」
子どもがバター！といえば、
「いいね！どこにあるかゆっくり見て探そう！」
スピードが速いと、商品を見逃してしまいがちです。
そのため子どもは、目的地がどこかなと、商品を見ながら落ち着いてゆっくりと進んでいくようになります。
このミッションとカートを組み合わせることで、スーパーで走り回る発達障害の３歳息子でも楽しくゆっくりと歩いてくれて買い物が楽になりました。
さらに、私が追加のミッションで買いたいものを探してもらうときにも、「さっき、見たよ」とその場所まで案内してくれるようにもなりましたよ。
３歳の落ち着きがない子が走り回ると毎日の買い物は本当に大変なものですよね。
でも、交通ルールとごっこ遊びを取り入れることで、子どもが自分から周囲を見て行動するようになり、ママの気持ちもぐっとラクになります。
今日の買い物が、ママにとっても、子どもにとってもちょっと楽しい時間になりますように。
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♡小冊子のご感想
癇癪や暴力を起こす息子に、「なんでそんなことするの」と思っていましたが、原因がわかったことで、子どもを見る目が変わりました。これからは冷静に対応できそうです。
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執筆者：かねた 愛
（発達科学コミュニケーションアンバサダー）
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