漢字や九九が覚えられない、覚えるのが苦手な小学生のお子さんに悩んでいませんか?発達障害・グレーゾーンの子どもは特に苦手に思うことが多いのではないでしょうか。そんな小学生ママに是非知ってほしい対応があります。
【目次】
1.漢字練習が苦手
娘が小学1年生最後の懇談会で、先生から保護者に質問がありました。
「1年間のお子さんの成長や心に残ったことなど教えてください」と。
その時、多くのお母さんが言われたのが「宿題をさせることが大変だった」という感想です。
その中で最も多かったのが漢字練習でした。
「覚えられなくて親子で泣きながらやった」「嫌すぎてノートをぐちゃぐちゃにしてしまった」など、漢字が覚えられないお子さんのエピソードでした。
もちろん、「できるようになった」という成長エピソードもありましたが、私の記憶には涙されるお母さんの姿が強く印象に残っているのです。
小学生、特に低学年のお子さんは漢字や九九が覚えられない、覚えてもすぐに忘れてしまうなど、記憶が定着しないというお悩みが多いようです。
実は、我が家の娘も漢字を覚えるのが苦手で、私も困っていました。
新しく覚える漢字は2年生になると160字、1年生で習う漢字の倍の数になります。
娘の場合、宿題は一生懸命している様子なのに、確認テストでは書けていない・・・
怠けているわけではない。
では、この問題どうすれば解決するのでしょうか?
2.漢字や九九が覚えられない小学生、その背景にあるもの
記憶には以下の2種類があります。
・目や耳から入った情報を覚える
・すでに覚えている情報を思い出す
また、ただ記憶するだけではなく、情報を一時的に覚えておきながら、考えたり行動する働きをするワーキングメモリがあります。
覚えるのが苦手の背景には、ワーキングメモリの弱さが隠れています。
ワーキングメモリは大きく分けて2つあります。
◆➀言語性ワーキングメモリ:音で記憶する
・言葉を発しながら覚える九九、これがなかなか覚えられない
・言われたことをすぐ忘れる
・話し合いが苦手
◆②視空間ワーキングメモリ:目で記憶する
・目で見て形を捉えて記憶する漢字が苦手
・板書が苦手
・お手本を見ながら字や絵をかくのが苦手
お子さんの様子をよく観察して、何に困っているのか?どこが苦手なのか?見極めてあげることが大切です。
3.ママだけではなく子どもにとっても「覚えられない」はストレスなんです
「覚えられない」ことは、ママだけではなく子どもにとってもストレスなんです。
ワーキングメモリが弱い子は、一生懸命やっているのに思うように結果が付いてこない。
そうすると、やる気も失せてしまいますよね。
しかも、そんなやる気のなさを先生やママに叱られて、更に自信を失くし自己肯定感までもが下がってしまいます。
実は、一番困っているのは子どもなんです。
ママが子どもの特性を理解しサポートしてあげられれば、子どもはこんなに傷つかなくて済みますよね。
次章では、ワーキングメモリを伸ばす身近な遊びをご紹介します。
4.ワーキングメモリは遊びながら伸ばしていく
◆タイプ1:音で記憶する言語性ワーキングメモリが弱いお子さん
・なぞなぞやクイズ、しりとり
・好きな歌や耳慣れた歌でイントロクイズ
など耳を使う遊びが効果的です。
我が家では寝る前に「おててえほん」( eテレで紹介されていた)をよくしていました。
手のひらをポンポンと2回たたいて絵本の様に手を開きます。
絵本に見立てて物語を作っていきます。
ママが創る面白く可笑しいストーリーに娘はハマって自分でも作ってお話してくれていました。
想像力も豊かになりますよね。
◆タイプ2:目で見て記憶する視空間ワーキングメモリが弱いお子さん
・パズルや迷路ゲーム、ミッケなど
・ブロックやレゴを使って形を作り上げていく
など目を使う遊びが効果的です。
お買い物に行ったときに見るトレーニングをするのもおすすめです!
「いつも使っている牛乳を探して!」とか「お父さんの好きなチーズはどれ?」など数種類あるものの中から探してもらうミッションを与えます。
子どももゲーム感覚で楽しみながら見る力を伸ばしていけますよ。
我が家の娘は、中学1年生になった今も決して漢字は得意ではないけれども、他に好きなことを見つけ、学んで伸ばし、漢字も自分なりの方法で努力を続けています。
小学生のころ学ぶことを嫌いにさせなかったことも継続できている秘訣ではないかと思っています。
ぜひ、お子さんに合った方法で楽しく学習を続けてくださいね。
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執筆者:瑞上 ようこ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)