忙しいワーママにとって大変な夏休みがやってきます。小1の子どもが「学童に行きたくない!」と言だしたら…預け先がなく、仕事を休むか留守番させるか困り果ててしまいませんか。そうなる前に、今すぐ夏休みを乗り切る準備を始めましょう。
【目次】
1.小1で学童に行かない!と言い出したら?ワーママ夏休みの悩み
2.どうして発達障害グレーゾーンの子どもは学童を嫌がるの?
3.心配でも無理やりは連れて行かないほうがいい
4.夏休みを乗り切る方法!お留守番がうまくいく「ミッションノート」
1.小1で学童に行かない!と言い出したら?ワーママ夏休みの悩み
もうすぐ夏休みですね。
働くお母さん(以下、ワーママ)は、小学生の子どもを学童保育などに預けている方が多いと思いますが、現在は楽しく行けていますか?
早く迎えに来て!とお願いされたり、行きたくないな…と言っていたり、そんな様子が見られるなら、夏休み前の今から準備が必要です。
なぜなら、夏休みは朝から夕方までと利用時間が長くなることで、学童が苦手な子どもにとっては、体や心にかかる負担がとても大きくなるからです。
そうはいっても、いつでも子どもを預けられるような頼れる人がいない場合、学童に預けるしかないことも多いですよね。
はじめて迎える小学1年生の夏休みをどうやって乗り切ろうかと心配は尽きないのではないでしょうか。
学童には授業もなく、保育園にも似ているようで、お友達と楽しく遊んで待っていればいいのでは?というイメージがありませんか。
どうして発達障害グレーゾーンの子どもは、そんな楽しいはずの学童が苦手になりやすいのでしょうか。
2.どうして発達障害グレーゾーンの子どもは学童を嫌がるの?
発達障害の子どもが学童を嫌がる理由として、次のようなことが考えられます。
・小学校よりも自由に過ごせるので、何をしたらいいかわからなくなってしまう
・常に休み時間のようなザワザワした音に疲れる
・仲良しのお友達ができず、集団に馴染めない
・先生に怒られるかもしれない、と思ってしまい怖くなる
・大好きなお家でゆっくり過ごしたい
大人でも、新しい会社で働き始めるとき、新しい環境に飛び込もうとするときは、緊張感や気後れする気持ちがありますよね。
そんなときに「どうして行きたくないの?」と聞かれたら、責められているように感じてしまい、つらくなるかもしれません。
脳の発達が成長途中の子どもは、なぜ行きたくないのか、まだ自分では言葉にしてお母さんに伝えることが難しいものです。
学童の先生は「楽しそうに過ごされていましたよ」と言ってくれて、問題がないように見えるかもしれません。
けれど、発達障害グレーゾーンの子どもたちは、実はものすごくエネルギーを使って頑張っていた!なんてことも少なくありません。
3.心配でも無理やりは連れて行かないほうがいい
ワーママであれば子どもを預ける場所が必要ですし、どうしても学童に行ってもらわないと困る!と思われるかと思います。
小学1年生で1日中ひとりでお留守番なんて、最初は考えられないですよね。
学校から帰ってからの数時間ならまだしも、夏休みのあいだ中、たったひとりでお留守番をさせるなんてかわいそう!と私も思っていました。
学童に行きたくない!と泣く子どもをなだめたり、励ましたり、叱ったりして、どうにか行かせようとしたくなる気持ち、本当によくわかります。
けれど、過去の私はこれを繰り返して大失敗しました。
「行きたくない」と言う子どもに、ある日は叱り、ある日はなだめ…
そんな風にお母さんの対応がコロコロ変わることで、子どもは混乱してしまうのです。
やっぱり無理やり連れていかれるんだ!と子どもがお母さんに不信感を抱くようになってしまうと、親子の本音の会話ができなくなってしまいます。
親と子であっても、大切なのは信頼関係。
嫌がる子どもを、無理やり連れていく必要はありません。
まずは、「学童は嫌なんだね」と気持ちを受け止めてあげてください。
「お母さんは、自分の話を聞いてくれるんだ!」という安心感が子どもに伝わると良いですね。
そして最初は不安かもしれませんが、お留守番ができるようにお母さんが子どもをサポートする方法がありますよ。
今からしっかり準備して、小1の夏休みを乗り切りましょう!
4.夏休みを乗り切る方法!お留守番がうまくいく「ミッションノート」
◆ ①お留守番できるね!という自信をつける
ワーママにとって、子どもをひとり残してお留守番させるというのは、罪悪感が生まれやすいですよね。
けれど、お留守番することは、決して悪いことではありません。
自分のことが自分でできるようになるきっかけにもつながるのです。
まずは、お母さんがお留守番をポジティブなものとして捉えていきましょう!
全くお留守番をしたことがない場合、ゴミ出しや回覧板を回すなどの普段なら子どもに声をかけないようなほんの数分の外出時でもこんな風に声をかけます。
「ゴミを出してくるから、お留守番をお願いね。」
このくらいなら、ついていく!とは言わず、「いってらっしゃい」と言ってくれるのではないでしょうか。
そして、お母さんが帰ってきたらすかさず「お留守番ができるなんて、お兄ちゃん・お姉ちゃんになったね!」と言って驚きと喜びをたくさん伝えて褒めます。
子ども自身が「お留守番できる!」と認識して、自信を持てるように声をかけていくのです。
30分、1時間と徐々に時間を長くしていくときは、必ず帰ってくる時間を子どもが理解できるようにしっかり伝えてから出かけましょう。
お留守番ありがとうと言って、ささやかなお土産を持って帰ってあげることで、子どもの喜びが増し、次につながりやすくなりますよ。
玄関のチャイム音は切っておいたり、ひとりの時には絶対に玄関は開けないなどの約束事は事前に子どもと確認してくださいね。
お家用にスマホを1台用意して、いつでも電話やラインができるように環境を整えておくことも、親子ともに安心できるのでおススメです。
短い時間からお留守番を体験してみて、学童に行くのとお家で過ごすのとどちらがいいか、お子さんと会話ができるといいですね。
お母さんが「大丈夫?本当にお留守番できてる?!ひとりの時に何をしているの?」なんて心配すると、子どもも不安に思うものです。
心配かもしれませんが、態度には出さず、子どもを信じてお留守番を任せてみるという選択肢も視野にいれていきましょう。
◆②ゲームや動画は見てOK、または時間を普段よりも長めにしてあげる
本格的な夏休み期間、わが家の場合は動画やゲームの時間制限を解禁していました。
これを許すだけで、お留守番できるようになる子も多いのではないでしょうか。
お家で暇になることで、余計な物音が気になったり、怖くなったりするお子さんもいますので、集中しやすい動画やゲームなどはおススメです。
けれど、ただ視聴の時間を長くするだけだと甘やかしているようで心配になりますよね。
ゲームや動画も悪いことばかりではありません。
ゲームはやることが明確で、目標を決めてクリアしていくことでやり抜く力を養うことができます。
動画は、インプットした情報を会話でアウトプットすることで、脳を発達させることができます。
また、動画で見たお料理のレシピや工作などを実際に作ってみる体験を通して、脳の色々なエリアが刺激され、子どもの成長が加速します。
◆③お留守番がうまくいく「ミッションノート」
そんな体験や、お母さんが帰宅してからの親子のコミュニケーションをスムーズに増やせるお留守番の強い味方「ミッションノート」をご紹介しますね。
「ミッションノート」とは、子どもの好きそうな色やキャラクターのノートに毎日1ページくらいお手紙を書いて準備したもののことです。
名前と日付、おはよう今日もいい天気だね、から始まり、今日の「ミッション」として、楽しく取り組めそうなお題を一つだけ書いていました。
・お母さんが帰ってきたら一番好きだった動画を教えてね
・今日は〇〇島のキャラクターはどんな成長をしたの?(具体的にゲームの内容を聞きました。)
・前に見せてくれた〇〇が出てくる動画って、なんていう名前のユーチューバーだったっけ?
・週末に作るおやつのレシピを見つけてほしいな
・この前作ったアクアビーズ、今度はどんなキャラを作る?
こんな風に、子どもがいつも楽しく遊んでいることを「ミッション」にしました。
最後に、今日も大好きだよ、大切に想っているよという言葉や簡単な絵を添えて。
このミッションは、できたかどうかではなく、あくまでも子どもが暇を持て余したときに、行動をうながすきっかけ作りです。
お母さんが帰ってきて実際にミッションをやっていなくても「やろうと思った」だけでも「おぉ!やろうって思ったんだね」と驚いて肯定してあげます。
もちろん、宿題しておいてね、なんて子どもの気持ちがブルーになることや、ひとりでやるのが難しいことは書きません。
子どもが楽しみにしているお昼ご飯の連絡(冷蔵庫の〇〇を2分チンしてね、など)を、この「ミッションノート」に書いておくこともありました。
食いしん坊なわが子は、お昼ごはん用に作っておいたお弁当を、まさか朝のうちに食べてしまう!ということも。
お昼がない…おなかが空いた…なんて電話がかかてきたアクシデントは1度や2度ではありません。
けれど、ひとりでお留守番を頑張っているんだと思うと、お昼休みに仕事を抜けて、会社と自宅を行き来するのもなんだか許せてしまいました。
学童が合わないときは、他にもいくつか選択肢があります。
子どもに合うフリースクールや相談支援事業所を通じて放課後等デイサービスを探したり、ファミリーサポートという制度もあります。
夏休み前の今から、ぜひ準備を始めてくださいね。
学童に行かない子どもを持つ働くお母さんが、仕事を続けながら夏休みを乗り切れるように願っています。
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執筆者:作倉 帆香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)