発達障害グレーゾーンの大学受験生が、朝起きられなくて困っていませんか?もしかするとそれは、自律神経のバランスの崩れからくる起立性調節障害かもしれません。ここでは体の症状をやわらげ、受験生が朝起きられるようになるおうちでの対応についてお話します。
【目次】
1.発達障害グレーゾーンの大学受験生が朝起きられない
うちには発達障害グレーゾーンで大学受験を目指す息子がいます。
浪人した息子は春から受験勉強を頑張ってきました。
一般的に大学受験を目指す受験生は、夏までに基礎を終え、秋以降は苦手分野の克服といった形で勉強を進めます。
そんな中、息子は夏までに基礎を終えるという目標を達成することができませんでした。
息子は根がマジメで完璧主義、なので目標を達成できなかった自分を許せず、人一倍ストレスを高めたのでしょう。
ストレスまみれになり、毎朝定時に起きていた息子は起きられなくなりました。
2.起きられないのは、起立性調節障害?
受験生のお子さんに
・朝起きられない
・強い気だるさ
・めまいや立ちくらみ
などの様子はみられませんか?
もしかすると起立性調節障害かもしれません。
起立性調節障害がひどい場合は、失神する場合もあります。
発達障害の子がなりやすいと言われますが、その理由は脳の未熟さにあります。
脳の未熟さから、情報を集めて判断する力が弱く、先の見通しを立てること苦手で、不安になりやすいのです。
完璧主義の強い子は不安だからこそ、ルーティンを好みます。
「自分はこうしておけば安心だ」という心理です。
うちの息子の場合は、受験勉強が計画倒れになり、この先どうなるのかと不安を増し、できない自分が許せなくなりました。
思考がそうなってくると、「もっと頑張らなければ」となり、自分の身体にムチを打ってしまいます。
また、不安が強くなった脳は冷静さを失い、身体が疲れていても無視してやり続け、自律神経のバランスを崩します。
例えるなら、ずっと長距離走を続けているようなもので、起きている間中、心臓バクバク、浅く速い呼吸が続く感じです。
身体を休めるための副交換神経を働かせるヒマがないため、そのうち身体が「げんかいだー」と悲鳴をあげるのは当然でしょう。
朝起きられないと、本人の努力不足だとみなしがちですが、決して努力不足などではなく、むしろ頑張り過ぎた結果であると理解いただきたいです。
では、起立性調節障害かなと思ったら、どうすればよいのでしょうか?
ここからは、お家での対応について紹介します。
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3.受験生へのおうち対応
◆身体と脳を休ませる
起立性調節障害で多く見られる症状は、朝起きられないことです。
子どもが朝起きてこない様子が続くなら、本人に夜遅く寝たのかなど聞いてみてください。
自分で起きようと思うのに体を起こせない、ということなら起立性調節障害かもしれません。
起立性調節障害はストレスが症状を悪化させるため、ストレスの原因が受験勉強だとしても、まずは心と身体を休ませましょう。
◆自信の回復
お家では、子どもへの肯定のコミュニケーションを心がけます。
褒めて肯定し、自信の回復を目指すのですが、年齢の高い子どもには、「褒め」より「共感」する方がうまくいきます。
例えば、本人が「もう少し寝る」あるいは「予備校を休んで家にいたい」と言えば、「わかった」と返します。
また、子どものありのままを認める声かけとして、「起きたね」「ご飯食べ終えたね」なども褒めとして子どもに伝わります。
私達も安心できる環境で自分に注目してもらえると嬉しいですよね。
そうした環境になれば、子どもの自信はジワジワと育ってきます。
うちの息子の場合は、時間はかかりましたが身体の調子が落ち着くと、朝起きれるようになりました。
ある時から受験勉強を再開しました。
本人の第一志望は叶いませんでしたが、今ではサークルにも入って大学生活を送っています。
時間はかかりますが不安が落ち着くことで、子ども自らが勉強をしよう!という行動に繋がりますよ。
いかがでしたか。
この記事が受験生の一助になれば嬉しいです。
発達障害グレーゾーンの起立性調節障害については、こちらから!
執筆者:宝井あつみ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)