子ども相手に本気で勝つパパ…家族ゲームを楽しい時間に変える工夫

 

家族ゲームなのに空気が重くなる…。勝ち負けにこだわるパパにモヤモヤすることはありませんか?実は子どもの脳は「安心して楽しめた記憶」の中で育ちます。ゲーム時間を笑顔につなげる工夫をお伝えします。
 

【目次】

1.家族ゲームなのに楽しくない…勝ちにこだわるパパにモヤモヤするとき
2.子どもの脳は「楽しい記憶」で育つ!ゲーム時間で大切な脳の仕組み
3.なぜズレる?パパと子どもでゲームの意味が違う理由
4.勝ち負けだけで終わらせない!家族ゲームを楽しくするお母さんの工夫

 
 

監修者:吉野加容子

発達科学コミュニケーション創始者/パステル総研主宰/発達科学ラボ代表

 

脳科学をベースに、発達障害・発達グレーゾーンの子どもの発達支援を専門とする。広島大学教育学部卒業後、東京学芸大学大学院修士課程、慶應義塾大学大学院博士課程で学び、民間企業での脳科学研究、医療機関での発達支援、大学での教育に従事。

 

15年以上にわたり発達に悩む親子と向き合う中で、「子どもの発達を本当に伸ばすのは、家庭での365日の関わりである」という結論にたどり着く。

 

病院や学校だけでは支援が届きにくい発達グレーゾーンの子どもたちに対して、家庭で再現できる支援を確立するため、脳科学・教育学・心理学を融合した独自メソッド「発達科学コミュニケーション」を開発。

 

これまでに数多くの親子の変化を生み出し、“ママが変われば子どもが変わる”という発達支援の新しい当たり前を広げている。

著書に『発達障害とグレーゾーン 子どもの未来を変えるお母さんの教室』『脳を育てる親の話し方』『脳が喜ぶ子育て』など。

 
 

1.家族ゲームなのに楽しくない…勝ちにこだわるパパにモヤモヤするとき

 
 
ゲームといえど、勝負にこだわるパパは多いのではないでしょうか。  
 
 
例えば我が家では、子どもが負けて悔しそうにしていても、パパはあまり動じません。
 
「勝負なんだから仕方ない」 
 
という感じで、良くも悪くも淡々としているのです。   
 
 
また、友人の家庭では、子ども相手でも本気で勝ちにいき、
 
「勝負とはこういうもの」
「社会は甘くない」  
 
と堂々としているパパもいるそうです。
 
 
大人が負けそうになると、なんとなく空気が変わる家庭もあります。
 
急に会話が減る。 
笑いが止まる。 
盛り上がっていた空気が、スーッと静かになる。
 
子どもは、そんな小さな空気の変化も敏感に感じ取っています。  
 
 
たしかに、負ける経験から学ぶこともあります。 だからこそ、 「私が気にしすぎなのかな」 「社会に出たらもっと厳しいし…」 と、ママ自身も迷ってしまうことがあります。  
 
 
 
 
けれど一方で、祖父母とゲームをしている時は、不思議と空気が違いました。おじいちゃんおばあちゃんも本気でやっているのに、勝っても負けても笑いがある。  
 
「やられた〜!」 
「次は勝つぞ〜!」 
 
そんなやり取りの中で、子どもも安心して笑っているのです。 私はその違いを見ながら、 「何が違うんだろう」 と、ずっと不思議でした。
 
 

2.子どもの脳は「楽しい記憶」で育つ!ゲーム時間で大切な脳の仕組み

 
 
実は、子どもの脳は「安心して楽しめる経験」の中で発達していきます。 遊びは、ただの暇つぶしではありません。  
 
・人と関わる力 
・順番を待つ力 
・悔しい気持ちを整理する力 
・挑戦する力 
・「またやりたい」と思う意欲 
 
 
こうした力を育てる大切な時間です。ですが、その土台になるのは、「安心して参加できること」です。
 
 
実は脳には、ネガティブな記憶を強く残しやすい特徴があります。 これは危険から身を守るための自然な働きでもあります。 そのため、
 
・怖かった
・空気が重かった
・否定された
・気を使った
 
という経験は、楽しかった記憶より強く残ることがあります。
 
 
逆に、肯定的な言葉や楽しい経験は、意識して積み重ねないと脳に定着しにくい面があります。 だからこそ小さいうちは、
 
「またやりたい」
「一緒に笑えた」
「負けても大丈夫だった」
 
という経験をたくさん作ることが大切なのです。
 
 
 
 
もちろん、負ける経験が悪いわけではありません。悔しさから学ぶこともあります。けれどその前に必要なのは、「負けても安心できること」 なのです。  
 
 
これは甘やかしではなく、子どもの脳を育てるために大切な順番です。 
 
 

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3.なぜズレる?パパと子どもでゲームの意味が違う理由

 
 
ここで知っておきたいのは、 「どちらが悪いか」 ではなく、 “ゲームに求めているものが違う” ということです。 例えばパパ側は、  
 
・勝負を楽しみたい 
・本気でやるのが礼儀 
・実力で勝ちたい 
・社会性を教えたい 
 
という感覚を持っていることがあります。一方で子どもは、 
 
・一緒に遊びたい 
・認めてもらいたい 
・楽しい時間を共有したい 
・安心したい 
 
という気持ちで参加していることが多いのです。つまり、同じゲームをしていても、見ている世界が違う。
 
 
 
 
特に小さい子どもは、 「勝つこと」 より先に、 「一緒に笑えること」 「負けても関係が変わらないこと」 が安心感につながります。 だからこそ、言葉では怒っていなくても、  
 
・空気が張る
・沈黙が増える
・気をつかう
 
そんな雰囲気を、子どもは敏感に感じ取っていることがあります。 特に、空気を読むタイプの子や感受性の高い子ほど、その影響を受けやすいのです。
 
 


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4.勝ち負けで終わらせない!家族ゲームを楽しくするお母さんの工夫

 
 
①パパを変えようとしすぎない 
 
 
では、勝ちにこだわるパパがいる家庭では、どうすればいいのでしょうか。 まず大切なのは、 「パパを変えよう」としすぎないことです。
 
 
価値観を無理に変えようとすると、逆に家庭の空気が悪くなることもあります。 パパにはパパなりの、「本気でやることが大事」「社会性を教えたい」という考えがあります。
 
 
だからこそ、「どちらが正しいか」ではなく、「ゲームに求めているものが違うんだな」 と整理することが大切です。
 
 
②「今日は本気モードかも」を先に伝える 
 
 
お母さんが“通訳役”になることで、子どもの安心感を守れる場合があります。
 
 
例えばゲーム前に、「今日はパパ本気モードかもね」「嫌になったら休憩していいからね」と先に伝えておく。逆にパパへも、「この子はまだ勝負より“楽しい”が大事みたい」と短く共有する。
 
 
どちらかを悪者にするのではなく、“違い”として整理するのです。
 
 
③勝敗より“存在”や“過程”を認める
 
 
また、勝敗だけで終わらせず、「最後まで頑張ったね」「作戦考えてたね」「悔しかったね」 と、存在や過程を認める声かけも大切です。
 
 
子どもは、「負けたこと」 よりも、「空気が怖かった」「分かってもらえなかった」という記憶を強く残すことがあります。
 
 
だからこそ、ゲームのあとに安心できる言葉を受け取れることが、次の挑戦する力につながっていきます。
 
 
※わが家のゲームをご紹介します。母と子で楽しむ時間は、私の「脳トレ」時間にもなってます。
 
 
④家族で楽しめる“仕組み”を作る
 
 
さらに、
・チーム戦にする
・運要素のあるゲームを選ぶ
・協力型ゲームを混ぜる
・短時間で終わるゲームにする
など、“仕組み”で調整する方法もあります。
 
 
「もっと優しくしてよ」と気持ちでぶつかるより、ルールや構造を変える方がうまくいく家庭も多いです。
 
 
⑤「ゲーム」にこだわらなくてもいい
 
 
それでも難しい場合は、 「家族団らん=ゲーム」 にこだわらなくても大丈夫です。散歩、料理、映画、工作、ドライブ…。 家族で笑える時間は、ゲーム以外にもたくさんあります。
 
 
場合によっては、 「パパとはゲームをしない」 という選択が合う家庭もあります。それは逃げではなく、 子どもの安心感と家庭の空気を守る工夫のひとつです。
 
 
子どもの脳は、 「またやりたい」 「一緒にいると楽しい」 という経験の中で育っていきます。 だからこそ小さいうちは、 “勝った負けた”以上に、 一緒に笑えた記憶をたくさん積み重ねていきたいですね。  
 
 
※受講中はママの変化も記録します。ゲームを家族で楽しまなくてはという私の「こだわり」も少しづつ緩んでいきました。
 
 

よくある質問

Q1.子どもに手加減するのは甘やかしになりますか?

A1.小さい子どもは、まず「楽しい」「またやりたい」という気持ちを育てる段階です。発達段階に合わせて成功体験を積むことは、甘やかしではなく脳の土台作りにつながります。

 

Q2.パパに「もっと楽しくやって」と言うと空気が悪くなります…

A2.価値観を変えようとすると対立になりやすいことがあります。「この子はまだ楽しさが大事みたい」と、短く事実ベースで共有する方が伝わりやすい場合があります。

 

Q3.子どもがゲームを嫌がるようになってしまいました

A3.無理に続けなくても大丈夫です。ゲーム以外でも、家族で安心して笑える経験はたくさん作れます。まずは「楽しかった」と感じられる時間を増やしていきましょう。

 

 

執筆者:松沢多花子
発達科学コミュニケーションアンバサダー

 

家庭の空気を整えたいと願い関わり方を工夫しても、なぜか意図がうまく伝わらない。

 

そんな経験をかさねる中で、子どもの不安や反応に向き合いながら、子育ての正解ではなく、「脳の発達に沿った関わり方」という軸を学びました。

 

相手を変えるのではなく関係のあり方整えることで、親子が安心して力を取り戻していく家庭づくりのヒントをお伝えしています。

 
 
▼ゲームばかりする子どもにお悩みの方はこちらもご参考ください 
 
▼発達科学コミュニケーションに出会って変わった親子のストーリーです
 
 
 
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