買い物嫌いな子どもがノリノリで買い物を手伝ってくれるようになる2点の工夫

 

「スーパーにお買い物に行こう」と誘っても「イヤだ」と言われて困っていませんか。どうして買い物が嫌いなのか、子どもの目線に立ってみると意外な理由が分かりました。親子で楽しくお買い物ができるようになった2点の工夫をお伝えします。
 

【目次】

 
 

1.スーパーでの買い物が嫌いな子どもに困っていました

 
 
子どもが小さいと一緒にスーパーに行く機会も多いですよね。
 
 
我が家の小学校2年生の息子は幼稚園の頃からスーパーでの買い物が嫌いです。
 
 
わたしは息子を買い物に誘う度に憂鬱な気持ちになっていました。
 
 
「スーパーにお買い物に行こう♪」と明るく誘っても「イヤだ」と動かないからです。
 
 
理由を聞くと、「時間がかかるからイヤだ」「遊びたいからイヤだ」と言います。
 
 
「10分で終わらせるよ」「30分遊んでから行くのはどう?」など説得を試みますが、なかなか首を縦に振りません。
 
 

 
 
一緒に行かなくていいように、なるべく息子が幼稚園や学校に行っている間に買い物を済ませるようにしていましたができない時もあります。
 
 
また、息子には偏食があり食べられるものが決まっています。
 
 
その食材をうっかり切らしている時などはどうしても買い物に行かなければなりません。
 
 
ある日も「行こうよ」「イヤだ」の押し問答が続いてほとほと困ってしまい、わたしは黙り込んでしまいました。すると息子がポツリと言いました。
 
 
買うものは何個あるの?それを教えてくれたら行くよ。」
 
 
その言葉にハッとしました。
 
 
「時間がかかる」「遊びたい」以外にも息子がこんなにも買い物が嫌いな理由があるかもしれないと気づいたのです。
 
 
息子の買い物嫌いの本当の理由を知って、この困りごとを解決しよう!と決めました。
 
 
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2.子どもの目線に立ったら分かる買い物が嫌いな理由

 
 
わたしは発達科学コミュニケーションで学んだことを思い出しながら、子どもの目線に立って、買い物が嫌いな理由を見つけました。
 
 

◆見通しが持てないから疲れたり不安になったりする

 
 
大人は目的をもって買い物をしていますが、一緒にいる子どもはどう感じながら店内を回っているのでしょうか?
 
 
・お店の中を順番に進むかと思ったら色々な場所でしょっちゅう立ち止まって疲れる
 
・1つのものを選ぶのに時間がかかって疲れる
 
・何を買ったら買い物が終わるのか分からなくて不安になる
 
・会計でただ待っている時間が長くて疲れる
 
 
子どもの中には、脳の発達がゆっくりで見通しをもつことが苦手な子もいます。
 
 
見通しがもてないと、次はどこで立ち止まるのだろう、品物選びや会計の待ち時間はいつまで続くのだろう、という不安が生じます。
 
 
 
 

◆感覚過敏があるためスーパーの環境で不快な気分になる

 
 
感覚過敏というのは、五感の刺激に敏感であるために小さな刺激も見逃せず、全て受け取ってしまう特性のことです。
 
 
感覚過敏の特性がある子どもにとって、スーパーは刺激が多い場所です。
 
 
①視覚の刺激
 
 
・たくさんの種類・色・形・大きさの品物がぎっしりと並べられている
 
・初めて見るものや見慣れないものがある
 
 
②聴覚の刺激
 
 
・スーパーのテーマ曲がエンドレスで流れていたり、突然店内放送が入ったりする
 
 
感覚過敏の特性がない人にとってはなんでもない環境でも、特性がある人にとっては不快に感じてしまうのです。
 
 
感覚過敏の特性があっても大人なら苦手な刺激を避ける方法を知っています。
 
 
子どもはまだうまく対応できないのですべての刺激を受け取ってしまい、とても不快に感じてしまうのです。
 
 

◆ネガティブな記憶が残って買い物嫌いになる

 
 
人間の脳はネガティブな記憶を長期間残しやすいという性質があります。
 
 
・見通しをもつことが苦手で疲れたり不安になったりする
 →買い物=疲れる・不安になる
 
・感覚過敏で刺激を受け取り過ぎて不快になる
 →買い物=不快になる
 
 
このように買い物に対するネガティブな記憶が頭に残ってしまいます。
 
 
そして買い物嫌いになってしまうのです。
 
 
以上の理由で買い物嫌いになっていた息子ですが、ある工夫をしたらノリノリで買い物を手伝ってくれるようになりました。次の項でお伝えします。
 
 
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3.ノリノリで買い物を手伝ってくれるようになる2点の工夫

 
 

◆①スーパーの陳列順に買い物リストを作って子どもと共有する

 
 
まずは買い物リストを作ります。
 
 
次にいつも行くスーパーの陳列順にリストを並べ替えます。
 
 
最後にそれを子どもに見せて共有します。
 
 
リストは「買い物の見える化」なので、何をどの順番でどこまで買ったら終わるかという見通しがもてます。
 
 
このリストを共有することで息子はすんなり納得してくれました。
 
 
陳列順にすることでスーパーの中を行ったり来たりする必要もなくなるので余計な労力がかかりません。
 
 
陳列順のリストをつくるのは面倒に感じるかもしれませんが、買い忘れが少なくなって結果的に時短になりました!
 
 
リストがあまりにも長いと息子が難色を示すので、数を減らすために余計な買い物もなくなりました。
 
 

 
 

◆②子どもにお役目を与える

 
 
我が家では、息子が乗り物好きなので「カートの運転」をお役目にしました。
 
 
やることは次の3つです。
 
 
・カートにカゴをセットして最初から最後まで押してもらう
 
・「7番通路のふりかけコーナーまでお願い」などの声かけで目的地まで行ってもらう
 
・一番空いているレジを探してもらう
 
 
この工夫で特によかったことは2つです。
 
 
・「7番通路のふりかけコーナー」など目指すものに向かうので、余計な刺激を受け取り過ぎて不快になる様子がなくなった
 
・空いているレジを自分で探すことで、待ち時間があっても納得できた
 
 
そして今では、持ち前の記憶力を生かして「次は食パンだから12番通路だったね」などと買い物をリードしてくれるようになりました。
 
 
野菜が好きな子なら「一番赤いトマトを選んでね」、数字が好きな子なら「250gのひき肉を選んでね」というお役目などが考えられます。
 
 
プチ冒険が好きな子なら、買い忘れたフリをして「鮭ふりかけを持ってきて欲しいな」というお願いもいいですね。
 
 
お子さんの買い物嫌いに困っている方のヒントになれば嬉しいです。
 
 
お子さんとの外出が憂鬱な方にはこちらの記事もよんでいただきたいです。
 
 
 
 
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執筆者:はた まゆ子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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