ASDの”学校不安”が解消! 計画的に楽しい脳をつくる「ワクワクおでかけ散りばめ大作戦」

 

変化に弱く、不安に押しつぶされそうになっているお子さんに悩みを抱えていませんか? ASDの学校不安について、脳の特性を交えてお伝えしていきます。我が家で成功した、効果的な「ワクワクお出かけ散りばめ大作戦」をご紹介します。
 

【目次】

1.不安に押しつぶされそうになっていた我が子
2.ASDの”学校不安”は、脳に理由がある!
3.親子で楽しむ「ワクワクおでかけ散りばめ大作戦」で不安を解消!
◆作戦1:ワクワクおでかけを緊張ポイントの前後に散りばめる
◆作戦2:息子と一緒に決める!旅のしおりを楽しく作る(事前準備は楽しくしっかりと!)
◆作戦3:当日は、肯定の褒めをたくさん使って成功体験にする

 
 

1.不安に押しつぶされそうになっていた我が子

 
 
自閉症スペクトラム(ASD)の子どもは、変化に弱く、不安がとても強い子どもが多いですよね。
 
 
新学期、行事などの変化に弱く、不安でイライラ、癇癪を起こす子どもに悩んでいませんか?
 
 
実は、ASDの子どもの学校不安を解消するには、 計画的に「楽しい脳」をつくることがポイントなんです!
 
 
つまり、不安にならないように、「楽しい脳」の状態をキープさせることが重要になってきます。
 
 
我が家にも不安のとても強い、ASD傾向の小学3年生の息子がいます。
 
 
新年度、新学期、運動会、参観日など緊張するタイミングで、 息子の不安は強まります。 頭の中は、予期せぬことへの不安で、いっぱいになります。
 
 
学校が好きなのに、不安で押しつぶされそうになっている息子に、なんとかして不安をなくしてあげたいと思っていました。
 
 
見通し表を作ったり、スキンシップをして安心できるようにしてみました。この対応で、一時的に安心はしました。
 
 
それでも、どんなに見通しを立てていても、予期せぬことは起きるため、そのことへの不安が頭の中で膨らんでいっていました。
 
 
・YouTubeを見ていてもザッピング状態で集中して見れない
 
 
・ずっとイライラしている
 
 
・些細な事で、キー!と言ったり、大泣きしたり、癇癪がでる
 
 
このように、不安で頭の中がいっぱいになってからでは、 いくら不安を減らしてあげようとしても、うまくいきませんでした。
 
 
 
 
ところが、そんな不安でいっぱいの子どもが、 不安にならない「楽しい脳」をキープできる方法を、 ついに、見つけることができました!
 
 
2年生までは毎年不安が強まり、新年度はとても大変でした。
 
 
ところが、今年の3年生は様子が一変!新年度、新学期、運動会、参観日、遠足をすべて、楽しく参加できて、成功体験にすることができました!
 
 
家でも学校でもずっとニコニコ楽しく過ごすことができています。
 
 
不安が強まる子どもの脳の特性や理由と、 計画的に「楽しい脳」をつくることです。
 
 
この記事では、我が家で成功した、親子で楽しめる簡単で効果的な、「ワクワクお出かけ散りばめ大作戦」をご紹介します。
 
 
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2.ASDの”学校不安”は、脳に理由がある!

 
 
学校が好きなのに、どうして”学校不安”がこんなにも強まってしまうのでしょうか?
 
 
 実は、不安が強い理由は、ASDの子どもが持っている脳の特性にあります。
 
 
  ・環境の変化に弱く、見通しを立てるのが苦手
 
 ・ネガティブな記憶が残りやすい
 
  ・同じ行動パターンを好む
 
 
 
 
ASDの子どもは、ネガティブな記憶が特に強く残ります。ネガティブな記憶を忘れるということが苦手なのです。 その記憶が蘇り、いつでも不安になってしまうのです。
 
 
見通しを立てるのも苦手なため、同じ行動パターンを好む特徴があります。 同じ道、同じ店などにこだわって行きたがるのは、安心パターンを再現したいからなんです。
 
 
 同じ行動パターンを好むということは、新しいこと楽しいことの経験・体験が他の人よりも少ないということになります。
 
 
 新しい経験が少ないことが原因で、予期せぬことへの不安が強くなるのです。
 
 
 つまり、不安を解消するには、新しいこと楽しいことの経験・体験を増やして、 経験値を上げることがポイントなんです。
 
 
そして、脳は楽しいときにグングン伸びます!
 
 
計画的に「楽しい脳」の状態をキープさせることが、重要となります。 常に楽しいことで脳をいっぱいにしておくことで、不安を考える暇がなくなるんです。
 
 
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3.親子で楽しむ「ワクワクおでかけ散りばめ大作戦」で不安を解消!

 
 
小3息子は、不安にならずに、新年度、新学期、運動会、参観日、遠足をすべて、楽しく参加できて、成功体験をつくることができました!
 
 
成功した秘訣は、親子で楽しむクワクおでかけ散りばめ大作戦」です。この作戦で、脳がワクワク楽しい状態を計画的に作ることができました。
 
 
では、「ワクワクおでかけ散りばめ大作戦」について、その方法をご紹介します。
 
 

◆作戦1:ワクワクおでかけを緊張ポイントの前後に散りばめる

 
 
学校不安の息子の不安の強まる緊張ポイントは、 新年度、新学期、運動会、参観日、遠足などです。
 
 
ワクワク楽しい脳を作るために、 新しい体験(自然体験など)や大好きなこと(電車)を計画的に、 緊張ポイント前後の休みの日に散りばめて計画を立てました。
 
 
おでかけが決まったら、見やすいように赤色で、大きめの文字でカレンダーに予定を書き込みます。こうすることで、ワクワクお出かけが目でみてわかるようになります。
 
 
楽しいことを見える化することで、楽しいことを常に考えるので、不安も減って、癇癪もなくなりました。
 
 
 
 

◆作戦2:息子と一緒に決める!旅のしおりを楽しく作る(事前準備は楽しくしっかりと!)

 
 
計画的に散りばめるため、行く日とテーマ(キャンプなど)は私が決めました。
 
 
目的地は私が事前リサーチをして、選択肢を3つ選んでおきました。 やりたいこと(川遊び、魚つかみなど)も選択肢を3つリサーチしておきました。
 
 
息子と一緒に、「調べてみよっか」といいながら、 事前リサーチしたところを一緒にみていき、息子と相談しながら、息子と一緒に決めます。
 
 
「ワクワクお出かけ」には、旅のしおりを必ず作ります。
 
 
息子と楽しみながら、HPなどを調べながら、写真をみたりイメージをつくったりします。 計画を立てる時から、頭の中を、ワクワクでいっぱいにします。
 
 
ここで、しおりを作るときに一つ注意する点があります。
 
 
それは、「変更になることがある」ということを、説明しておくことです!
 
 
急な変更が起きると、予定通りにならなかったことで不安になってしまいます。
 
 
そのため、一緒に予定のしおりを作ってる段階で、 「ここの予定は、キャンプ場に着いたら分かるんだ。ママはキャンプ場の人ではないので分からないんだ。だから、ここの時間や順番は変更になるかもしれないよ。」と伝えておきました。
 
 
しおりに☆印などつけて変更ありと書いておきました。
 
 
そうすることで、当日たとえ予定がかわってもまったく問題なし!変更対応できていました!
 
 

◆作戦3:当日は、肯定の褒めをたくさん使って成功体験にする

 
 
事前準備はばっちりなので、「ワクワクお出かけ」当日は、 息子、パパ、ママみんなで思いっきり楽しむことが重要です!
 
 
そしてたくさん褒めて成功体験をつくり自信をつけました。
 
 
魚つかみ、魚つり、火おこし、バーベキュー串作り、カレー作り、花火、カヌー、高速船に乗る、インラインスケートなど、「ワクワクお出かけ」でたくさんの成功体験を作ることができました。
 
 
 
 
我が家の「ワクワクお出かけ散りばめ大作戦」いかがでしたか?
 
 
「ワクワクおでかけ散りばめ大作戦」を始めてから、 息子は家でも学校でも不安になることがなく、ニコニコ楽しく過ごしています。
 
 
さらに、息子が、自分から、「やってみたい!」が言えるようになりました。
 
 
「やってみよう!!」という思いが強くなり、できることが増えました!
 
 
不安に押しつぶされそうなお子さんに悩まれている方は、ぜひ「ワクワクお出かけ散りばめ大作戦」に挑戦してみてくださいね。
 
 
親子で「楽しい脳」を手に入れることができますよ!
 
 
 
 
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執筆者:北島 由梨
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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