発達障害のある子を育てにくいと焦るママへ。執着を手放し「脳の安心」を最優先にした私のマインド変革

 

「学校に行かせるのは親の務め」という私の常識が、発達障害がある娘を追い詰めていた20ヶ月。幼稚園での成功体験があるからこそ、私は「小学校でも努力すれば行かせられるはず」と執着していました。吉野先生の問いをきっかけに、本当の意味で娘の「脳の安心」を最優先にし、親子で自立へ向かい始めた記録です。
 

【目次】

1.行かせるのは「親の務め」?発達障害の子を育てにくいと追い詰めた執着の20ヶ月
2.家でも脳は「戦場」だった?発達障害の子が育てにくいと感じる「休めない脳」の理由
3.発達障害の子の育てにくい執着が壊れた瞬間!「知識」を自分の安心のために使っていた私
4.育てにくい毎日を卒業!発達障害の子の自立を引き出す「脳の安心」2ステップ
5.もう育てにくいと焦らない!発達障害の娘が自ら未来を選び始めた「脳の安心」の成果

 
 

監修者:吉野加容子

発達科学コミュニケーション創始者/パステル総研主宰/発達科学ラボ代表

 

脳科学をベースに、発達障害・発達グレーゾーンの子どもの発達支援を専門とする。広島大学教育学部卒業後、東京学芸大学大学院修士課程、慶應義塾大学大学院博士課程で学び、民間企業での脳科学研究、医療機関での発達支援、大学での教育に従事。

 

15年以上にわたり発達に悩む親子と向き合う中で、「子どもの発達を本当に伸ばすのは、家庭での365日の関わりである」という結論にたどり着く。

 

病院や学校だけでは支援が届きにくい発達グレーゾーンの子どもたちに対して、家庭で再現できる支援を確立するため、脳科学・教育学・心理学を融合した独自メソッド「発達科学コミュニケーション」を開発。

 

これまでに数多くの親子の変化を生み出し、“ママが変われば子どもが変わる”という発達支援の新しい当たり前を広げている。

著書に『発達障害とグレーゾーン 子どもの未来を変えるお母さんの教室』『脳を育てる親の話し方』『脳が喜ぶ子育て』など。

 
 

1.行かせるのは「親の務め」?発達障害の子を育てにくいと追い詰めた執着の20ヶ月

 
 
現在小学3年生の娘は、自閉症スペクトラム症(ASD)の特性があり、繊細で敏感、そして自分の理想と現実にギャップを感じるとフリーズしやすい一面があります。
 
 
1年生の1学期から登校しぶりが始まった時、私を支配していたのは「義務教育なのだから、学校へ行かせることは親の務めであり、当たり前の常識だ」という強い思い込みでした。
 
 
私にとって、娘を学校へ行かせようと努力することは親として正しいことであり、決して悪いことではないと信じて疑わなかったのです。
 
 
 
そこには、幼稚園時代の成功体験も大きく影響していました。
 
 
当時、激しい登園しぶりを発達科学コミュニケーション(発コミュ)に出会い学び乗り越えて、笑顔で卒園できた経験があったからです。
 
 
「小学校でも同じことをすれば大丈夫!」という期待は、いつの間にか「学校に行かせるためのテクニック」として発コミュを使おうとする執着に変わっていました。
 
 
言葉で「今日休んだんだから明日は行ってね」と取引を持ちかけたわけではありません。
 
 
しかし、私から出る学校へ行くのが当たり前、行かせることが私の責任という重いオーラは、繊細な娘を疲れさせていました。
 
 
当時の私は、休ませることは「後退」だと思い込み、不登校という非常識な状態を受け入れられませんでした。
 
 
発達障害がある娘を育てにくいと嘆きながら、自らの物差しで娘を追い詰め続けてしまったのです。
 
 
 

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2.家でも脳は「戦場」だった?発達障害の子が育てにくいと感じる「休めない脳」の理由

 
 
なぜ、娘は家で休んでもエネルギーが回復しなかったのでしょうか。
 
 
それは、当時のわが家が娘の脳にとって「戦場」と同じ状態だったからです。
 
 
当時の私は「休ませてあげているつもり」でした。
 
 
しかし、私の心の中には「今日は休んだんだから、明日は行かせなければならない」という焦りがあり、そのプレッシャーを娘も敏感に感じ取っていました。
 
 
ママが焦れば焦るほど、娘の脳はその非言語情報を攻撃としてキャッチします。
 
 
身体は家にいて休んでいるつもりになっていても、脳は明日の不安に備えてフル回転で酸素を使い果たし、脳疲労を起こしていたのです。
 
 
 
 
 
この育てにくいと焦る毎日を根本から変えるために、当時の娘が求めていたのは、明日行かせるための条件付きの休みではありませんでした。
 
 
「休んでも私の価値は1ミリも変わらない」という存在を認める肯定が届く事で、脳が1秒も不安を感じない「絶対的な安心」だったのです 。
 
 

3.発達障害の子の育てにくい執着が壊れた瞬間!「知識」を自分の安心のために使っていた私

 
 
私は学び続けているつもりでした。
 
 
毎月、発達科学コミュニケーション創始者である吉野加容子さんから直接アドバイスをいただけるスペシャルミーティングに参加し、娘の成長を「成果事例」として報告することに誇らしさを感じていました。
 
 
親子で笑顔で放課後登校ができていること、時にはオンライン授業で学校とつながれていることなどです。
 
 
それらを成功として認められようと必死だった私に、吉野先生はこれまでの私の学校基準の物差しを根本から覆す、決定的な一手を投げかけました。
 
 
「それは、本当に学校にしかできないことですか?」
 
 
この問いに、私は固まりました。
 
 
学校にしがみついていた裏には、「常識ある親と思われたい」というエゴや、「自分一人では支えきれない」という他力本願な甘えがあったことに気づかされたのです。
 
 
私は発コミュの知識を、自分が親の務めを果たしていると安心するための材料にしていました。
 
 
その執着のオーラを無意識に娘へ向け、親子でプレッシャーを抱え、一息もつけさせていなかった事実にようやく気づくことができたのです。
 
 
 
 
 
発達障害がある娘を育てにくいと嘆くのをやめ、設計図を根本から書き換える決意をした瞬間でした。
 
 

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4.育てにくい毎日を卒業!発達障害の子の自立を引き出す「脳の安心」2ステップ

 
 
吉野先生はつねづね、「人・場所・物」を意識した学びの展開を示されています。
 
 
私は外部の支援(新しい場所・人)を探す前に、まず、最も身近な「家庭という場所」と「ママという人」を、娘の脳が100%安心できる「エネルギー回復基地」にすることに全力を注ぎました。
 
 
 
 
家庭を「学校に行っても行かなくても、あなたの価値は1ミリも変わらない」という存在の肯定で満たされる状態に整え直した、私の変革2ステップです。
 
 

◆ステップ1:親が先に「無条件の存在肯定」で腹をくくる

 
 
吉野先生から学んだ最大の転換点は、わが子への見方を「学校基準の評価」から「存在そのものの肯定」へと書き換えたことでした。
 
 
かつての私は、学校に行かせることが親の務めだと信じ、娘が学校へ行けないと私の育て方のせいだと自分を責め、不安に飲み込まれていました。
 
 
そこで私は、「学校に行っても行かなくても、あなたの価値は1ミリも変わらない」と、娘の存在を丸ごと肯定する覚悟を決めたのです。
 
 
娘が「行かない」と選ぶ前に、私の方が先に「どっちを選んでも、ママはあなたがそこにいてくれるだけでとっても幸せ。だから何も不安にならなくていいよ」と本気で腹をくくることにしました。
 
 
吉野先生は「お母さんの自信(確信)は、持っている人からもっていない子どもへ流れる」と言われました。
 
 
このママの確信が娘に届いたことで、娘の脳はようやくサバイバルモードを解き、本当の充電を始めることができたのです。
 
 

◆ステップ2:家庭を「評価ゼロの回復基地」にする

 
 
家庭を、できていないことを修正する場所ではなく、エネルギーを溜める場所に変えました。
 
 
評価や判断を捨て、ただ「料理してるね」と見たままを言葉にする「実況中継」を徹底しました。
 
 
 
 
 
家庭という「場所」が安心のよりどころとなり、ママという「人」が肯定的な味方になったことで、娘の脳はようやく外の世界へ興味を広げる準備が整ったのです。  
 
 

5.もう育てにくいと焦らない!発達障害の娘が自ら未来を選び始めた「脳の安心」の成果

 
 
家庭で脳の充電が完了したことで、娘は驚くほど自発的に、外の学び場へと考動を広げ始めました。
 
 
まず、身体を動かすオンラインの個別運動教室に興味を持ちました。
 
 
「安心できる自宅(場所)」で「先生と一対一(人)」という設定が、娘の脳にフィットしたようです。
 
 
体験後すぐに自分で入会を決め、日時を意識して自ら準備できるようになりました。
 
 
さらに、不登校支援に力を入れている午前から利用できる放課後等デイサービスにも自分から行くと決めました。
 
 
今では毎日楽しみに起床し、自分でお弁当まで作って通っています。
 
 
学習面でも、本人のペースで1年生の学びから再スタートを切ることができました。
 
 
20ヶ月の葛藤を経てたどり着いたのは、育てにくい焦りを手放し、まず家庭を「安心拠点」にすれば、子どもは自ら育つという確信です。
 
 
 
 
 
発達障害がある子の考動は、ママが設計図を書き換え、身近な環境を整えることから始まります。
 
 
親子で笑顔を取り戻した今、これが私たちの新しい始まりです。
 
 

よくある質問

Q1.発達障害のある子を「育てにくい」と感じるのは、親の関わり方が悪いからですか?

A1. 親の関わり方が悪いということではありません。ただ、親が「学校へ行かせなければ」「普通に戻さなければ」と焦るほど、その不安やプレッシャーが子どもに伝わり、子どもの脳が休まりにくくなることがあります。まずは、子どもを動かす前に、家庭を安心してエネルギーを回復できる場所に整えることが大切です。

 

Q2.学校を休ませると、このまま行けなくなるのではないかと不安です。どう考えればよいですか?

A2.休むことは、必ずしも後退ではありません。大切なのは「明日行かせるための条件付きの休み」にしないことです。「学校に行っても行かなくても、あなたの価値は変わらない」という安心が届くことで、子どもの脳はようやく回復し、自分から次の一歩を選ぶ力を取り戻しやすくなります。

 

Q3. 家庭を「脳の安心拠点」にするには、何から始めればよいですか?

A3.まずは、できていないことを直す場所ではなく、安心して充電できる場所に変えることです。たとえば、「早くして」「ちゃんとして」と評価する代わりに、「料理しているね」「準備しているね」と見たままを言葉にする実況中継の声かけを増やします。ママが肯定的な味方になることで、家庭が子どもの回復基地になります。

 

Q4. 発達障害のある子の自立を引き出すには、何を意識すればよいですか?

A4.子どもを無理に外へ向かわせる前に、「人・場所・物」の安心条件を整えることが大切です。安心できる家庭、安心できる人、安心できる活動がそろうと、子どもは少しずつ外の世界へ興味を広げやすくなります。この記事の事例でも、家庭で安心が満たされた後、オンライン運動教室や放課後等デイサービスへ自分から向かう変化が見られました。

 

Q5. 発コミュの関わり方は、学校へ行かせるためのテクニックですか?

A5.学校へ行かせるためだけのテクニックではありません。発コミュの関わり方は、子どもの脳が安心して動き出せる土台を家庭で整えるためのものです。「学校に行けたかどうか」だけで成果を判断するのではなく、子どもが自分で選び、自分のペースで動き出せる状態を育てることが大切です。

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執筆者:まつもとゆうこ
発達科学コミュニケーションアンバサダー

 

幼稚園の頃、娘の登園しぶりに悩み、「どうしたら娘はみんなと同じようにできるようになるんだろうか」と困り果てていました。

 

声をかけても動かず、さらに癇癪が起こり、 行かせようとするほどギスギスする毎日でした。

 

そんな中で出会ったのが、 発達科学コミュニケーションの関わり方です。

 

子どもを変えようとするのではなく、 親の見方や関わり方を変えることで、 子どもが動き出すことを実感しました。

 

その結果、 娘は自分の気持ちを話せるようになり、 自分で選び行動できるようになりました。

 

笑顔で卒園したものの、 小学校入学後は環境の変化に対応できず、 再び行き渋りから不登校を経験しました。

 

現在も、うまくいく日といかない日を繰り返しながら、 娘を無理に動かそうとする関わりではなく、 娘が自分で選び動ける関わりを見直しながら向き合っています。

 

年齢とともに悩みは変化しますが、 関わり方をアップデートし続けることで、 娘は変わることを実感しています。

 

かつての私のように悩むママが、 「関わり方を変えれば子どもは変わるかもしれない」 そう思えるきっかけを届けたいと思い、発信しています。

 
 
 
 

 

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