思春期、反抗期の発達障害・グレーゾーンの子どもたちの褒め方は難しい?! この時期の子どもに効き目抜群の褒め方とは?

思春期、反抗期の発達障害、グレーゾーンの子どもの反応に手を焼いているお母さんは多いのではないでしょうか?褒めても無視するし、どんな褒め方をしたらいいか困っているお母さんにとっておきの方法をお伝えします!
 

【目次】

 

1.子どもは褒め方にも工夫が必要

 
 
小さなときには、なんでも素直に聞いてくれた子どもも小学校の高学年になると思春期に入り、親の言うことを聞かなくなってきます。
 
 
褒めることが大切と言われ、色々と褒めてみても、思春期になると「えらいね 」「すごいね」と言っても、無反応だったり、「はぁ?なんなの?」と反抗的な態度で返されます。
 
 
「褒めても無駄だわ!」「せっかく褒めているのに、その態度はなんなの?」とお母さんの方がイライラしてしまいますね。
 
 
反抗期は成長の過程で何回かやってきます。特に思春期の反抗期は、親から自立する過程で必要不可欠なものです。
 
 
発達障害、グレーゾーンの子どもたちにも必ず思春期や反抗期はやってきます。普段から「コミュケーション」がうまくいっていれば、慌てることはありません。
 
 
子どもと良いコミュケーションが取れていれば、反抗期はあっても激しいものにはならないはずです。
 
 
失敗ばかりで自信を失いがちな発達障害、グレーゾーンの子どもたちが、自信をつけるためには「肯定の言葉がけ」が大切です。
 
 
思春期の子は、お母さんにわかってもらいたいという気持ちと、わかられてたまるかという思いの間で揺れ動いている時期なのです。また、今までのように上手く甘えられなくなっています。
 
 
子どもが反抗的だからといって、子どもの全てを無視して、手を引っ込めていいわけではありません。お母さんのサポートはまだまだ必要なのです。
 
 
 
 
 

2.褒め方に一苦労…。

 
 
必ず訪れる反抗期をどのように、乗り切れば良いのでしょうか?褒めても無反応な子どもにどのように接すれば良いのでしょうか?
 
 
小さい頃は、褒められたら嬉しくて喜んでいた子も、高学年になって思春期になると「気持ちわる〜」「褒められるの嫌なだけど〜」なんて言うことがあるかもしれません。
 
 
うちには、二人の息子がいます。一人は、自閉傾向のある小学5年生。もう一人は思春期真っ只中の中学2年生。
 
 
自閉傾向の小学5年生の息子は、悪い記憶をためやすい傾向があります。苦手なこと、失敗したことをよく覚えていて切り替えが難しい部分があります
 
 
そして、とにかく目立つのは嫌!苦手なことでも、得意なことでもみんなの前では目立ちたくないのです。 
 
 
習字の時間、とっても綺麗な字が書けたので先生が黒板に息子の書いた字を飾ってくださったことがありました。
 
 
息子としては自分だけがそんな風にされることはとっても恥ずかしいことだったのです。
 
 
「恥ずかしいので、黒板に貼らないでください」と先生に言えず、息子はパニックになってしましました。持っていた、習字の道具など、全部撒き散らしてしまったのです。
 
 
発達障害、グレーゾーンの子は自分の気持ちを上手く表現することができずに、パニックになってしまうことがあります。
 
 
先生はよくできたね!と言う思いで、黒板に貼ってくださったはずです。が、息子はみんなの前で褒められることが嫌なのです。せっかく褒めてくれたのに …。先生も困ってしまいますよね。
 
 
それからは、先生にお願いしてみんなの前で褒めることは控えてもらうことにしました。褒めるときには本人だけに分かるように、コッソリ褒めていただくことにしました。
 
 
褒め方にも一苦労してしまう自閉傾向の息子です。
 
 
 
 
 

3.思春期の息子たちに、とっても効果のあった『褒め方』をご紹介します。

 
 
あるとき、ものすごく本人のやる気を引き出す褒め方を見つけることができました。
 
それは、間接褒めです。 例えば、
 
「〇〇くんのお母さんが剛(次男)のことすっごく足が速いねって言ってたよ !」
「先生が、剛くんは絵がものすごく上手ですねって褒めてたよ!」
 
というように、他の誰かがあなたのことを褒めていたよと伝え、間接的に褒めるのです。
 
 
5年生になってから、毎日、宿題に日記が出されました。4月中は、新学期も始まったばかりで、色々書くことがあったのですが、1ヶ月も経つと書くことも少なくなってきて、息子も題材を見つけるのに困り始めました。 
 
 
ちょうど、その頃に初めての個人面談がありました。 先生は
 
「剛くん(次男)の日記、題材がすごくいいですよね!」
「視点が面白いんです!」
 
と褒めて下さいました。
 
 
帰ってすぐ息子にそのことを伝えました。
 
「今日の面談で先生が、剛の日記の題材がすごくいいって褒めてくれたよ!視点が面白いって!」
「お母さん、すっごく嬉しかったなぁ。お母さんも剛の日記、いつも面白いって思ってたんだ」
 
と、私の想いも一緒に伝えてみたのです。
 
 
するとどうでしょう?その日から、息子は日記を書くのが大好きになったのです。とにかく、日記を書くときには、頭をフル回転しています。先生からのコメントが嬉しくて、益々日記を書くことに夢中です。
 
 
子どもは好きなことや、楽しいことをしている時に脳が発達します。先生の一言で、好きなことがまた1つ増えました。 
 
 
 
 
 

4.思春期真っ只中の子にも間接褒めは効果てきめん?!

 
 
思春期になって褒め方も難しくなっている中学2年生の息子にも「間接褒め」は効きました。
 
 
1学期に2者面談がありました。 
 
 
そのとき、私は担任の先生に息子のことを褒めました。自分の子どものことを先生に褒めるなんてなかなかできないですよね。  
 
 
でもあえて、先生に「息子(長男)は、弟が自閉傾向にあることをよく理解して、私の負担にならないように行動してくれて助かっているんです。中学校生活、部活、勉強何も言わなくてもよく頑張ってくれています。」と伝えました。
 
 
つい先日、2学期に入って3者面談がありました。
 
 
先生は、「お母さん、あなたのこと1学期の面談の時に、ものすごく褒めていたよ!なんでも、頑張っていて助かっているって言ってたのよ。いろんなことコツコツと良くやっているよね。エライね!」と息子に話して下さいました。
 
 
息子は照れ笑いで、恥ずかしそうにしていました。
 
 
息子は2年生になって、勉強にあまりやる気が感じられなくなってきて、部活 を終えて帰ってくると、スマホをいじっていることが多くなりました。
 
 
ところが、なんと、3者面談の日から勉強にスイッチが入ったのです!先生からの間接褒めによって、息子のスイッチが入ってしまったのです! 
 
 
今も私の隣で試験勉強に励んでいて、私は息子の変わりようにびっくりしています。さらに「試験が終わるまで、俺のスマホ預かっておいて!」と、愛して止まないスマホを私に手渡し、勉強に集中しています。 
 
 
直接的な褒めが効かなくなってきた思春期、反抗期のお子さんに間接褒めをぜひ、試してみて下さいね!
 
 
 
 
 
思春期の子育てについてはこちらでも解説しています。ぜひチェックしてくださいね!
 
 
 
 
執筆者:深井淳子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
 
 
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