子どものお手伝いにお小遣いはよくない⁉リスクとメリット、継続のコツ

 

子どもに家事のお手伝いを習慣として定着させたいとき、お小遣いを渡すのはよくないかな?と迷われていませんか。お小遣いは上手に使えばメリットもあります。6歳くらいの子が見返り目的にならず、お手伝いを主体的に継続できる方法についてもご紹介します!
 

【目次】

1.6歳の子どもにお手伝いを定着させたい。お小遣い制はよくない?
2.子どものお手伝いでお小遣いを渡すことのリスク
3.お小遣い制のメリット
4.子どものお手伝いを継続させるコツ
①お手伝いの動機を考える
②お小遣いの使い道をすり合わせる

監修者:吉野加容子

発達科学コミュニケーション創始者/パステル総研主宰/発達科学ラボ代表

 

脳科学をベースに、発達障害・発達グレーゾーンの子どもの発達支援を専門とする。広島大学教育学部卒業後、東京学芸大学大学院修士課程、慶應義塾大学大学院博士課程で学び、民間企業での脳科学研究、医療機関での発達支援、大学での教育に従事。

 

15年以上にわたり発達に悩む親子と向き合う中で、「子どもの発達を本当に伸ばすのは、家庭での365日の関わりである」という結論にたどり着く。

 

病院や学校だけでは支援が届きにくい発達グレーゾーンの子どもたちに対して、家庭で再現できる支援を確立するため、脳科学・教育学・心理学を融合した独自メソッド「発達科学コミュニケーション」を開発。

 

これまでに数多くの親子の変化を生み出し、“ママが変われば子どもが変わる”という発達支援の新しい当たり前を広げている。

著書に『発達障害とグレーゾーン 子どもの未来を変えるお母さんの教室』『脳を育てる親の話し方』『脳が喜ぶ子育て』など。

 

1.6歳の子どもにお手伝いを定着させたい。お小遣い制はよくない?

 
 
子どもの家事お手伝い、継続してもらうためにお小遣いを渡すかどうか迷っていませんか?
 
 
「お手伝いをする度にお小遣いを渡すのはよくない」という考えもありますが、お手伝いをする動機付けを上手にしてあげることができればその心配はなくなります!
 
 
子どもにお手伝いをしてもらうとき、どのように声をかけていますか?
 
 
わが家には当時6歳だったの息子がいるのですが、以前はちょっと助けて欲しいと思ったときに
 
 
・カーテン開けてくれる?
 
・ごみ出すから、こっちの軽いの持ってくれる?
 
・ご飯の盛りつけ一緒にやらない?
 
 
とスポット的にお願いしたり誘ってみたりしていました。
 
 
ところが、それだけだと気分が乗らないときはやってくれず、長続きしません。
 
 
来年度は小学生、そろそろ家族の中の役割として何か継続できるお手伝いはないかとしばらく考えていました。
 
 
お小遣いをどうするかも悩みどころ。
 
 
何かご褒美を用意するにしても、見返り目的になってしまっては後々ケンカの種になりそうです。
 
 
継続的なお手伝いをしてもらうには、始め方が肝心だと思いつつなかなか良い案が浮かびませんでした。
 
 
 
 
こんな感じでなかなかきっかけが掴めなかった私でしたが、その後息子とある会話からお手伝いをする動機づけができたことで主体的に取り組んでもらうことに成功しました!
 
 
お小遣いも活用しながら続けられています。
 
 
次項からは、子どものお手伝いにおいてお小遣いを渡すことのリスクとメリットについて整理した後、子どものやる気を引き出すお手伝いの取組み方についてお伝えしていきます。
 
 
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2. 子どものお手伝いでお小遣いを渡すことのリスク

 
 

◆お金目当てでしか行動しなくなる

 
 
「自分が動くからには見返りがあって当然」という考え方を身につけてしまうのは、絶対に避けたいことです。
 
 
無計画にお手伝いをする度にお小遣いを渡していると、
 
 
「○○が欲しいからお手伝いをする」
 
「やってもいいけどいくらくれる?」
 
「もっと金額を上げて」
 
 
というような発言をするようになってしまいます。
 
 
本来お手伝いは、家族の一員としてするのが当然のことです。
 
 
親の方で労働とお手伝いは別モノという認識をしっかり持つことが必要です。
 
 

◆おシゴトの意味をはき違える

 
 
「仕事は自分の利益のためにするもの」という捉え方をするようになってしまうのも悲しいことです。
 
 
大人も、仕事は収入を得るため、生活をするためにしていると思っている部分もありますが、本当は誰かの役に立つためにしていますよね。
 
 
自分の仕事で誰かが喜んでくれたときに、やりがいを感じると思います。
 
 
わが子には、損得勘定で動く人間になってほしくないですね。
 
 
子どもは家族や周りの人に喜んでもらえるように動く、何かしてもらった方は感謝の気持ちを伝える、という心のやりとりを忘れてはいけないと思います。
 
 
お手伝いでお小遣いを渡すことはよくないとされる理由には上記のようなリスクがあり、子どもの価値観に影響を及ぼす可能性があることを事前に理解しておきましょう。
 
 
 
 
一方で、お小遣いを渡すことのメリットももちろんあります。
 
 
次にポイントを挙げていきます。
 
 

3. お小遣い制のメリット

 
 

◆モノを買うということは簡単ではないと知ることができる

 
 
モノを買うまでにはどんな背景があるか、単純に欲しいものを買ってもらうだけのときには理解が難しいものです。
 
 
仕事をすることで収入を得て、限られた金額の中で必要なものを選んで買うという流れは、口で説明されるより体験した方が圧倒的に学びになるでしょう。
 
 
おもちゃ売り場で「これほしい!」と訴えても、親に「今日は買えないよ」と言われるのはなぜか、わかってくれるようになります。
 
 

◆お金の数え方・算数の勉強ができる

 
 
最近は大人が現金を持ち歩かなくなり、子どもに実物の金銭のやりとりを見せる機会が減りました。
 
 
お小遣いを現金で渡すのなら、お金の種類や数え方を教えるのに良い機会になります。
 
 
各家庭によってアプリの使用などやり方が様々かもしれませんが、幼児や小学校低学年頃の子であれば現物があった方が計算の仕方も教えやすいと思います。
 
 
 
 

◆モノの値段の感覚が身につく

 
 
自分でお金を管理するようになると、身の回りのものがどのくらいの値段で売られているのか注目するようになります。
 
 
自分が欲しいものを買うにはいくら必要なのか認識できるようになっていきます。
 
 
また、同じものでもお店によって値段が違うという世の中のしくみについての発見もあるでしょう。
 
 

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4. 子どものお手伝いを継続させるコツ

 
 
ここまでお伝えしてきたように、子どものお手伝いでお小遣いを渡すことにはリスクとメリットがあります。
 
 
どちらも踏まえた上で子どものやる気を引き出すには、何のためにお手伝いをするのか、目的の共有をしておくことが大切です。
 
 
一例ですが、私の体験から具体的な方法をお伝えします。
 
 

◆①お手伝いの動機を考える

 
 
「あなたも家族の一員だから、お手伝いしてね」という伝え方は、子どもにとってあまり魅力的ではないと思います。
 
 
子どもがワクワクするような動機づけを、子どもとの会話から引き出してみるのがおススメです!
 
 
私が息子にお手伝いをお願いするきっかけとなったのは、「大きくなったら何になりたい?」という会話でした。
 
 
お子さんと何度か話したことがある方も多いのではないでしょうか。
 
 
息子ははたらくくるまが大好きで、「ゴミ収集車の作業員さん」と答えました。
 
 
そこで私は、ゴミ収集車の作業員さんに喜んでもらえる、ゴミ出し関係のことで息子も取り組みやすいお手伝いは何か考えることにしました。
 
 
そして思いついたのは、ゴミの分別です。
 
 
息子は絵本でゴミの分別がしっかりされていないと作業員さんが困ってしまうということを知っていたので、
 
 
「作業員さんがゴミを集めやすいように、分別のお手伝いをしてくれる?」と伝え、まずはペットボトルの分別を任せることにしました。
 
 
息子は笑顔で「うん!やる!」と答えて早速取り組んでくれました。
 
 
・キャップとラベルをはがす
 
・ボトルの中身をすすぐ
 
・プラスチックゴミとボトルに分けて袋に入れる
 
・袋がいっぱいになったらゴミ捨て場に出す
 
 
キッチンにペットボトルが溜まってくると自ら「分別やるね!」とやり始めてくれます。
 
 
ゴミ捨て場に持って行くときには、「いつもありがとう!お母さんも助かるし、作業員さんもキレイに分別してくれてきっと喜んでるよ」と伝えます。
 
 
今後は、作業員さんや地球のために「ゴミを減らす工夫」についても話していきたいと思っています。
 
 

◆②お小遣いの使い道をすり合わせる

 
 
リスクについて考慮した上であれば、お小遣いの活用も良いでしょう。
 
 
ただし、金額感の調整と、誰かのためにお金を使うという経験についても併せて検討してみて欲しいと思います。
 
 
手にするお金は年齢に適した設定とし、購入するものについても普段から会話しておきましょう。
 
 
買い物に行ったときなどに価格を見ながら「これはお小遣いで買っても良いけれど、あれはお誕生日かクリスマスにサンタさんにお願いしようね」などと伝えておきます。
 
 
また、「自分のお金なのだから自分だけのために使う」ではなく、人に喜んでもらうためのお金の使い方を学ぶ機会をつくります。
 
 
例えば、
 
 
・募金をする
 
・家族や兄弟にプレゼントを買う
 
・祖父母に会うときにお土産を買う
 
 
というようなことで、数十円~百円程度の小さな金額でも「ありがとう!」と笑顔で言ってもらえたらステキな経験になりますね。
 
 
息子はゴミの分別のお手伝いから初めて自分のお金でトミカを買い、残ったお金で私にチョコレートを買ってくれました。
 
 
買ったトミカを大事に持ち帰り、「ドキドキする」と言いながら箱を開けていた嬉しそうな顔が印象的でしたし、私はチョコレートが本当に嬉しくいつも以上に美味しくいただきました。
 
 
この日の買い物が楽しい思い出になったためか、お手伝いはその後も主体性をもって続けてくれています。
 
 
 
 
幸せなお金の使い方を親子で考えながら楽しくお手伝いを継続できるよう、この記事がお役に立てたら嬉しいです。
 
 
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Q1:子どものお手伝いにお小遣いを渡すのはよくないですか?

A1:必ずしもよくないわけではありません。ただし、「お金がもらえるからやる」という気持ちだけが強くなると、見返りを求める習慣につながる可能性があります。大切なのは、お手伝いの目的を「家族の役に立つこと」や「誰かが喜んでくれること」と一緒に伝えることです。お小遣いは、感謝やお金の学びのきっかけとして活用すると良いでしょう。
 
 

Q2:6歳の子どもにはどんなお手伝いがおすすめですか?

A2:6歳頃の子どもには、達成感を感じやすく、毎日続けやすいお手伝いがおすすめです。例えば、「ゴミの分別」「テーブル拭き」「洗濯物を分ける」「ペットボトルのラベルはがし」「食事の配膳」などがあります。「自分にもできた!」という成功体験が、自主性につながります。
 
 

Q3:お手伝いでお小遣いを渡すと、見返り目的になりませんか?

A3:渡し方によっては見返り目的になる可能性があります。そのため、毎回細かく報酬を設定しすぎない、感謝の言葉をしっかり伝える、誰かの役に立っていることを共有することが大切です。お金だけでなく、「ありがとう」「助かったよ」という体験が、お手伝いを続ける モチベーションになります。
 
 
 
 
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執筆者:諸住乃莉子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

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