ADHD中学生の子が2次障害を引き起こし手が付けられず困っていませんか?ADHDの2次障害は、親がストレスの少ない環境を整え自己肯定感を高めることで改善できます。ADHD攻撃性の強い中学生2次障害を乗り越える親の関わり方をご紹介します。
【目次】
1.ADHD中学生の2次障害に悩む毎日
2.ADHDに2次障害が多い理由
3.ADHD攻撃性の強い中学生2次障害を乗り越える親の関わり方
①ストレスの少ない環境を整える
②自己肯定感を高める
1.ADHD中学生の2次障害に悩む毎日
注意欠陥多動性障害(ADHD)の2次障害がどういうものかご存知でしょうか?
ADHDの2次障害とは、不注意や落ち着きのなさという特性が原因で後からさまざまな環境要因により引き起こされる心や体の問題を指します。
このADHDの2次障害は、自己肯定感を高めるコミュニケーションと環境を整えることで落ち着かせることができます。
私にはADHD傾向の中学生の息子がいます。
もともと何でも小さい頃から器用にやる息子で保育園や小学校でも特に問題となる行動もなく特に心配をすることがありませんでした。
また小学校の時は簡単なミスは多いもののさほど勉強してなくても平均点くらいの点数をとっていたため勉強に苦手さを感じていると思っていませんでした。
息子が中学生になると同時にしっかり勉強に没頭してもらおうと思い家庭教師をつけました。
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しかし息子にとってはやりたくない勉強をさせられる事に抵抗し、先生が家に来ても絶対に机に座らず勉強をボイコットするようになりました。
私はその状況を見て勉強をしないのなら息子が唯一楽しみにしているゲームを取り上げて、勉強するまでは返さないという強行手段をとりました。
これがキッカケとなりゲームを返さないなら家のものを壊すと言ってイスを投げたり、壁に穴を開けて暴れまくるようになりました。
私はこの時点でADHDと2次障害のことを理解していなかったため、ただ息子の激しい行動をどうにかしようと必死に叱り続けていました。
こんなに荒れていた息子ですが、私が息子への対応を変えたことで、自分から登校する日を決め朝から登校することができるまで回復することができました。
この記事では、ADHDの子どもが2次障害を引き起こす理由と、改善するために必要な親の対応についてお伝えします。
2.ADHDに2次障害が多い理由
ADHDの子どもはなぜ2次障害を起こしやすいのでしょうか?
ADHDの子どもに2次障害が多い理由は、ADHDの特性である不注意や感情表現が苦手なことによりストレスを感じやすく周囲の理解を得られなかったり失敗体験を重ねることで過剰にストレスを受けるためです。
ADHDの特性である不注意は脳の特性であり本人の意思ではどうにもなりません。
しかし周囲はその事を理解していないため周りからは怠けているように見え、先生や親から叱られることが増えてしまいます。
またADHDのもう一つの特性である感情表現の苦手さが、ストレスを多く受けた時に感情をコントロールできず爆発してしまい衝動的にモノを壊すなどの行動として表れてしまいます。
このようにADHDの特性から起こる問題行動は周りから理解してもらえないことが多いため、問題行動をやめさせようとさらに注意を受けたり叱られることになります。
その結果、ADHDの子どもは2次障害に繋がりやすくなります。
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息子の場合も、中学生のテストでミスやテストの点数が伸びないことで、家庭教師の先生に何度も注意されたり、私からも注意するようなことが数多くありました。
このように周りから何度も注意されることでその特性が強くなり勉強に対する苦手意識を強めてしまいました。
そしてさらには大人に攻撃的な態度をとる反抗性挑戦障害と言われる2次障害にまで発展させてしまったのです。
3.ADHD攻撃性の強い中学生2次障害を乗り越える親の関わり方
では親は、ADHD2次障害を引き起こした子どもにどう接すればいいでしょうか?
ADHD2次障害を改善するためには、ストレスの少ない環境を整えて自己肯定感を高めることの2つでその症状は改善します。
次でもう少し詳しく説明します。
◆①ストレスの少ない環境を整える
ADHDの特性を理解してもらえず周りから注意やダメ出しをされることが多いため、常にストレスを抱えている状態となります。
親はそのストレスをできるだけ少なくするために、できていないことはスルーし、今できていることにフォーカスして褒めることが大切です。
また子どもが落ち着いているタイミングに感情が爆発した原因を「〇〇がイヤだったんだよね。本当は〇〇したかったんだよね」と 気持ちを代弁し伝えることで子ども自身が自分の気持ちを整理しやすくなります。
このように親はストレスの少ない環境を整えつつ、子どもの気持ちを代弁してあげることで子ども自身でストレスに対処できる力がつきます。
◆②自己肯定感を高める
ADHDの特性をわがままや怠けていると誤解され、周りから注意を受けることが多くなりがちです。
このような状況ではネガティブな気持ちが起こりやすく、自分に自信が持てなくなり何事にも積極的に取り組めなくなります。
しかし、失敗するから何もしないではなく、失敗しても大丈夫。
次はどうすればうまくいくかな?と前向きに考え行動することが必要です。
そのために親は失敗の中でも成功している部分にフォーカスしてそこを褒めることで、子どもの自信に繋がっていきます。
このように失敗の中でも成功した部分はあるという自信をたくさん積み重ねることで、子ども自身で失敗を失敗のままで終わらせずその中からできたことを見つけられる力がつきます。
私がADHD攻撃性の強い2次障害を引き起こした息子に実践したことは、まず「勉強しなさい」「ゲームをやめなさい」「早く寝なさい」と 全てのことに指示出ししていたことを一切やめました。
ゲームに没頭する日々で昼夜逆転の生活で夕方に起きても普通のトーンで「おはよう」と声をかけるようにしました。
また何度声をかけてもなかなかお風呂やご飯を食べなくても、お風呂に入ろうとしたりご飯を食べに来た時は、「あっお風呂入ってくれるんだね!」「ご飯食べに来たね」と声をかけるようにしました。
すると、なかなかご飯を食べにこれなかった理由を落ち着いて話してくれるようになりました。
このようにストレスが少ない環境とありのままの息子を受け入れる関わりをすることで、常にイライラ口調で攻撃的な態度が少しずつ和らいでいきました。
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そして学校に行けていなかった息子が、中学生活最後の3学期をクラスで過ごそうかなと話してくれました。
「高校は仲の良い友達とバラバラになるからせめて残りの時間だけでも一緒に過ごせる時間があった方がいいかなと思う」と理由を説明してくれました。
勉強に興味がないことに変わりはないですが、それよりも友達との繋がりを大事に思う息子の気持ちに成長を感じた言葉でした。
ADHDの特性を理解したうえで2次障害に対応すればその症状は必ず和らぎますし、将来社会に出た時に必要となるストレスに対する強さや自分で自分を褒めていく力を身につけていくことができるようになりますよ。
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♡小冊子のご感想
癇癪や暴力を起こす息子に、「なんでそんなことするの」と思っていましたが、原因がわかったことで、子どもを見る目が変わりました。これからは冷静に対応できそうです。
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執筆者:平野 可奈子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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