3学期が終わると間もなく進級。不登校のまま新学年を迎えるのは先生との関係が薄く感じられてつらいですよね。学習用タブレットを使って先生と仲良くなる方法を知れば、子どもの自信も回復!お友達に先生を自慢できる関係が築けますよ。
【目次】
1.不登校のまま新学年を迎えるのはつらい
2.先生と仲良くなるために必要なコミュニケーションとは?
3.コミュニケーションにタブレットを使うメリット
4.先生と仲良くなるために親ができるサポート
5.自信も回復!お友達に自慢できる先生との仲
1.不登校のまま新学年を迎えるのはつらい
長引く不登校生活、そのまま新学年を迎えることをつらいと感じていませんか?
学校に行かなくても、新しい先生と仲良くなる方法を知っていれば安心して新学年を迎えることができますよ。
今まで築いてきた先生との関係がなくなってしまうのは、学校との繋がりが薄くなってしまう様で不安でつらくなるのも当然です。
新しい先生と一からやり直し、そもそも学校にいけない状態でどうやって子どもと先生との仲を築いていけばいいのか悩みますよね?
小学2年生の息子が不登校になってちょうど1年半が経ちました。
昨年の今頃、3学期に入って進級するタイミングが迫ってきた時に、不登校のまま新学年を迎える不安を抱えていました。
先生と少しお話しできるようになってきたのに…
先生、変わっちゃうのかな?
会ったことのない新しい先生と息子は上手くやっていけるかな?
担任が変わるかどうか、自分では決められないし、どんな先生になるか、なってみないと分からない。
昨年の今ごろは、不登校のまま進級し、学校や先生との新しいお付き合いをすることにつらさを感じていました。
けれど新学年を迎え、新しい先生と学習用タブレットを使って、コミュニケーションの小さな積み重ねをしてくことで息子は自信を取り戻し、先生と仲良くなることができました。
この記事では、進級後、学校に行けない息子が「僕の先生、優しいよ」とお友達に自慢できた我が家の事例を元に、不登校の子どもが新しい先生と仲良くなる方法をお伝えします。
2.先生と仲良くなるために必要なコミュニケーションとは?
人との関わりの中でお互いに安心できる関係を作っていくには、「質よりも量」コミュニケーションの小さな積み重ねが重要です。
直接会って、電話で、メールで、手紙で…どんな形でも、頻繁な言葉のやり取りが信頼関係の土台となっていきます。
1年に1回、直接会って会話をするだけの相手よりも、週に1回、メールを貰う相手の方が、お互い安心感を持って会うことができると思いませんか?
学校に行かない不登校児と先生との接点はほとんどありません。
先生からは電話連絡や家庭訪問をしてもらっても、電話に子どもが出てくれない、家庭訪問に応じてくれなければ児童と言葉をやり取りすることはできません。
直接会うことが簡単にできない関係だからこそ、不登校児と先生が仲良くなるには質よりも量を意識して言葉を交わし、コミュニケーションを取ることで信頼関係の土台を作ることができます。
3.コミュニケーションにタブレットを使うメリット
学校に行かない不登校児がどうすれば先生とのコミュニケーションの量を増やしていけるのか?
私が活用したのは、学校から配布される学習用タブレットです。
学習用タブレットにインストールされている授業支援クラウドアプリを活用しました。
不登校児が先生とコミュニケーションを取るために学習用タブレットを使うメリットは次の通りです。
◆直接会わなくてもコミュニケーションできる
直接会わなくても気軽にコミュニケーションができます。
外出しない、電話や家庭訪問にも応じてくれないなど、家族以外との直接的な接触も避けたがる不登校児のコミュニケーションの手段として最適です。
◆時間を気にしなくて良い
時間を気にせずそれぞれ好きなタイミングでコミュニケーションできます。
毎日業務に追われて忙しい先生、生活リズムが乱れやすい不登校児が時間を気にしてつらい思いをせず、好きな時間にやりとりできます。
◆コミュニケーションの手段が豊富
タブレットやアプリに搭載されている機能を使っていろんなコミュニケーションができます。
言葉をタイピングや手書きで文字にしてメッセージを送ることはもちろん、写真や画像、音声も送ることができます。
読み書きに苦手意識を持っていたり、言葉でのコミュニケーションをめんどくさがったりする不登校児でも好きな手段でコミュニケーションが可能です。
4.先生と仲良くなるために親ができるサポート
不登校児が直接会う機会が少ない新しい先生との仲をグッと縮めるためには、先生にも不登校児にも保護者のサポートが必要です。
学習用タブレットを使って、目的なく一方的にやり取りをするだけでは先生もつらくなるだけです。
これからご紹介するサポートをすることで学習用タブレットを使ったコミュニケーションをお互い継続することができます。
◆惜しみなく情報提供をする
子どもが興味・関心を持っていること、子どもの特性に関しての情報は先生に惜しみなく提供します。
特に子どもが興味・関心のあるものに関しては掘り下げて先生と共有しておきます。
先生にとっては、直接会うことの少ない不登校児のことを詳細に知ることができ、コミュニケーションの材料になります。
子どもの特性を知ってもらうことで、子どもとのコミュニケーションの取り方のヒントになります。
私は、息子が好きなゲーム、アニメ、キャラクター、遊びや活動について、どんなところが好きなのか、どんな遊び方をするのかも一緒に伝えています。
先生はそれを題材にクイズを出してくれたり、キャラクターグッズを教えてくれたり、メッセージに興味が持てるように工夫をしてくださいました。
負けず嫌いであることや読み書きが苦手であることを伝えると、文字を数を少なくし、写真やイラストを取り入れて達成感を持てるようにしてくださいました。
◆子どもの反応を報告する
先生が子どもに対して起こしてくれたアクションに子どもがどんな反応をしたかを報告することで、先生はコミュニケーションを継続しやすくなります。
子どもが喜んだコミュニケーションや反応が良かった作戦はなんだったか、その時にどんな反応があったかを細かく報告しました。
忙しい合間を縫って対応してくれる先生に感謝の気持ちを込めて報告することで、先生も内容をアップデートしたり、目的をもって対応してくださいます。
先生が送ってくれたワークに対して、文字での回答は嫌がり、丸付けや線結び、選択問題には進んで取り組んだことや、先生にはなまるや100万点貰えたことに大喜びしたことを伝えました。
すると、ワークの内容を子どものレベルに合わせて、子どもが必ず丸が貰えるワークを送ってくれました。
5.自信も回復!お友達に自慢できる先生との仲
私たち親子は息子が不登校になってから学校の先生の他にソーシャルワーカー、不登校児支援ボランティアと受けられる公的支援を活用し、複数の大人に関わってもらっています。
そのなかで、子どもが最も親しみを感じ信頼関係を築けているのは、新学年になってから担任になった先生です。
それが分かったのは、不登校になってからも、変わりなく家族ぐるみのお付き合いをしている幼馴染のお友達と遊んでいる時でした。
学校の話題が出た時に、お友達が「私の先生は怒るから嫌い!」と言ったのに対し、息子は「僕の先生は優しいよ。」と担任の先生の自慢をお友達にしていたんです。
夏休みの出来事なので、進級してから4カ月間で週に1回のタブレットでのやり取りと月に1回の家庭訪問での面談で築けた関係です。
ソーシャルワーカーとは6カ月間、毎週の面談、不登校児支援ボランティアとは1年間、月に1回の面談を続けています。
ですが、息子に関わってくれている大人の中で最も付き合いが短い先生とここまでの関係を築けたのは、小さなコミュニケーションの積み重ねだと実感をしました。
そして、子どもが先生とのやり取りをする中で感じたことは、不登校の子どもは誰かに認めてもらいたいと思っていることです。
特に子どもたちを指導する立場である先生に、褒めてもら認めてもらう経験は子どもが最も自分の価値を実感できる機会であり、やる気や成長への原動力になると感じました。
不登校でも、先生との仲は小さな積み重ねで縮められ、信頼関係を築くことができます。
保護者のちょっとしたサポートで先生の協力が得られれば、きっと新学年も安心して迎えることができるはずです。
こつこつ一緒に頑張っていきましょう!
不登校でも大丈夫!不登校児のサポートの仕方をもっと知りたい方はこちらから
執筆者:福原かおり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)