不登校で卒業式に出るか、出ないかで迷っていませんか?不登校とはいえ、子どもが卒業の日を後悔しないよう過ごしたいですよね。不登校の子どもが後悔しないために大切にしたいことや親のサポートの仕方を我が家の体験を交えてご紹介します。
【目次】
1.不登校小学校6年生の息子…卒業式出なくていいか迷う
2.卒業式の出欠を決めるために大切なこと
3.不登校の子どもが卒業式を後悔しない親のサポート
①子どもを観察する
②子どもに選ばせる
③背中を押すサポート
4.卒業証書を手に清々しい笑顔でさようなら
1.不登校小学校6年生の息子…卒業式出なくていいか迷う
卒業シーズンが近づいてきて、不登校の子どもを持つ親は子どもが卒業式に出るか、出ないか、どうしたらいいのかと頭を悩ませている時期ではありませんか?
そんな不登校の子どもが卒業式を後悔しないためには親が子どもの気持ちを聞いてサポートしてあげることが大切になります。
不登校の子どもを持つ親御さんの不安が少しでも解消できるように、不登校で昨年小学校を卒業した息子の体験を交えて、サポートの仕方をお伝えします。
我が家の息子は小学校4年生から学校に行きしぶるようになり、小学校5年生から不登校。
行きしぶるようになってからも、私が学校に無理に連れて行ったために、「学校は大嫌い!」となり、小学校6年生の2学期からは完全不登校でした。
もちろん、卒業アルバムや卒業文集の話をしても、「要らない!」「書かない!」の一点張り。
私は息子の気持ちを尊重して、アルバムも卒業文集もお断りしました。
そんな息子だったので、みんなと一緒に参加する卒業式は無理だろうな…と思っていました。
しかし、学校からは「卒業式の参加の仕方や卒業証書の受け取り方はたくさんあるので、本人がどうしたいのか聞いて欲しい。」と連絡があったのです。
息子が通っていた学校から提案されたものは…
・卒業式を後ろの方で見て参加
・放課後、好きな先生だけで卒業式
・放課後、子どもが卒業証書をもらいに行く
・先生が家庭訪問して卒業証書を子どもに渡す
・学校に親が卒業証書をもらいに行く
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卒業式は学校最後の行事で、お世話になった先生たちに会える最後のチャンスだと思うと、少しでも先生に会えるといいなとの私の思いが強くなっていました。
しかし、親の気持ちだけでは、卒業式の参加の仕方を決められないなと思い直すようになり、良い形で小学校最後の日を迎えられる方法を考えることにしました。
この記事では不登校の子どもが卒業の日を後悔のないように迎えられるサポートの仕方をお伝えしますね。
2.卒業式の出欠を決めるために大切なこと
卒業式の出欠を決めるために大切なことは、子どもが「自分で選んで決めた」ということです。
とはいえ、子どもが自分で決めて本当に大丈夫?と思ってしまいますよね。
しかも、子どもが「卒業式に出ない!」と言った場合、親御さんは卒業式に出た方がいいのではと悩むかもしれません。
親としては卒業証書をもらう子どもの姿を見たいと思ったり、そんな姿を見て安心したりします。
しかし、不登校の子どもは親のように卒業式に重要さを感じていないかもしれません。
卒業式に出なくても、小中学校は卒業できますし、そもそも学校に行けていなかった子が最後だからと言って卒業式に出ること自体とても勇気がいることです。
不登校の子どもの状況や気持ちは様々なので、まずは子どもの気持ちを聞くことが大切です。
そして不登校の子どもが卒業式についてどんな方法を選んでも、「子どもが自分で決めた」ことを尊重してあげてください。
卒業式に行く、行かないどちらにせよ、決めたことを受け入れてもらった経験がそのあとの子どもの人生に大きな意味を持つと思っています。
次に不登校の子どもが「自分で決めた」と思えるサポートの仕方を詳しくお伝えしますね。
3.不登校の子どもが卒業式を後悔しない親のサポート
不登校の子どもが卒業式について「自分で決めた」と納得できるには親のサポートが大切になってきます。
そのために意識してほしい3つのポイントをお伝えします。
◆①子どもを観察する
不登校といっても、学校に行けない理由や子どもの状態はいろいろあるので、まずは子どもがどういう気持ちなのか、普段の会話などから観察してみましょう。
子どもによっては、学校に行けていないけれど、みんなと一緒に卒業式を過ごしたいと思っている子もいるかもしれません。
また一方で、友達とのトラブルなどから、学校には絶対に行きたくないと思っている子もいます。
我が家の息子の場合、「学校は嫌い」と言っていたのですが、よくよく話してみると、一斉授業や学校の雰囲気は苦手だけど、先生やお友達は好きで、会いたい気持ちも時々見られたのです。
子どもの「学校が嫌い」という言葉だけで、短絡的に卒業式は無理と決めてしまわないためにも、会話の中に隠れている子どもの気持ちに注意してみてください。
◆②子どもに選ばせる
学校とも相談して、卒業式の参加や卒業証書のもらい方の選択肢を作り、子どもの機嫌がいい時に伝え、選んでもらいましょう。
親としては卒業式は区切りだからという思いが強いかもしれませんが、子どもがどんな選択をしても、受け止めてあげましょう。
不登校の子どもに「卒業式、行くの?行かないの?」と聞いてしまうと、「行かなきゃいけない」という思いが強くなってしまいます。
もし行けなかった場合、「行けなかった自分はダメなんだ」との思いが強くなってしまうかもしれません。
そのためにも、いくつかの選択肢を用意し、その中から選べると、「自分で選んで決めた」という気持ちが強くなり、行動を起こしやすくなります。
不登校の子どもの気持ちには葛藤があるため、「卒業式に行く」と言っていても、直前で「行かない」となることもあるかもしれません。
そんな時も、子どもの気持ちを第一に考えてあげて下さいね。
◆③背中を押すサポート
もし、子どもを観察してみて、ちょっとでも行きたい気持ちがあるようなら、親はサポートしてあげましょう。
不登校の子どもがどんな形であれ、卒業式に行くということは心理的にハードルが高いため、親のサポートで背中を押してあげましょう。
我が家の場合、息子は「放課後に卒業証書だけもらいに行こうかな」と話していたのですが、ちょっと面倒くさそうな感じでした。
不登校で、小学校6年生になってからはほとんど学校に行っていない息子にとって、卒業証書をわざわざもらいにいくこと自体があまり乗り気ではなかったようでした。
そんな息子のハードルを下げるために、私がしたことはお世話になった先生への『プレゼント作戦』です。
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学校で困ったときに助けてくれたり、修学旅行のお土産を買ってきてくれたりした担任の先生に息子は感謝しているようでした。
そのため、卒業証書をもらうためではなく、先生に感謝を伝えるプレゼントを渡しに行くということを提案しました。
「さっと学校に行って、ぱっと先生にプレゼントを渡して、ついでに卒業証書をもらってこよう」と伝えました。
もともと人を喜ばせることが好きな息子だったので、先生のために自分の好きなお菓子を選び、「学校にいこうかな」と話していました。
4.卒業証書を手に清々しい笑顔でさようなら
卒業の日、息子は普段より朝早く起き、機嫌もよさそうでした。
卒業証書をもらいに行けそうだなと内心思っていたのですが、直前になって「面倒くさいから、行かないよ。学校が好きじゃないから。」と言ってきました。
そんなことも考えて、息子が選んだプレゼントを先生に渡し、先生の様子を伝えることで息子と担任の先生とのいい思い出にしようと思っていました。
少し残念な気持ちもありましたが、「そうなんだね、行きたくないんだね。〇〇君がどうしたいか決めたらいいよ。」と伝えることができました。
すると、本人の気持ちを第一に考えたことで、その後急に気が変わり、学校へすたすた向かう息子の姿がありました。
学校に着くと、息子が最後に会いたいとお願いしていた先生数人が笑顔で出迎えてくれ、 教室に入ると息子のためにホワイトボードにメッセージが書かれていました。
さっと卒業証書をもらって帰ってくる予定でしたが、校長先生から卒業証書を受け取り、ご機嫌になった息子は先生たちと記念写真も一緒に撮り、少しおしゃべりもすることができました。
担任の先生に自分で選んだプレゼントを渡し、清々しい笑顔で明るく手を振って小学校を後にしました。
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いかがでしたか?
小学校最後の卒業式。
親としては節目でもあるので、不登校でも卒業式に出席して欲しい気持ちがあるかもしれません。
しかし、たとえ学校に行けなかったとしても、それは本人が「卒業式には行かない」と決めたということ。
不登校の子どもが卒業式に出ること、出ないことのどちらが正解なのかは親は決められないのではと思っています。
子どもがどう感じて、決めたのかが大切。
日々変わる子どもの気持ちに向き合うのは本当に大変ですが、この卒業という節目を乗り越えることで親も子も成長できます!
今年卒業を迎える親子に我が家の体験が少しでも参考になれば嬉しいです。
不登校の子もママに発達の知識があれば、お家で成長できます!
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♡小冊子のご感想
癇癪や暴力を起こす息子に、「なんでそんなことするの」と思っていましたが、原因がわかったことで、子どもを見る目が変わりました。これからは冷静に対応できそうです。
\子どもが素直になる朝の声かけ35つき/
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執筆者:倉本 紗衣
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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