新学期ADHDっ子の不安を解消!不安を「大丈夫!」に変える親の接し方のコツ

 

3学期もそろそろ終わり。新学期に向けてお子さんに不安な様子はないですか?子どもの不安は、親がありのままの気持ちを受け入れることで不安を「大丈夫!」に変えることができます。この記事では、新学期への不安を減らす親の関わり方のコツをご紹介します。
 

【目次】

1.新学期、子どもの不安な気持ちに気付いてますか?
2.ADHDの子どもが不安な気持ちになる理由
3.子どものSOSに気付きやすい春休み
4.新学期の不安を「大丈夫」に変えるコツ
①不安な気持ちをありのまま受け入れる
②自分自身の気持ちを整える

 
 

1.新学期、子どもの不安な気持ちに気付いてますか?

 
 
3学期もそろそろ終わり新学期を目前に控え親も子も少しホッとするタイミングですよね?
 
 
安心するのも束の間、新学期が近づくにつれ子どもの様子がかわってきたなと感じたら、新学期への不安があるからかも。
 
 
子どもの新学期への不安は、親の対応をほんの少し変えるだけで落ち着かせることができます。
 
 
春休みに入り元気に過ごしているから新学期も大丈夫と安心してしまいがちですが、実は子どもは新学期に対する不安を抱えていることがあります。
 
 
新学期が近づくにつれ不安が大きくなり、普段よりイライラしたり何もやる気がでないといった行動がみられることがあります。
 
 
こんな行動が見え始めたら子どもが何かしらの不安を抱えている可能性が高いです。
 
 
 
 
子どもが感じる新学期の不安は、
 
 
・仲の良い友達ができるかな
 
・先生はどんな先生かな
 
・勉強についていけるかな
 
・学校での失敗体験が蘇ってイヤな気持ちになる
 
 
などさまざまな不安を感じています。
 
 
こんなたくさんの不安を抱えたまま迎える新学期はきっと楽しくないですよね。
 
 
実際我が家の息子も新学期への不安をよそに私が「高校受験のために塾に行きなさい」とガミガミ言い続けたことで、頑張っていた勉強もしなくなり、ついには学校にも行かなくなってしまいました。
 
 
今回はそんな子どもの不安な気持ちを和らげる親の関わり方のコツをご紹介します。
 
 
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2.ADHDの子どもが不安な気持ちになる理由

 
 
ADHDの子どもが不安な気持ちになる理由は、先を見通す力が弱くネガティブな記憶が強く残っているためです。
 
 
ADHDの先を見通す力が弱いとは、未来のことをイメージしたり行動の結果を予測して行動することが苦手という脳の特性です。
 
 
衝動性が強いADHDの子は、目の前のことに集中しやすく「今やりたい!」ということに引き寄せられるという特性があります。
 
 
そのため目の前のことを一旦横に置いておいて、少し先の未来のことを考えて行動しようという風には考えられません。
 
 
またADHDっ子の脳の特性として、イヤな記憶(ネガティブな記憶)が強く残りやすいという特性もあります。
 
 
この特性のせいで、また失敗したらどうしようと不安がさらに大きくなります。
 
 
どうせやってもできないと自分に対して自信が持てないため、いつまでたっても次へ行動することができなくなります。
 
 
 
 
このようにADHDの子どもが不安な気持ちになるのは、脳の特性が深く関係しています。
 
 
だから子ども自身が頑張ってどうにかなるものではないのです。
 
 
どうにもならないことを無理矢理やらされたり、できないことを叱られたりすると子どもはどんどん自信をなくしてしまい行動できなくなります。
 
 
行動する機会が減ってしまうと成功体験をする機会も少なくなってしまい、その結果また自信を失い行動できなくなるという悪循環を引き起こしてしまいます。
 
 
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3.子どものSOSに気付きやすい春休み

 
 
ADHDの子どもはその特性から色々な場面で不安を強く感じています。
 
 
こんな不安の多い子どもには、春休みこそ親子のコミュニケーションを増やすことで不安を減らすことができます。
 
 
春休みは家で過ごす時間が多くなりますよね。
 
 
普段なかなか話せないことも、春休みなら家族とお出かけをしたり、お家でゆっくりくつろいだりする時間をとことができます。
 
 
すると、子どもはリラックスして親と話しやすくなります。
 
 
 
 
親から学校はどうなの?と質問責めにしてしまうと、責められているように感じてしまい子どもは話そうとはしません。
 
 
親は子どもから聞き出そうとするのではなく、子どもが話しやすいと思える環境を整えていくというスタンスでいることが必要です。
 
 
親は子どもの様子をしっかり見て、穏やかな雰囲気でニコニコ笑顔でコミュニケーションをとること
を意識することで、子どもの不安は和らいでいきます。
 
 
次項では、子どもの不安を大丈夫に変える親の関わり方のコツをご紹介します。
 
 
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4.新学期の不安を「大丈夫」に変えるコツ

 
 
ADHDっ子の不安を減らし「不安」を「大丈夫」に変えるためのコツは、「子どもの不安な気持ちをありのままを受け入れる」ことと「自分自身の気持ちを整える」ことの2つです。
 
 

◆①不安な気持ちをありのまま受け入れる

 
 
ADHDっ子が不安の強さから、家の中で攻撃的になったりします。
 
 
こんなとき親は「今はそれが不安なんだね」と子どもが不安に感じてるだろうなと思うことを親が言葉にして伝えてあげることが大切です。
 
 
そして不安な気持ちを持つことはダメじゃないと知ることができるように、親は優しく子どもの気持ちをそのまま受け入れてあげることで子どもは「大丈夫」と思えるようになります。
 
 

◆②自分自身の気持ちを整える

 
 
子どもの不安な気持ちを受け止めるためには、まず自分自身の気持ちを整えることが必要です。
 
 
毎日子育てを頑張っている親は自分のことは後回しになっていることが多いと思います。
 
 
だからこそ自分の気持ちが安定するために、「自分が楽しい」と思える時間を過ごすことが大切です。
 
 
自分のやりたいこともできず子どもや家族のことばかりやる毎日だと、周りのことに気を向けたり優しい気持ちで接することは難しくなりますよね。
 
 
子どもや家族のためではなく「自分が楽しい」と思える時間をほんの少しでも過ごして自分の心に栄養を与える事が大切です。
 
 
このように親が自分自身の気持ちを整え、子どもの不安な気持ちに共感しありのままの子どもを受け入れることで子どもはお家を安心できる場所と感じることができます。
 
 
我が家の息子は、不登校となり昼夜逆転ゲームしかしない毎日を過ごしていましたが、そんな息子をありのまま受け止め何時に起きても 「おはよう~」と声をかけ笑顔で接するようにしました。
 
 
朝晩のあいさつや好きなゲームの話を笑顔で聞くことを継続することで、ありのままの自分でいいんだという安心感と失敗してもまたチャレンジすればいいという気持ちを持つことができるようになりました。
 
 
その結果、今までゲームしか興味がなかった息子ですが、今は「海外に行ってみたい!」という興味の幅が少しずつ広がり始めました。
 
 
皆さんも春休みは自分の気持ちを整え、子どもとの楽しい会話をする時間を作って新学期の不安を解消して新しいスタートがきれる準備をしてくださいね!
 
 
 
 
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執筆者:平野 可奈子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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