不安が強く、「ママが一緒じゃないと無理」と、1年以上母子登校を続けていた繊細な息子。そんな息子が、ある日ついに、ひとりで登校する一歩を踏み出しました。繊細な子が“ひとり登校デビュー”できるまでのステップをお届けします。
【目次】
1.小1の壁!?不安な気持ちが強かった新1年生の登校事情
2.初めの一歩踏み出せない繊細な子の不安
3.母子登校からひとり登校デビューへのステップ
1.小1の壁!?不安な気持ちが強かった新1年生の登校事情
小学校に入学すると、今までとは違う新しい生活が始まります。
新しい学校、新しいお友達、新しい勉強・・・
様々な生活の変化や越えなければいけない新しいハードルがあります。
そんな中、ひとりで登校することに、不安を強く感じる繊細な子も多いのではないでしょうか。
未就学児のときは、お外では大人と一緒にいるように教えますよね。
それなのに小学生になった途端、大人から離れていきなり「ひとりで登校してね」と言われても、
急な変化でハードルが高いですし、ママも心配になります。

私の住んでいる地域では、集団登校がなく、1年生からひとりで登校することが必要でした。
最初に「小学校が始まったらひとりで行くんだよ」と伝えたとき、息子は「こわい」「無理かも」と言って、不安そうな顔をしました。
そんな息子の気持ちに寄り添うために、息子が慣れるまで、母子登校することにしました。
毎朝、校門まで一緒に歩き、ハグをしてから「行ってらっしゃい」とタッチしてお別れ。
それだけで安心して校舎に入っていくことができたので、すぐに慣れるだろうと思っていました。
初めは周りの子どもたちもママやパパと一緒に登校する姿を見て、やっぱりみんな不安なんだな・・・と少しだけホッとしました。
ですが1週間もすると、ほとんどの子どもがひとりに慣れ、ひとりで登校するようになっていきました。
しかし息子は、なかなかひとりで登校できるようにならない。
そんな様子に焦りを感じ、いつまで母子登校は続くんだろうと不安に思い始めていました。
母子登校を続ける中で、「慣れた?」「もうひとりで大丈夫じゃない?」と聞いても「ママが一緒じゃないと無理」という答えが返ってくることを繰り返して、
季節はあっという間に過ぎ、1学期が終わり、2学期が終わり・・・そして気づけば1年が経っていました。
2.初めの一歩踏み出せない繊細な子の不安
繊細な子の脳は、不安や緊張を察知する扁桃体という部位が敏感に働きやすい特徴があります。
扁桃体は「危険を察知するセンサー」のような役割をしていて、
・初めての環境
・一人での行動
・親から離れること
こうした状況を「危険」と判断しやすく、不安を強く感じてしまうのです。
せっかく安心できる場所にいるのに、わざわざ危険なところに飛び込んで行こうとは、なかなか思えませんよね。
だから、安心できる場所であるママから離れることが難しいのです。
また、繊細な子は、失敗への不安や周囲からの視線にも敏感です。
「できない、無理!」から「できるかも」と思えるまで、自信を育ててあげないと、なかなか最初の一歩を踏み出すのが難しいのです。

だからこそ、繊細な子にとって「最初の一歩」はとても大きな挑戦。
たっぷりのエネルギーと、ママの温かいサポートが必要なのです。
子どもの気持ちに寄り添うだけでは、なかなかひとりで登校できるようにならないこともあります。
繊細な子がどうしたら「ひとりで登校できるかも」と思えるのか、その経験をいかに積み重ねられるかが大切だったのです。
3.母子登校からひとり登校デビューへのステップ
わが家の息子の場合、登校とは別のアプローチから「できた!」を積み重ねていった方法が、ひとり登校デビューへの大きなステップになりました。
最初は、息子が「ひとりで帰りたい」と言い出したことから始まりました。
学校の後は、私がお迎えに行くまで児童会館で過ごしていたので、もう少し早く帰ってゲームがしたいというのです。
仕事が終わらないと迎えに行けないので、ひとりで帰ってくるなら早く帰れる日があることを説明すると、「ひとりで帰れる!」と言ったので、
仕事を休む学校の個人面談の日に、ひとりで帰るチャレンジをさせてみることにしました。
チャレンジの日の朝、息子は不安そうな顔をしていましたが、無事、ひとりで帰ってくることができました。
そんな息子を「ひとりで帰ってこれたね!」と褒めると、息子も「簡単だった!」と笑顔で答えてくれました。
その後、何度かひとりで帰るチャレンジをしたところ、「もう完璧!」と自信がついた様子でした。
なので、
「ひとりで帰るのは完璧になったから、できるかどうかは別として、次はひとりで行ってみない?」
と声をかけたところ、少し考えた後に「やってみる!」と言ってくれたのです。
そして、翌日の朝、少し緊張した顔をしていましたが、驚くほどあっさりとひとりで登校していきました。
学校から帰ってきた息子は、「楽勝だったよ!」と誇らしげに話してくれました。
これがきっかけで、翌日からは、毎日ひとりで登校することができるようになったのです。

苦手なことではなく得意なこと、やりたくないことではなくやりたいことから始めて、苦手なことにもつながる一歩になりました。
繊細な子には、焦らず、温かく見守りながら、時には優しく背中を押してあげることが大切です。
寄り添うことにくわえて、ママが上手に背中を押すことで、繊細な子は一歩踏み出す勇気を持つことができるようになりますよ。
「うちの子、ひとりで登校できるのかな・・・」と不安なママの心に、そっと寄り添えたら嬉しいです。
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♡小冊子のご感想
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執筆者:くぼ あかり
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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