渡したお金を全部使っちゃう!そんなわが子を見ると「将来自立して生活できる?」と心配になることはありませんか?発達障害・ADHDの子がお金の管理が苦手なのには理由があります。失敗と成功を経験しながら、お家でできる金銭管理の支援の仕方を紹介します!
【目次】
1.お金の管理が苦手な発達障害・ADHDの息子
2.発達障害・ADHDの子がお金の管理が苦手な理由
3.お金の管理はライフスキルの1つ!
4.家庭で身につく!親子でできる金銭管理トレーニング
1.お金の管理が苦手な発達障害・ADHDの息子
発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)の子どもを育てていると、渡したお小遣いをあっという間に使い切ってしまい、心配になることはありませんか?
発達障害の子が金銭管理の仕方を身につけるには、子どものうちからコツコツと家庭で支援していくことが必要です。
私には、ADHDの小学生の息子がいます。
・欲しいものがあると「買って!」としつこくねだられる
・渡したお小遣いはすぐになくなり追加を要求される
こんなことがしょっちゅうで、その度にお金の大事さを伝えるのですが、我慢ができないことに困っていました。
私自身もイライラしますし、何より「このまま大人になったら、働いたお金を全て使ってしまうのではないか」と、将来への心配がありました。

「大人になって大きな失敗をする前に、子どものうちに上手なお金の使い方を学ばせたい!」
そんな思いから、お小遣い制を工夫したことで、計画的に使う意識が育ってきています。
この記事では、私が実践した発達障害・ADHDの子が経験を積みながらお金の管理を身につける取り組みを紹介します。
2.ADHDの子がお金の管理が苦手な理由
ADHDの子どもは、「わがまま」でお金を使ってしまうわけではありません。その背景には、脳の特性が関係しています。
◆すぐ手に入る楽しさに飛びつきやすい
ADHDの子どもは、衝動性が高く、先のことを見通して行動することが苦手な傾向があります。
なので、今の楽しみを優先してしまいがちです。
将来のためにお金をとっておくより、「今、これが手に入れたら楽しい!」という気持ちのほうが強くなってしまうのです。
「次のお小遣いまで我慢しよう」
「来月発売するゲームのためにお金をとっておこう」
というふうに未来への見通しが立ちにくいため、今を楽しむためにお金を使ってしまいます。

◆感情のコントロールが未熟
ADHDの子は、感情のコントロールが苦手な傾向があります。
「欲しい」「楽しい」と思ったら、その気持ちがどんどんふくらんでいきます。
「本当に必要かな?」「やめておこうかな…」と考えてブレーキをかけるのが難しいのです。
3.お金の管理はライフスキルの1つ!
ライフスキルとは、「生きていくために必要な力」のことで、例えば以下のようなものです。
・身だしなみ
・健康管理
・住まいに関わること
・人と関わる力
・時間の管理
・外出時のマナー
その中の一つに金銭管理が挙げられます。
これらは自然と身につくものもありますが、発達障害・ADHDの子どもたちはより意識的に練習をすることが必要です。

金銭管理ができないまま大人になり、「お金を使いすぎて生活費が足りなくなる」「必要な支払いができない」といった苦労やトラブルに悩む人も多いです。
扱う額の少ない子どものうちからトレーニングすることで、失敗しながら「どうやったらうまく使えるか」を経験できます。
少々の失敗は「学び」と捉えてお家で上手にサポートしてあげましょう!
4.家庭で身につく!親子でできるトレーニング
お金の管理を身につけるためにわが家で実践した方法を紹介します!
ポイントは、お金に関する会話をする機会を増やすことです。
◆お小遣いを週に1回にする
月額であげていたお小遣いを、4週分で割って週毎に渡すようにしました。
こうすることでたとえお財布の中身を全部使い切ってしまっても、次にお小遣いをもらえる見通しが立ちやすくなります。
「買って!」や「お金ちょうだい!」と言うことが減り、我慢ができるようになりました。
◆ 先取り貯金で成功体験を積む
家計管理でも大事と言われている「先取り貯金」。
お小遣いを渡すタイミングで、その中からいくら貯金をするかを毎回話し合い、「お母さん銀行」で預かるようにしました。
そうすることで、お財布の中身を全部使ってしまってもお金が貯まっていく経験を積むことができます。
たった10円でも自分で決めて貯金できたらOK!
「何を買うための貯金なのか」「目標額」を決めておくと、継続しやすいです。

◆使ったお金を記録する
何にどれくらいお金を使ったのかを把握してもらうため、お小遣い帳に書くようにしました。
書かせることよりも振り返ることが大事なので、「何にいくら使った?」と問いかけながら、親が代わりに書くこともOKにしました。
このように、息子と毎週お金の使い方を振り返り、話す機会を作ることで、少しずつ上手な使い方ができるようになっています。
気を付けたいのは、「お金を使う=悪いこと」ではないということ。
「本当に欲しいものに使えたか?」
「ワクワクとお金を交換できたか?」
を問いかけ、無駄遣いをしてしまったのであれば翌週はその失敗を活かせるよう声かけを繰り返していきます。
お金の管理は、学校では身につけられないことです。
子どもの自立に向けて少しずつお家で取り組んでみてくださいね!
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執筆者:若月綾
(発達科学コミュニケーションアンバサダー)
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