発達グレーの子どもは、もともと不安を感じやすい脳の特性があります。 不安が強い子に必要なのは、「不安を取り除く」ことではなく「不安があっても大丈夫」と思える力を育てる関わり方。この記事ではその方法をご紹介しています。
【目次】
1.思春期に入り子どもの不安が強まってきたと悩むママへ
2.発達グレーの子どもが不安を感じやすい脳のしくみ
3.私の娘も不安が強い子でした
4.不安とつき合う力を育てる
1.思春期に入り子どもの不安が強まってきたと悩むママへ
思春期に入ってから、子どもの不安が強くなった気がする…
そんなふうに感じているママ、多いのではないでしょうか?
でもそれは、ママの関わり方のせいではありません。
実は、思春期の脳の変化や発達の特性が関係しているんです。

✔ 夜眠れない
✔ 学校に行き渋る
✔ ちょっとしたことで「もうムリ…」
これは、脳が“安心より不安を優先しやすい”という特性をもっているからこそ、起きやすい反応なんです。
2.発達グレーの子どもが不安を感じやすい脳のしくみ
実は、脳には大前提として「安心したい」という本能があります。
脳は、先のことが見えていると安心して、落ちついて考えたり行動したりできるようになります。
でも――
発達グレーの子どもの脳は、この「未来を予測する力」や「状況を整理して見通す力」が少し苦手。

その理由のひとつが、ワーキングメモリの弱さです。
ワーキングメモリとは、「今、目の前で起きていること」を一時的に覚えて、判断する力のこと。
これが弱いと、
✔ 会話の流れがつかめない
✔ 次に何をすればいいかわからない
✔ 「ちゃんとできるかな…」と不安になる
というように、脳が不安を感じやすくなるんです。
さらに、過去の失敗やイヤだった記憶が強く残りやすい脳のクセも加わって、 「また失敗したらどうしよう」「うまくいかなかったら怖い」と、不安のスイッチが入りやすくなります。
3.私の娘も不安が強い子でした
私の娘もまさにそうでした。
学校のテストの前日、気になって眠れず、翌朝はお腹が痛くなる。
友達関係が気になって教室に入れない日もありました。友達が悪いワケでも、娘が悪いワケでもありません。
自分でもわからないけどとにかく不安…

私は「どうしたら不安をなくせるか」と、毎日必死でした。
でも、どれだけ対応しても、また次の不安がくる。
それを繰り返して、親子でヘトヘトになっていたんです。
4.不安とつき合う力を育てる!
そんなとき出会ったのが、発達科学コミュニケーション(発コミュ)。
発コミュで教わったのは「不安を消すのではなく、不安とつき合う力を育てる」という視点でした。

私が実践したのは、たとえばこんなこと
・「できたね!」と小さな成功を積み重ねる声かけ
・ネガティブな感情をやさしくポジティブに変換する言葉選び
・不安を否定せず、「不安でも動けたこと」を一緒に喜ぶ関わり
こうして娘の脳は少しずつ、「不安でも大丈夫」「やってみようかな」と動けるように育っていきました。
そして私自身も「ママが頑張らなくても大丈夫」と思えるようになったんです。
発達グレーの子どもにとって、不安は「なくすもの」ではなく乗りこえる力を身につけるきっかけ。
ママの声かけで、その力はゆっくり育っていきます。
今日から、できることをひとつずつ始めてみましょう。
子どもの不安の強さが心配なママ!対応策をご紹介しています!
執筆者:瑞上 ようこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)