「うちの子、全然話さない…」とモヤモヤしていませんか? 自閉症の子の言葉の遅れには、理由があります。この記事では、言葉を育てるためにおうちでできる、シンプルだけど効果的な関わり方をお伝えします。
【目次】
1.自閉症の子どもの言葉の遅れに不安を感じていました
2.言葉が出ないのには理由がありました
3.このまま様子を見るのが不安だった私が動き出したワケ
4.子どもが言葉を話したくなる!おうちでできるシンプル習慣
1.自閉症の子どもの言葉の遅れに不安を感じていました
自閉症の子どもの言葉の遅れは、おうちでママとのやりとりで会話力をグンと伸ばすことができるんです!
ですが、一方的に話しかけても、会話にならないという経験をされたことがあるのではないでしょうか?
実は私の息子は自閉症、軽度知的障害で言葉がゆっくりなタイプです。
1歳半健診から言葉の遅れがあり、小学生に上がってもなかなか言葉が増えていきませんでした。
周りの子はどんどん言葉が増えて、ママとやりとりを楽しんでいる。

でも、うちの子はほとんど話さない。返事もない。
質問しても、スルーされる。
一方的に要求だけされる。
そんな日々に、「どうしてうちの子だけ話してくれないの…?」と悩んでいました。
2歳から療育や言語訓練にも通っていたけど、言葉が3語から増えず、会話ができない。
息子が何を考えているかも分からない。
子どもの気持ちも分からないなんて母親失格かも…と、不安と孤独でいっぱいでした。
そんな時、発達科学コミュニケーションに出会いました。
発達科学コミュニケーションで私が学んだ、言葉の遅れへの対応方法をお伝えしていきます。
2.言葉が出ないのには理由がありました
「たくさん話しかけてくださいね」と病院や療育の先生に、そうアドバイスされたことはありませんか?
話しかけているのに反応がなくて困っているのに、これ以上どうすればいいのかと、さらに悩んでしまいますよね。
でも実は、自閉症の子どもが言葉を話すようになるためには、4つの条件が必要なんです。
①聴力:音がきちんと聞こえているか
②理解力:言葉の意味が分かるか
③運動機能:口や舌を動かして声にできるか
④欲求:「伝えたい!」という気持ちがあるか
どれか一つでも未熟なままだと、言葉は出にくくなります。

つまり、「話しかけること」は大切だけど、その子の状態に合っていない関わり方では逆効果になることもあるんです。
3.言葉の遅れをこのまま様子見するのが不安だった私が動き出したワケ
うちの息子は、小学生になっても会話のキャッチボールができず、
「話しかけてるのに返事がない…」
「何を考えてるのか分からない…」
そんなもどかしさに、モヤモヤする毎日でした。
今まで散々様子を見てきても一向に言葉が伸びない、それどころか気持ちが通じ合えず癇癪も多く、息子が何を思っているのかも分かりませんでした。

このまま手を打たないと、困ったときに親に助けてって言えない子になってしまうと思い、発コミュを学ぶ決心をしました。
発コミュを学んで、話しかけるタイミングが違ったことにようやく気付くことができたんです。
私は、私が聞きたいときに聞きたいことだけ、息子に話しかけていました。
それじゃあ子どもも話したいとは思いませんよね。
そして、言葉を引き出すにはこの子が今、何に興味を持っているのかに目を向けることが、何よりも大切だと知ったんです。
4.自閉症のわが子が言葉を話したくなる!おうちでできるシンプル習慣
私がやったことはとてもシンプルです。
子どもの好きなことをたくさん教えてもらうことです。
たとえば、電車が好きなお子さんなら、電車についてたくさんインタビューをします。
「あの電車は何色?」
「何両あった?」
「何行きだった?」
「何駅があった?」
子どもの興味があることに関して質問すると、嬉しそうに話してくれます。

「ママ見てー!」と自分から話しかけてきてくれるようになりました。
ポイントは、子どもが見ていること、感じていることを言葉にしてあげること。 こうすることで、
・言葉の意味が体感として理解できる
・ママとのやりとりが楽しい体験になる
・自分も言葉で伝えたい!という欲求が育つ
脳は「嬉しい!」「楽しい!」という感情と結びつくと、記憶が定着しやすいんです。
だからこそ、「興味のあることを通じて言葉を増やす」関わりが、 自閉症の子にとって最適なんです。
「言葉が出ない…」と不安になる日々。
でも、話せないのは、話したくないからじゃない。
聞くタイミングや内容が違っただけなんです。
大切なのは「伝えたい!」と思える楽しい体験を毎日の中にたくさん作ってあげること。
今日から子どもの好きなことを、ぜひお子さんからひとつ聞いてみてくださいね。
言葉の芽が、きっと少しずつ顔を出してくれますよ。
知的障害キッズの行動力と会話力を引き出す対応をお伝えしています。
執筆者:みやび 楓
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)