冬休み中、色々な行事があって楽しいはず…と思いきや、我が子は怒りっぽくて不機嫌。出かけたくない・手伝いイヤ・宿題やらない…。注意したら余計に怒る。親子関係が悪くなってしまいそうなところを、お母さんの関わり方によって改善していく方法をお伝えします。 |
【目次】
1.せっかくの冬休みなのに暴言ばかりで怒りっぽい…一人っ子だからワガママなの?
2.発達障害の子どもの怒りの感情の奥にあるもの
3.お母さんができることはとにかく肯定!全肯定!そのコツをお伝えします!
1.せっかくの冬休みなのに暴言ばかりで怒りっぽい…一人っ子だからワガママなの?
クリスマスにお正月、帰省して久しぶりに親戚に会ったりと、冬休みは楽しいイベント盛りだくさんでしょうか。
普段、家族3人で過ごしているご家庭ならば、一人っ子さんを楽しませようと、あれこれ計画を立てているお母さんもいるかもしれないですね!
ところが子どもがやたら不機嫌で怒りっぽい。ネガティブな発言も多いと、せっかくの冬休みなのに…ガッカリな気分になりませんか?
私の息子も、そんな時期がありました。何年か前の冬休み。お出かけしよう!と誘っても断ってくるし、ここは行きたく無い、と選り好みしたり。食べるものも好き嫌いが増えたり。寒いのにお鍋NGはこのときから始まりました。
大掃除は、もちろん手伝わない。埃がムカつく、とか洗剤の臭いが耐えられないとか、いちいち文句を言うんです。手伝わないのなら、せめて黙っていて欲しいんですが。
他にも、親戚のあの人が嫌い、このテレビは観たく無いとか、いちいち嫌がるんです。…2学期頑張ってきたのだから、疲れているんだろうなぁとは思うんですが。
周りを気にせず不機嫌全開で、言いたい放題…これは一人っ子としてわがままに育てすぎたのか?と自分の子育てを疑いました。
他にきょうだいがいたとしたら、上の子が注意を受けているのを見たときに、なるほどこれは言わない方がいいんだな、と学習する機会もあるでしょう。
あまりにも言い過ぎだったら、誰かが注意してくれるかもしれません。でも一人っ子の場合は、明らかに普段、コミュニケーションがとれる家族の人数が少ないんですよね。
だからと言って、一人っ子だからワガママし放題、というわけでなく、一人っ子のお母さんの育て方が甘いから、は関係ありません。
一人っ子のお子さんは、自分以外の身近な家族は全員大人。日々、大人とのやりとりからコミュニケーションを学んでいますし、これからも対、一人の人間として、言葉を使ったやりとりをどんどん重ねていけるはずです。
ではワガママでないのなら、どういうことなのでしょうか?
2.発達障害の子どもの怒りの感情の奥にあるもの
不機嫌・怒りっぽい言い方・お手伝い・宿題をやらない…これはもう、そのくらい心も体も疲弊している、ということです。自分が今、どのくらいいっぱいいっぱいなのか上手に言葉にできなくて、もどかしさから怒りの感情が出ているかもしれません。
または自分自身が今、どうなっているのかもよく分からなくて、ネガティブな態度に出ているのかもしれません。どちらにしても不機嫌で怒っている態度、そのものも疲れるはず。
そんな自分を見せられるのは家族だから・お母さんだからなんですよね。
学校にいる間、特に発達障害やグレーゾーンのお子さんは、勉強だけでなく先生や同級生と関わるだけで、見えないところで人一倍エネルギーを使っています。
2学期が終わり1年が終わろうとする頃には、もうコントロールが効かなくなっているかもしれません。そのくらい2学期、子どもなりにたくさん頑張ってきたのでしょう。ほんとお疲れ様なんですよね。
宿題もお手伝いも、やらないといけないことは分かっています。家族を困らせていることもきっと気づいているのだとも思うのです。 では、子どもと穏やかに過ごすにはどうしたら良いでしょうか?
3.お母さんができることはとにかく肯定!全肯定!そのコツをお伝えします
言葉の使い方を注意したり、無理やり宿題やらせようとしたり、手伝わないことや文句をいうたびに叱られていたら、今度は家での疲労が蓄積されてしまいます。
また3学期から頑張ろう!という意欲が湧くように、家庭ではたっぷりと休息する必要があるんです。
そのためにお母さんに取り組んでいただきたいことは子どもを肯定する、です。今のあなたでいいよ、という態度や姿勢のことです。
文句を言って雰囲気を壊すことを肯定するの?それは甘やかしになるのでは?と不安に思うかもしれませんが、大丈夫です。甘やかしではありません。
今のあなたでいいよ、という安心感が必要で、その環境でしっかり休めることが大切なんです。言い方を工夫したり、不機嫌な時間を短くしたり、ある程度周りに合わせたり、というスキルの話はそのあとで。
具体的にどう肯定すれば良いかというと、ポイントは2つあります。
◆①反応しない
お手伝いをお願いして、やってくれないときや暴言を吐いたときは、その言葉の内容については反応しません。
あっさりと「そっか」くらいで終わりです。つまり手伝わないでOKということです。ただし、どうしても今、この荷物持っていて欲しい、というような緊急事態が起きたら、そのときは必死で頼み込んでくださいね。
食べたくない、行きたくない、宿題嫌、と言う相手の「今」を受け止めてあげるんです。
「食べたくないのね」と、そのまま言うと相手の気持ちを決めつけることになり、余計に怒ってくる場合は、ただ「はーい」「そっか〜」で終わりにしてくださいね。
短いですよね。そもそもお母さんの言葉は短くていいですよ!
◆②そのまま伝える
何か特別にできたから、ではなくて、その子をそのまま見て、そのまま伝えてみてください。
お魚食べたね、靴下履いてるんだね、その考えいいね〜。家にいるんだね。リラックスしてるんだね。
わざわざ子どもに返事をしてもらわなくてもよくて、聞いてくれていなくてもいい。お母さんが勝手にそう思ってボソッと言う、みたいな感じで小さく細かく肯定を積み重ねてみてください。
指示でもなく否定もされないで、でもちゃんと自分のことを見守ってくれている、と感じられる環境が目標です。
そんな温かな状況になったら、子どもは不機嫌を表現しなくなります。怒りを使って訴えてこなくなります。
今は子どものエネルギーを回復するときなんだ、と一時的でもいいので子どもを肯定する。もう全部でいいです、全肯定で取り組んでみてくださいね。
まず先にお母さんが、なんです。先に肯定の態度に変えてみる!この冬休みを穏やかに過ごすために、ぜひ試してみてくださいね!
執筆者:秋村若菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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