子どもの成長の中で、うまくできない事を目の当たりにすると、お母さんとしては焦ってしまいますよね。けれども幼児にはトレーニングよりも遊びが大事。今日は発達障害、グレーゾーンの子どもと楽しみながら脳を育てるお勧めスポットの紹介です。 |
【目次】
1.うちの子発達障害かも?子どものこんな特性、気になったことはありませんか?
毎日子どもと一緒にいると、なんとなく子どもの行動が気になるってことはありませんか?
あれ、うちの子…ちょっと他の子と比べるとなんだか不器用かも??道路もまわりをよく見ないで渡ろうとするし…。健診では、何も言われなかったけど大丈夫かな。
小さい子どものお母さんは、わが子の発達が一度は、気になったり、悩んだことがあるんじゃないでしょうか。
もちろん、年齢が低いという事はまだまだ発達途中。発達障害と診断された子も、診断されていないグレーゾーンの子もこれからどんどん成長してきます。
だからこそ、早いうちから身近にいるお母さんが、日々の生活で成長を促すことができたら嬉しいですよね。
2. 幼児の気になる特性
◆①力のコントロール
発達障害やグレーゾーンの子は『発達性協調運動障害』といって、手先や体を動かすときに不器用さがあったり力の強弱のコントロールが難しいことがあります。
例えば…
・折り紙を上手に折れない
・はさみで紙をうまく切れない
・どこか不器用だ
などと感じることがある。
子どももうまくいかないと、イライラしたり癇癪を起してしまうということもあります。そんなとき、ついお母さんは頑張って教えようとムキになってしまいがちです。
私もそうでしたが、親がムキになるほど、子どもは余計に「自分はうまくできない」という気持ちが残ってしまうのです。そして、自信がなくなると、苦手な事に挑戦しようとする気持ちもさらに失せてしまいます。
◆②注力して見る力
また、発達障害、グレーゾーンの子ども達の中には見る力が弱い子がいます。この見る力というのは、ただ目で見えるということではなく、注目を向け見たものを理解するという力になります。
見る力が弱いと普段の生活でも
・目の前にあるのに気が付かずかない
・文章の同じところを2度3度と読んでしまう
といったことが起こります。
散歩に出かけて、一緒に見たはずの昆虫も、全然気が付いていなかったなんてこともあるかもしれません。お母さんとしてはガッカリな気持ちになってしまいますよね。
だからといって毎日いろんなトレーニングをぐいぐい詰め込んだとしても、子どもの見る力は思ったほどは伸びないのです。それでは、子どもの気になる特性を育てるにはお母さんはどんな関わりをするといいのでしょうか?
3.大好きな場所で遊んで脳を育てよう♪
◆①モフモフのモルモット
子どもは遊びが仕事です!とよく言われます。お母さんも子どもが楽しく遊んで、さらに苦手な行動が少しでもよくなれば嬉しいですよね。
今回ご紹介したいのは、小さな子どものママにおすすめな場所。広島県の「福山市立動物園」です。
市が運営している動物園であまり広くはないのですが、象やキリンなどのメジャーな動物もいますし、入園料も安くてわが家も何度も足を運んでいます。
子どもが大好きな動物園だからこそ、無理なく気になる行動にアプローチできるのです。
動物園といえば、かわいい動物とのふれあいは楽しみの1つですが、「福山市立動物園」でもモルモットとふれあうことができます。
生き物を飼っていないわが家は、このモルモットをなでることを楽しみに出かけるのですが、なぜか毎回力加減が分からずにおっかなびっくり。
そんなわが子にも係の人が上手に案内してくれ、そっとモルモットを膝に乗せてくれるので、モルモットを両手で包み込んで背中をなでてあげることができます。
このときに、お母さんからも力加減をコントロールできるように声をかけてみてください。
「お尻はしっかりささえて」
「なでるのは、そぉーっとね」
この「そぉーっと」というところは、ゆっくり言葉に出すと、子どもにやさしく触る感覚が伝わりやすくなりますよ。
お母さんがささやくように声をかけることで、子どももなでる力のコントロールをしやすくなり、やさしくなでてあげられる経験を積むことができるのです。
できたら、すかさず
「モルモットも気持ちよさそうね~」
と子どもを肯定させる声をかけてみて下さい。子ども自身も上手にできたと嬉しくなってきますね。
◆②ヒョウ柄ってどんな柄?
次に見る力です。たくさんの動物がいると、つい好きな動物のコーナーをばかりをめぐってしまいがちです。だからこそぜひ、見ることに注意が向くようにお母さんの声かけを工夫してほしいと思います。
・この動物はどんな色かな?
・どんな模様かな?
興味をもってじっと見る、観察するということが子どもの見る力を育てます。
いろんな動物がいる中でぜひ注目してもらいたいのが、『猛獣ゾーンのヒョウ』です。ヒョウは、おりの中でよく見えなかったり、高い木の上にいて、一体どこにいるのか分からないことの多い動物です。
「福山市立動物園」の猛獣ゾーンは、展示ルートが登り坂になっていて、ライオンやヒョウなどの猛獣がいる部屋をぐるりと囲んでいます。
そのため、動物が歩いて移動しても木の上で寝ていても、上からのぞいて見ることができるのです。
子どもと一緒に歩きながら、
「よーく見て」
「ヒョウの模様ってどこも一緒かな~?」
など、子どもの興味を引き出す声かけをしてみてくださいね。
「あ、しっぽの先まで模様があるよ。」
「おなかの模様は少しうすいかも…」
などしっかりと観察して、気がついたことを教えてくれるかもしれません。
展示ルートを行ったり来たりしながら、ヒョウの前も後ろも興味をもって見てみてください。注意を向ける経験を積み、見る力を育てるきっかけにしてもらえたらと思います。
4.動物園内はさらに楽しめる工夫がいっぱい!!
子どもにとって
・体を動かしたり
・触ったり
・見たり
・聞いたり
五感の刺激は子供の脳を育てる栄養になります。
動物園では、その五感の刺激がいっぱいあるので、子どもが楽しみながら脳を育てることができます。時間帯によっては、「福山市立動物園」ではバックヤードツアーが開催されています。
ヤギやペンギンなどの動物への餌やり体験もできます。園内のいたるところに動物に関する質問カードもあって、答えを考えながら動物を見るといった子どもの好奇心を引き出す工夫もたくさん。
子どもにとって刺激がいっぱいの動物園は、いつ行っても楽しい場所。 親子でたくさん遊んで、たくさん声をかけ、子どもの脳を育てるチャンスにしてくださいね。
――施設詳細――
【名前】福山市立動物園
【住所】広島県福山市芦田町福田276番地の1
【開館時間】午前9:00~午後4:30(入園は午後4時まで)
【休館日】毎週火曜日 12月29日から翌年1月3日
執筆者:井上喜美子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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