不登校からの再登校もオンラインで可能!不安の強い子どもが学校に安心感をもてる裏技

もうすぐ新学期。不登校の子どもが再登校を始めるチャンスの時期です。「また学校へ行きたい!」と言っているけれど、不安が強くて心配なお子さんいませんか?子どもがお家にいながら新しいクラスの授業に参加できる方法をお伝えします!
 
 

【目次】

1.新学期は不登校の子どもが動き出すチャンスです!
2.再登校の準備はできていますか?
3.再登校を阻む「不安」を乗り越えるために
4.オンラインで授業を受けてみよう!
5.不安の強い子どもには安心感を

 

1.新学期は不登校の子どもが動き出すチャンスです!

 
 
もうすぐ新学期ですね。
 
 
不登校となってしまった子どもが一番再登校しやすいのが新学期と言われています。
 
 
4月は誰もが新しい気持ちで「頑張りたい!」という気持ちがわき起こってくる時期です。
 
 
「体調も良くなってきたから、また学校へ行きたい。」
 
「次の学年は、〇〇の行事が楽しみだから、行けるようになりたい。」
 
 
などと、子どもが学校へ行きたいという気持ちをみせている場合、お母さんも再登校の準備をしてあげましょう。
 
 
発達障害などの脳の特性をもち、不安の強い子どもの場合、再登校はその子の気持ちや行動力に合わせて準備してあげる必要があります。
 
 
「さぁ、新学期だよ!朝から学校登校しようね!」と言うのは、かなりハードルが高いです。
 
 
 
 
そこで今回は、不安の強い我が家の息子が、インターネットを使ってオンライン上で学校復帰した経験をお伝えします!
 
 
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2.進級をきっかけに再登校する場合

 
 
進級時にクラス替えがあったり担任の先生が変わる場合は、不登校だったときの事情を説明し、新学期からはどのように過ごしていきたいかを新しい担任の先生と打ち合わせをする必要があります。
 
 
もしも、4月の始業式前に新しい担任の先生と面談できる場合はお話させてもらえるように、今の担任の先生にお願いをしてみましょう。
 
 
我が家の息子が4年生から5年生に進級する際、学校からは「新しいクラスや担任は始業式当日でないとお知らせすることはできません。」と言われていました。
 
 
そのため、4年生の担任の先生には、「始業式に出席できるかわからないので、出席できなかった場合はその日の放課後に新しい先生と親子で面談させてください。」と伝えておきました。
 
 
5年生へ上がる始業式当日、息子は朝から登校することはできませんでしたが、放課後新しい担任の先生から電話で連絡をもらいました。
 
 
その後息子と私で放課後登校をし、担任の先生と顔を合わせ自己紹介をしてもらい、先生からは教室の席やクラスのルールを教えてもらいました。私の方からは、息子の得意なことや苦手なことを説明させてもらいました。
 
 
担任の先生とお話をして安心したのか、帰宅後息子は「明日は朝から学校行きたい!」と宣言し、近所の友達にも「明日は朝から一緒に行こう!」と伝えに行くほどのノリノリなテンションでした。
 
 
 
 

3.再登校を阻む「不安」を乗り越えるために

 
 
翌朝起きた息子は前夜とは打って変わって、「不安」な表情をしていました。同じクラスに仲の良い友達もいましたが、学校へ行きたい気持ちよりも、不安の方が強く2日目も朝から学校へ行くことはできず、放課後に登校する日々が続きました。
 
 
我が家の息子は小さな頃から不安が強い子どもでした。
 
 
自閉症スペクトラムHSC(Highly Sensitive Child)などの発達に特性をもつ子どもは、目に見えない、想像しにくいことに対して不安が増強しやすい特性があります
 
 
新しいクラスメート、新しいグループ、新しい教室…
 
 
今までとは違う環境で再登校することは、息子にとってはとてもハードルの高いものでした。
 
 
「行きたいのに行けない」という状態が続くと自信を失ってしまいます。
 
 
再登校がうまくできないからといっても、お子さんを責めず、子どもにとってどんなことが再登校のネックとなっているのかを検討しましょう。
 
 
 
 
息子はプライドが高く、完璧主義なところがあります。
 
 
「失敗するなら最初からチャレンジしない」
 
 
という思考になってしまうことがよくあります。そのため、朝から登校できない状態が続くと次第に放課後登校もしなくなりました。
 
 
でも、「夏の宿泊学習には行きたい!」とよく言っていました。
 
 
私は「息子が行きたいと思うのなら、その目標を叶えてあげたい。」と思い、
 
 
「新しい環境に入っていくために、どうしたら良いのだろう?」と対策を考え、「これ、やってみよう!」と思いついた方法がありました。
 
 
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4.オンラインで授業に参加!

 
 
今、通信制の中学や高校ができていたり、難病で入院中の子どもがオンラインで授業を受けることのできるシステムがあったりしますよね。
 
 
学校へ通えない子どもも、ネットで様々な活動に参加することができるようになってきました。そこで、「じゃあ小学校の授業をネットで見ることができたらいいな!」と思いました。
 
 
新しい担任の先生は、息子の状況に理解を示してくれる先生だったので、
 
 
「息子は新しい教室に入りたいけど、なかなか不安で入れないようなんです。」
 
「授業をお家とネットでつないで見させてもらってもいいですか?」
 
 
と伝えました。
 
 
担任の先生は、「今はそんないい時代なんですね!もちろん構いませんよ!」とOKしてくださいました。
 
 
当日は、『zoom』というオンライン会議システムアプリを使用して、私は学校にてスマホで授業を撮影、息子は自宅でパソコンから授業を視聴しました。
 
 
スマホとパソコンにアプリを入れて、指定された数字のIDを入れるだけです。
 
 
先生も他のクラスの子どもたちに、オンラインで息子が授業を見ていることを説明してくれました。
 
 
クラスメイトの様子を見れたり、先生の授業の進め方を見れたり、クラスメイトとビデオ越しにコミュニケーションをとれたりしたことで、見えずに不安だった気持ちがやわらいだようでした。
 
 
 
 
その後、何度かオンラインで授業を視聴し、数日後には初めて新しいクラスに入って授業に参加することができたのです!
 
 
そして、念願だった夏の宿泊学習も参加することができました。
 
 

5.不安の強い子には安心感を

 
 
不登校の子どもが「学校へ行きたい」と言っているからといって、「行きたいならまず行ってみないと!」とグイグイ励ますことはオススメできません。
 
 
「それなら自分にもできそうだな」と思える小さなステップを周囲が作ってあげる必要があります。
 
 
オンラインで繋がるのがお母さんにとってもハードルが高い場合、授業を動画に撮らせてもらって、後から自宅で子どもと視聴するという方法も良いと思います。
 
 
「クラス替えもあったし、教室に行くのは緊張しちゃうよね。」
「ビデオでお家から授業の様子みてみない?」
 
 
と、優しく楽しそうに提案してみるといいですよ!
 
 
お母さんが真剣な顔で言ってくると子どもは余計に緊張して身構えてしまいます。
 
 
ビデオ参加ができたり、動画で後日みることができたら、
 
 
「ビデオで参加できたね!」
「○○先生の授業は楽しいね。」
「みんなの様子みられてよかったね。」
 
と、子どもを認めてあげて安心できる声かけをしてあげましょう。
 
 
 
 
不登校の原因も再登校の仕方も、子どもの特性に合わせて考えていかなければなりません。
 
 
不安の強いお子さんは、オンラインで授業を視聴するという方法、ぜひ試してみてくださいね!
 
 
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執筆者:すずき真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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