幼稚園でやっていた!楽しく「思いだす」チカラを鍛える超簡単トランプゲーム

発達障害・グレーゾーンで記憶力、特に「思い出す」チカラに課題があるお子さんにぴったりの楽しいゲームをご紹介します。実際に幼稚園でも実施されていて、子どもたちが大盛り上がりするゲーム、ぜひおうちでも試してみてください!
 

【目次】

 

1.覚えたものをパッと思い出せますか?

 
 
発達障害・グレーゾーンのお子さんで、「記憶」に課題がある子はとても多いですよね。
 
 
言われたことをすぐ忘れる
漢字や公式、英単語を記憶できない
 
 
など、記憶に課題があると日常生活だけでなく学習面にまで影響があります。
 
 
記憶には、漢字や社会のルールなど覚えたら長期的に使うものと、黒板の板書や買い物リストのように使ったら忘れていいものがあります。
 
 
ここで注目したいのが、覚えていないのか?思い出せないのか?ということです。
 
 
「あれ?この言葉、漢字でどうやって書くんだったっけ?見たことあった気がするのに…」
 
「カレールウはあったかしら?ルウの箱は入ってたけど、あれってもしかしてシチュー!?」
 
 
という経験、誰にでもありますよね。
 
 
「見た」という記憶があるのに、詳細までは思い出せない。すごくイライラしませんか?
 
 
もし、お子さんが「覚えているのに思い出すのが苦手」なタイプであれば、こんなイライラを終始抱えていることになります。
 
 
 
 
せっかく覚えているのですから、「パッと思い出せる」状態にしておけば、日常生活や学習面がとてもスムーズになります。
 
 
実は日ごろから「あれ?」ということが多い私。「お母さん、○○だったよ!」と子どもに教えてもらっている状況を何とかしたい!と思っていたところ、幼稚園の参観日にやっていたゲームがすごく効果的だったのでご紹介します!
 
 
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2.思い出してアプトプット!幼稚園でやっていた、思い出すチカラを鍛えるゲーム

 
 
幼稚園でやっていた、「思い出すチカラ」を鍛えるのにぴったりのゲームのやり方を説明します。トランプを準備したら早速やってみましょう!
 
 
先生がマスター役になってキーワードを決め、トランプのカードを1枚ずつ見せて子どもたちが答えるゲームです。
 
 
まずは幼稚園でやっていたのと同じやり方をご紹介します。息子が通う園は3歳半以上から6歳までの縦割り保育。3歳半の子もばっちり参加できる内容です。
 
 

◆ゲームの手順(幼稚園バージョン)

 
 
①先生がマスターになり、トランプをよく繰ります。
 
②マスターがカードの番号に合わせたキーワードを4つ決めます。 
例)1は「水曜日」、2は「雨」、3は「チョコレート」4は「幼稚園」 など、子どもがよく知っているワードであれば何でも構いません。
 
③マスターが1枚ずつトランプのカードを見せ、他の参加者は数字に合ったキーワードを早いもの勝ちで答えます。
例)マスターが1のカードを見せる→早い者勝ちで「水曜日!」とシャウトする
 
④誰が早かったのかはマスターが判定。一番早く答えられた人にカードを進呈!
 
⑤最後に獲得した枚数を数えて、一番多かった子から好きなシールをもらえる
 
 
ランダムに提示されるカードに対して、覚えたキーワードが合致するかどうか思い出して判断、すぐに口に出してアウトプット。
 
 
覚える→思い出す→判断する→瞬時にアウトプットするという流れを、トランプの枚数分トレーニングできるゲームです。
 
 
 
 
もちろんキーワードを決めていない数字の方が多いですから、「スカ」もあります。いつ出てくるか分からないので、ドキドキ感もある一方、集中力も必要です。
 
 
このゲームのトレーニング効果はもちろんですが、とにかく子どもたちが喜んでやっていたのが印象的でした。先生が「みんな、やるよ~!」と声をかけたら、みんなテンションマックスで大盛り上がり!
 
 
ところがゲームが始まると空気は一変。どんなカードが繰り出されるのか、先生にしっかり注目していて、教室の空気が変わり、まさに「勝負の場」になっていました。
 
 
子どもたちの方から「先生、もう一回やりたい!」とリクエスト。3回やって最後はシールをもらえて満足そうでした。
 
 
すごく楽しそうだったので、ぜひ家でもやってみたい!と思い、アレンジバージョンを考えてみました!
 
 

◆おうち用アレンジバージョン

 
 
基本の手順は変えず、カードそのものをを増やしたり減らしたり、覚えるキーワードを増やしたり減らしたりして、難しくしたり簡単にしたりすることもできます。
 
 
まずは、お子さんの好きなものをキーワードに設定してあげましょう!
 
 
電車が好きな子なら、こまち、はやぶさなど新幹線の名前、動物が好きな子なら、猫、うさぎ、犬なんかもいいと思います。好きなものの名前ならすっと覚えることができますよね。
 
 
反対に、特に好きではないワードだと覚えにくいですので難しくなります。難度をアップさせたいときは、雨、いす、公園、布団など、子どもが知っているけれど、こだわりを持っていないワードをあえてチョイスするのもお勧めです。
 
 
また、好きなキーワードとこだわりのないキーワードを混ぜて設定するのもいいですね!
 
 
・どんなキーワードをいくつ設定するか
・トランプ何枚ぐらいでやるか
この2点で無限にアレンジすることができます。
 
 
思い出すチカラが鍛えられるので、ご両親だけでなく、おじいちゃん・おばあちゃんも一緒にやってみてください!
 
 
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3.トレーニングじゃない!楽しくゲームのなかで発達を加速させたいときのコツ

 
 
このように、発達を加速させたいからと言って、やみくもに「トレーニング」をするのではなく、子どもたちが喜んでやるゲームにトレーニングの要素を入れられるかどうか?と考えるのが近道です。
 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもたちは、遊び方にこだわりがある子もたくさんいます。そんな子たちに「やってみようかな?」と思わせる方法は、「楽しそう!」と思わせることです。
 
 
特別な道具や複雑なルールを理解させるのがトレーニングではありません。
 
 
私が思う、子どもがぐんぐん伸びるトレーニングの必須条件は、
①子どもが100%ルールを理解できること
②子どもが200%楽しめること
だと思っています。
 
 
 
 
先生にお話を聞くと、やはり楽しい雰囲気でやることが一番!先生の腕の見せ所だそうです。
 
 
1:1でこのゲームをやるとお勉強になってしまいます。そうなると楽しくないので子どもがやりたがらなくなってしまいますカードを出す間合いや、ちょっとした声かけで場を盛り上げるようにしてくださっていました。
 
 
お子さんがどんな雰囲気だったら楽しめるか、お母さんももちろんご存じのはず。楽しくゲームしながら、思い出すチカラを育てていきましょう!
 
 
ぜひ試してみてくださいね。
 
 
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執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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