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【お悩み相談室】発達障害の幼児が買い物ですぐどこかへ行ってしまい困っています。どうしたら良いでしょうか?

更新日:

我が子は発達障害ADHDタイプの、年長さんになったばかりの男の子です。幼稚園がお休みなので、息子と一緒に買い物に行かないといけません。でも、なかなか手を繋いでくれないし、繋いでいた手を振りほどいて走って行ってしまいます。注意しても治りません。近所に預けられる家もなく、家でお留守番させるわけにも行かず毎日困っています。どうしたら良いでしょうか?

 

5歳・男の子のママ

私の息子も発達障害・ADHD傾向があり、幼児期は大変でした。近くのスーパーに買い物に出るたびに、息子を探しまくる日々を送っていました。そんな私たちが安心してお買い物できるようになった対応策をお伝えしますね!

 

発達科学コミュニケーション
トレーナー 秋村若菜

 

【目次】

 

1.発達障害のある息子を育てられない気がしていた私

 
 
幼稚園・保育園は休校延長、他に子どもを預けるところがないとなると、24時間ずっと子どもと一緒ですよね。
 
 
買い物に関してはネットスーパーを利用できるのが理想ですが、対応地域も限られています。私も買い物があるときは、息子を連れて出かけました。今振り返ってみても、本当に大変でした。
 
 
買い物客が少ない一角を見つけると、「走れる!」と思いついたのか、いきなりダッシュ。止まってー!と叫んでも声は届きません。
 
 
押していたカートをその場に置きっ放しにして追いかけても、もう姿が見えないことがしょっちゅうでした。
 
 
 
 
玩具付きお菓子売り場に近づいたら、見たい!という思いが強くて突進。とにかくパッと目に入ったものにつられ、走り去ってしまう子でした。
 
 
2階フロアーで息子を見失ったこともありました。どんなに探しても見つかりません。まさかと思い1階へ降りたら見つかりました…。
 
 
またあるときは、1階2階共に見つからず、サービスカウンターで呼び出してもらっても反応なし。嫌な予感しながら外に出たら、スーパーの駐車場のフリースペースで階段を登ったり降りたりしていました。
 
 
フロアを超えるだけでなく、建物からも飛び出すとは…ここで私が見ていないところで、車に引かれたらどうなるんだろう?と怖くなりました。
 
 
何より怖かったのは、
 
 
・私が困っていることが通じない。
・何度注意されても分からない。
・母親と離れてしまうことに恐怖心がない。
 
 
という面でした。
 
 
こうして私は、近所のスーパーに出かけるだけなのに「もう私には無理。今日で息子とお別れかもな…」と覚悟をして出かけるようになっていました。
 
 

2.目的のものが目に入ると突然走り出す!幼児ならではの特性かも⁉︎

 
 
発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)傾向のある息子は、衝動性・多動性があります。息子の場合は、
 
 
指示されたことを忘れてしまう
注意したり集中することが苦手
音、光に敏感
常に動いていたい
 
 
 という特性がありました。
 
 
家で「手を繋いでね」と伝えていても実際には忘れてしまう。「ここを持っていてね」「ママと同じペースで歩いてね」と言っても集中できません
 
 
スーパーの人混みという刺激いっぱいの中で、衝動性のコントロールは難しかったのです。
 
 
 
 
私は、はぐれた息子を見つけるたびに叱っていました。でも、脳の機能障害が原因のため、息子の意思では直すことができません。泣いて怒って頼み込むといった、母の愛や根性ではどうにもならないのです。
 
 

3.衝動性のある幼児と一緒に買い物を楽しめる方法

 
 
こんな状況をなんとか変えたい!と思った私は次の方法を試していきました。
 
 

◆① 効果的な事前準備

 
 
買い物に行く必要があること。お母さんと歩くときは手を繋ぐこと。食品売り場に着いたらカートを持つこと。どちらにしても「そばにいてね」ということを事前に約束しました。
 
 
手を繋ぎながらカートを押すのは私も難しいので、カートの袋を下げる所や、脇の骨組みのところを掴んでもらうよう伝えていました。
 
 
言葉の理解も未熟だったため、笑顔の私も息子が手を繋いでいるイラストと、カートを持っている息子のイラストを書いた紙を、いつでも見せられるように準備しました。
 
 
 
 
実際に外に出たら、刺激がいっぱいです。指示を忘れやすいので、目的地まで繰り返し
 
 
手を繋げて嬉しいなぁ
カート持ってるね!
 
 
と、できていることを伝えました
 
 

◆② 特性に合わせたスキル

 
 
無事にスーパーの食品売り場へ行くと、明かりやアナウンス、たくさんの商品で息子にとっては強い刺激ばかり。いつダッシュされるか分かりません。
 
 
そこで、私は衝動的に走り出しそうというタイミングを観察することにしました。すると息子は気になるものが目に入ったら、顔つきが変わるということを発見!
 
 
カートを押しながら、商品を見ながら人とぶつからないようにと、同時進行で大変でしたが、子どもの視線をチェックします。
 
 
また、興味関心が向く場所が分かってきたので、走り出す一瞬前に私に意識を向かせるように声かけすることにしました。
 
 
走り出す一瞬前を捉えるために、「青あった!」とか「□□ライダー!」と、子どもが興味を引く短いワードで話しました。
 
 
少しでもこちら側に関心を示してくれそうなら、「手を繋ぐ!」と、今やって欲しいことを指示します。とにかく一瞬でいなくなるので、短い言葉で「おてて!」も使えます。
 
 
この声も、切羽詰まっていると怒っているように感じるかもしれません。私はよく、あえて演じて高めの声を出していました。普段と違う子でちょっと可愛い目な声なので、ハッと注目してくれました
 
 
このように特性に合わせ、声かけを工夫していきました。
 
 

◆③ 母親ならではのコミュニケーション

 
 
息子に注意しながら食材選び。買い物中は、無事に終わって欲しいと、毎回ハラハラでした。初めからどこへも行かないように、ぎゅーっと手を握っていました。息子には私の気迫が伝わっていたと思います。
 
 
怒られそうという雰囲気だと、手を繋ぐことが楽しくなくなります。結果として、余計に私の手を解いて走り去ってしまうのだと気がつきました。
 
 
義務感で手を繋ぐだけではなく、ギュッギュッとした腕をブンブン回したりと、親子で一緒にいること自体を楽しむことにしました。
 
 
そのうち、手を離して背中を上下にさすったり頭をナデナデしたりとバリエーションを増やしました。手の暖かさ・優しさを使った母親ならではのコミュニケーションママと触れていることが楽しい!と感じてもらうことが目的です。
 
 
 
 
息子に優しく触れることで、切羽詰まっていた私自身、笑顔が出るようになりました。
 
 

◆④ 根本的な母としての在り方

 
 
当時の私は、息子に買い物に付き合ってもらうことは、親としては当たり前。まだ幼稚園児だから家で一人でお留守番はさせられないから。そして、子どもは親のそばにいるものだと思い込んでいました。
 
 
今なら分かるのですが、子どもそれぞれ違いますよね。うちの息子にとっては、興味のない買い物なんて退屈でした。親の行きたい所へ、ペースを合わせて歩くなんて集中が続きません
 
 
それなのに付き合ってもらうのだから、本当はものすごい感謝なんですよね。
 
 
そのことに気づいてからは、「そばにいてくれてありがとう!」と繰り返し伝えるようにしました。
 
 
また、買い物が終わったら
 
 
離れないで一緒に買い物できたね!
お母さんとっても嬉しかったー!
 
 
と伝え、ご褒美のアイスやお菓子を買いました。買い物を楽しい時間ととらえられるように、息子の大好きなキャラクターのお菓子売り場に行く時間もしっかり作りました。
 
 
この繰り返し。事前に伝えて、気を張って声かけて、感謝を伝えていく。すると私と一緒に歩くことを楽しんでくれるようになりました!!
 
   
私自身も緊張感が薄れ、親子の時間を楽しめる余裕がでてきました。
 
 
たくさん褒めてお菓子やアイスを買うだなんて、甘やかし?と思うこともありましたが、買い物を無事に終えることが私にとっては最優先!一緒におやつタイムを楽しみました。
 
 
その後もたまに、いなくなることはありました。でも息子は、はぐれても私の元に戻ってくるようになったのです。これは、叱られずに、私との買い物が楽しい!という成功経験を積んできたからです。
 
 
戻って来たら「よく見つけてくれたねー!」と笑顔で迎えました。離れても怒られず戻って来たら褒められる、というスタイルが出来上がりました。
 
 
発達に凸凹がある子との日常は、食事にお風呂、寝かしつけと山場はたくさんあります。買い物で神経すり減らしては身がもちませんよね。
 
 
少しでも同じように必死で子育てしているお母さんの励みになれば幸いです。
 
 
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執筆者:秋村若菜
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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