入学直後は学校生活の準備として、時間割通りでない日課が続きます。環境変化に弱く初めての小学校に慣れるのに時間のかかる発達障害・グレーゾーンの子は、これが不安なことがあります。そこで、「明日何するの?」の不安を解決する方法をお伝えします。 |
【目次】
1.初めての小学校はドキドキの連続
今年度は桜の時期も過ぎ、梅雨の季節になり、やっと本格的に小学校生活が始まりますね。
長い休みの間に小学校がどんな場所・先生か、何をするのか分からずに不安になっているお子さんもいらっしゃるのではないでしょうか?
特に初めての場所や人に慣れるまで泣いてしまったり、行きたくないと行ったり、人一倍環境変化に弱い発達障害・グレーゾーンのお子さんだと、不安に思うのは仕方ありません。
お母さんも「泣かずに行けるかな?」「嫌って言わないかな。」と心配しているのではないでしょうか?
私の息子は小学校2年生ですが、初めての場所や人はとても苦手。幼稚園入園の際も1学期中泣いた子なので、小学校入学時に泣いて「行きたくない」と言っていました。
だから、心配するお母さんの気持ちは痛いほど分かります。
息子は入学して、まず壁にぶち当たりました。
入学直後は時間割通りではなく、学校生活への準備のための変則日課です。
「明日は何をするの?」 息子は小学校で何をするのか分からないという不安を抱えて帰ってきました。
息子の小学校では3週間ほどは
・自己紹介
・身体測定、内科・眼科・歯科検診
・校内探検
・塗り絵、線を書く
・ロッカー机の引き出しの使い方
・給食のしきたりを覚える
・新入生歓迎会
などが行われました。
そこで私は「明日何をするのか?」と言う不安を少しでも解消させて、小学校が楽しい場所になるように対策をしました。
もし、同じ不安を抱えているお子さんがいたら、実践して親子の心配を少しでも減らして欲しいです。
2.発達障害・グレーゾーンの子はなぜ変則日課に不安が強いの?
過去にも幼稚園入園時に「行きたくない」と泣いていた…そんな初めて行くお友達の家や慣れない場所や人のいるところでは不安になるタイプのお子さんだと、小学校へ入学直後は適応するのに大変な時期ではないでしょうか。
お子さんによって様々ですが、発達障害・グレーゾーンで環境変化に弱い子は、脳の中では目で見て状況を判断するエリアの発達が未熟だったり、過去に初めての環境で嫌な思いをした嫌な記憶が脳に残りやすかったりすることが考えられます。
ある程度毎日の日課が決められると、その通りに動くことが安心になり、スムーズに動けるタイプの発達障害・グレーゾーンの子も多いです。
そんなタイプの場合は、毎日やることが違う日課が続くのは不安になりやすいかもしれません。
帰りの会で、先生から口頭で、明日の予定の説明を受けている場合もあります。
しかし、必死に初めての小学校に適応しようと緊張している時期に、先生の話を正確に覚えて帰ってくるのが難しいこともあります。
説明されたことが、初めての体験で分からないこともあるかもしれません。
変則日課で、明日何をしに学校に行くのか分からないのでは、行く意欲をなくしてしまいますよね。
3.「明日何するの?」はこれで解決!
とにかく、明日やることが分かり、不安を減らすことです!
人間は知らないことは不安ですが、知れば不安は少しでも減りますよね。
息子が小学校1年生のときは、事前に週間予定表のお便りが届いていました。 それには大まかな予定と持ち物が記載してありました。
それを元に、前日に親子で明日やることの確認をしました。
まずは口頭で、「明日は内科検診があるよ!」と説明します。そのときに本人が知っていて理解できる内容ならいいです。
しかし、知らない内容や口頭で詳しく説明してもイメージができないようなものはYouTubeを見ました。
「内科検診」「身体測定」「歯科検診」「自己紹介」など、だいたいのものは検索すればでてきます。 視覚から情報をインプットすることで、イメージがつきやすくなりますね。
息子の場合はYouTubeを見ることで、「分かった!」と安心した様子が見られました。
ただ、YouTubeとやり方や場所・人など全く同じとは限りませんから、そこは一言言っておくと安心です。
あとはお母さんの声かけです!
新学期は学校に行って帰るだけで、相当疲労します。
そんなときは帰宅したら、「学校行ってきたんだね。頑張ったね!」と肯定的な声かけを忘れないでくださいね。
お母さんから、頑張ってきたことを認めてもらえたら、お子さんにとってこんなにうれしいことはありません。
お母さんの一言はお子さんのパワーの源です!
これから始まる6年間の小学校生活の始まりに、参考になれば幸いです。
環境の変化に敏感な子どもに効くコミュニケーションが学べます!
執筆者:小出さとみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)