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【お悩み相談室】発達障害で母子分離不安のある息子の登校しぶりに悩んでいます。どんな対応が正しいのでしょうか?

更新日:

発達障害・ASDとADHDの特性を併せ持ったの息子は、学校が嫌なのではなくママと離れたくないから行きたくないと言っています。これにはどんな理由があるのでしょうか?単なる甘えだと突き放していいものかと、対応に困ってしまいます。

 

7歳・男の子のママ

小学生の子どもにママと一緒にいたいから、学校に行きたくないなんて言われると、対応に困ってしまいますよね。私の娘も全く同じことを言っていました。今回は発達障害の特性のある低学年の子の登校しぶりの原因と対応について、詳しくご紹介します!

 

発達科学コミュニケーショントレーナー 永作瑛里

 

【目次】

 

1.発達障害ASD・ADHDの子の登校しぶりの原因とは?

 
 
「ママと一緒にいたいから、学校に行きたくない…」小学生になった子どもに、そんな風に言われると困ってしまいますよね。
 
 
発達障害・自閉症スペクトラム(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)の子どもの行きしぶりには、様々な原因が複雑に絡み合っています。
 
 
また、原因によっても全く対応が変わってくるので、お母さんはどんな対応が正しいのか判断が難しいところではないでしょうか。
 
 
今回は、学校が嫌で行けないのではなく、ママから離れられないから行けない、発達障害ASDやADHDの子への対応を、わが子の体験をもとに詳しくご紹介します。
 
 
 
 

2.学校に行きたくないのではなく、ママと離れたくない!母子分離不安とは?

 
 
子どもに行きしぶりの症状が見られたとき、お母さんはまず「何か学校に嫌なことがあるのでは?」と考えますよね。
 
 
わが家も、娘が小学1年生から行きしぶりが始まり、「学校の何が嫌なのか?」を突き止めようと必死でした。
 
 
発達障害ASDやADHDの特性を併せ持っている娘は、
 
 
・授業そのものが苦痛
 
・友達とのコミュニケーションの苦手さ
 
・聴覚過敏によるザワザワした雰囲気が不快
 
 
など、親の私から見ても「そりゃ、嫌がるのも当然か…」とある程度の原因は、予測できました。
 
 
ですから、学校の先生とは密に連絡を取り合い、娘の様子は細かく把握するようにしていました。
 
 
先生にもご協力いただき、環境調整や個別の配慮をすることで少しは改善できるかと思っていたのですが、行きしぶりはますます悪化していきました。
 
 
そんなとき、何か他にも原因があるのでは?と思い始め、娘をよーく観察してみました。
 
 
朝、離れる際にはこの世の終わりのように泣き叫ぶ娘でしたが、先生によると授業は割と問題なく受けられ、お友達とも楽しそうに過ごしているとのことでした。
 
 
さりげなく、娘に尋ねると「学校が嫌なんじゃない、ママとずっと一緒にいたいからなんだよ」と言われ、愕然としました。
 
 
いわゆる母子分離不安の特徴が見られていたのです。
 
 
発達障害ASDやADHDの子どもは、対人関係の偏りがあったり、物事の捉え方が異なったりするため、定型発達の子どもに比べて強い不安を感じやすい傾向にあります。
 
 
母子分離不安は、対人関係上の特性のあるASDの子どもに特に多いと言われています。
 
 
一般的に、3歳以前の子どもに母子分離不安が起こるのは自然なことです。
 
 
子どもは愛着を持っている相手と離れる際に、分離不安を感じるものです。
 
 
しかし娘はもう小学生…ここにはもう1つ、愛着形成の問題がありました。
 
 
 
 

3.愛着形成と母子分離不安の関係

 
 
母子分離の状態は愛着形成の状態を反映していることが統計的にも実証されています。
 
 
つまり、愛着が形成されていないと、母子分離できないということです。
 
 
逆に、愛着が形成されれば親がそばにいなくてもやってみようと思える心が育ち、母子分離を果たせるというわけです。
 
 
しかし、発達障害ASDやADHDの子どもは、母親との愛着が形成される時期が後ろにズレる形で長期化してしまうことがあります。
 
 
その原因は、やはり対人関係上の特性であると考えられています。
 
 
ですから、娘は小学校に上がり環境変化のストレスも加わったこのタイミングで、母子分離不安が起こっていたのだと考えられます。
 
 
しかし、これは言い換えれば成長過程の1つでもあるのです。
 
 
母子分離不安=ママと一緒にいたいと思うことは、母親との愛着が強固なものになりつつある証拠でもあるのです。
 
 
母子分離ができるようになるまで、あと一歩と言ったところでしょうか。
 
 
毎朝、別れ際に泣かれるのはお母さんにとってすごく辛いことですが、ここは”わが子の成長”を前向きに捉え、お子さんをサポートするような対応に切り替えていただきたいと思います。
 
 
 
 

4.理由がわかれば対応できる

 
 
学校に行きたくないのではなく、ママと一緒にいたいという理由で行きしぶりのあった娘に、私がどんな対応をしたのか詳しく解説していきます。
 
 

◆甘えさせる

 
 
不安になっている子どもには、まずは安心させてあげることが大事です。
 
 
甘えだと思って厳しく叱ってしまうのではなく、家では思い切り甘やかすことを強化しました。
 
 
赤ちゃん返りのような行動が見られても、なるべく受け止め、抱っこやスキンシップを増やすよう意識しました。
 
 
スキンシップには、
 
 
・心の安定に繋がるセロトニン
 
・やる気を引き出すドーパミン
 
・不安やストレスを和らげる幸せホルモンのオキシトシン
 
 
など、好影響を与える脳内ホルモンの分泌を高める効果があり、親子の絆を深めることが科学的にも証明されています。
 
 
また、甘えだと思って無理やり登校させることは行きしぶりを悪化させてしまう場合もあります。
 
 
可能な限り、お子さんの意思を受け入れて、休ませてあげることも一つです。
 
 
 
 

◆成長を前向きに捉え、母親の自己肯定感を下げない

 
 
そしてもう1つ、私の経験上最も重要なのはここです!お子さんの成長を前向きに捉えるということです。
 
 
毎朝別れ際、この世の終わりのように泣き叫ぶわが子と離れるのは、とても辛いことですよね。
 
 
でも、目の前の”行きしぶり”というトラブルだけに囚われてはいけません。
 
 
広い視野で見れば、お子さんのその行動の奥底には、間違いなく情緒の成長があります。これほどまでに、母親を求め始めていることは、素晴らしい成長なのです。
 
 
ですから、甘えだと突き放すのではなく、親子の甘える・甘えられるという関係性を大事にして欲しいと思います。
 
 
私もそうでしたが、子育てがうまくいかないと、お母さんは自分の対応のせいだと思い込み、自信を失い、自己肯定感がどんどん下がってしまいます。
 
 
すると、母親の愛よりも母親の不安をより多く子どもに伝えてしまうことになるのです。
 
 
特性によるもので、母親の責任だけではないと理解し、成長を前向きに捉えることによって、本来持っている子どもへの愛おしさをストレートに伝えてあげることができます。
 
 
子どもの行きしぶりに苦しんでいるとき、お母さんが一緒になって不安でいっぱいになってしまうのか、成長過程だと前向きに捉えるのかでは、お母さんの心の余裕に大きな差が生まれてくるのです。
 
 
愛着形成が進むに従って、情緒的なベースが整った娘は、社会的な発達が急速に進んだようにも感じます。
 
 
 
 
今でも行きしぶり自体はなくならない娘ですが、泣かずに登校できるようになりましたし、新しいことにチャレンジする姿勢も見られ、自立への第一歩を踏み出すことに成功しました。
 
 
子どもが母親と離れることを、不安に感じるのは自立の第一歩です。
 
 
”行きしぶり”という目の前の困りごとだけに囚われることなく、ぜひ一歩後ろに下がって、お子さんの成長を見守るお母さんを目指していきましょう!心から応援しています。
 
 
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執筆者:永作瑛里
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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