療育だけ子どもは伸びるのか?~今日から始める2つのおうち発達支援とは~

発達障害と診断されても、すぐに療育が受けられるとは限りません。そもそも療育だけで子どもの発達支援は十分なのか?答えはもちろんNOです!今すぐおうちでの発達支援を始めてほしいワケとは?今日から始められる支援の方法も併せてお伝えします。
 

【目次】

 

1.発達障害の子どもの困りごと解決法アレコレ

 
 
発達障害・グレーゾーンのお子さんはいろいろな困りごとを抱えていますよね。
 
 
・空気が読めない
・言葉が遅い
・ワーキングメモリが弱い
・不器用
・体幹が弱い
・筋力がない
 
 
などに悩んでいるお母さんはたくさんいらっしゃると思います。
 
 
このような困りごとを解決するため、あなたはどんなことをしていますか?
 
 
・療育に通う
・児童発達支援(放課後等デイサービス)に通う
・習い事に通う
・学校や幼稚園の先生と連携する
・おうちでペアレントトレーニングを実施する
 
 
など、いろいろありますよね。
 
 
私の息子は発達障害・自閉症スペクトラムの診断があります。息子が療育をスタートさせてから3年以上たちました。
 
 
診断を受けた当初、私は「療育さえ受けられたら息子は定型発達になる!」と本気で信じていました。それぐらい、療育に関して過度に期待していたのです。
 
 
私のように「定型発達になる」とまでは思っていなくても、療育に対して期待を抱いているお母さんはたくさんいらっしゃると思います。
 
 
実は、病院やセンターで専門的な療育を受けるよりも、もっと大事なことがあるのです!
 
 
 
 
それは、おうちで発達支援をしっかり行うこと。
 
 
この記事では、どうしておうちでの発達支援が大切なのか、まず何から始めたらいいのかについてお伝えしていきます。
 
 
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2.療育よりも子どもを伸ばす○○とは?

 
 
発達障害の子どもへの支援は、大きく分けて2つ。医療行為と教育です。
 
 
ここでいう「医療行為」は診断と投薬です。ただ、診断と投薬が直接的に子どもを伸ばすことになるのか?と考えると、それは違います。
 
 
診断名を付けること自体が子どもの発達を加速するわけではありません。診断をつけて療育などの支援につなげやすくするためのものです。
 
 
また、投薬も「多動を抑える」など困りごとを緩和するために使うもの。直接子どもを伸ばすことにはつながりません。
 
 
発達障害の子どもを伸ばすのは教育だけなのです。
 
 
まず、ここが大切なポイントの1つ!
 
 
発達障害というと、どうしても「療育」が受けられるかどうか?が気になります。療育は発達障害の子どものための専門的なプログラム。臨床心理士さん、作業療法士さん、音楽療法士さんなど、資格や経験を持った専門家たちが、子どもに合ったプログラムを実施してくれます。
 
 
療育を受けられるチャンスがあるのなら、もちろん受けたほうがいいに決まっています!
 
 
でも、予約してから療育が始まるまで長期間待たなければならなかったり、限られた回数しか受けられなかったりします。
 
 
療育が受けられないと、子どもは伸びない!
療育がスタートするまでの時間を無駄に過ごしている…
 
私はこんな風に思っていましたが、本当はそんなことはありません!
 
 
なぜなら、療育も「教育」の1つに過ぎないからです。
 
 
療育は資格を持った療法士さんしか行えませんが、教育はちがいます。
 
 
学校や幼稚園の先生、そしてお父さん・お母さんも、子どもを教育しています! そして、教育は療育よりも圧倒的に長い時間が費やされます。
 
 
睡眠時間を10時間として、1日のうち起きているのは14時間。1週間だと98時間です。 このうち、療育が何時間を占めるのか?という話なんです。
 
 
 
 
私の息子のケースを実際に試算してみます。
 
 
・起きている時間  :1日14時間×7日間=98時間
・幼稚園で過ごす時間:1日6時間半×7日間=45時間半
・家で過ごす時間  :1日7時間半×7日間=52時間半
・療育の時間    :1週間で30分×3コマ=1時間半
 
 
息子の場合、1週間の起きている時間が98時間、そのうち療育はたった1時間半ということになります。
 
 
このことに気づいたとき、「息子の96時間半を無駄にはできない!」と危機感を覚えました。
 
 
療育を受けられる時間は限られています。息子の1時間半の療育の時間の質をあげようとしても、時間的には限界があります。
 
 
注目するべきなのは、療育以外の時間!残された圧倒的な時間の質を上げることが子どもの発達につながるのです!
 
 
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3.おうちでの発達支援、まずはここから始めよう!

 
 
今は情報化社会。書籍やインターネットを駆使して情報を集め、お母さんが主体となっておうちで発達支援を行うことは特別なことではなくなりました。
 
 
パステル総研は「発達科学コミュニーション(発コミュ)」を学んだお母さんたちがコンテンツを作成しています。この発コミュもおうちでお母さんが発達支援する、ペアトレーニングになります。
 
 
おうちでの支援で子どもの発達がぐんぐん伸びていくことは、もはや発達支援の常識なのです!
 
 
じゃあ今日から何かしよう!と思ったお母さん、何から始めますか?
 
 
今は調べたいと思えば大量の情報をゲットすることができます。でも、大量の情報の中から、 「お子さんに今必要なこと」を選び取るのはとても難しいです。
 
 
しかも、「教育」と考えると概念が広くて、ますます迷いませんか?
 
 
ですから、今日はまずやってほしい2つだけをお伝えします。
 
 

◆①褒める量を10倍に。叱る回数を限りなくゼロに。

 
 
脳の発達で必要なものは
 
①糖分
②酸素
③経験や行動
 
のたった3つです。
 
 
つまり、ご飯をしっかり食べて、いろいろな経験をたくさんして、行動量を増やすと脳が発達する、というわけです。
 
 
子どもが行動量を増やすうえで大切なのが、お母さんとのコミュニケーションです。特に幼児期のお子さんは、何かするとなると「お母さんも一緒にしようよ~」となります。
 
 
一緒に行動するお母さんがガミガミ叱ってばかりだと、子どもは委縮してやる気がなくなってしまいますよね。
 
 
お母さんがニコニコ笑ってたくさん褒めてくれると、「もっとやりたい!」という意欲がわいてきます。
 
 
ですから、まずはコミュニケーションを整えましょう!
 
 
お母さん自身も、苦手な上司よりも尊敬できる上司といっしょに仕事をしたいですよね。 子どもも同じです。
 
 
お母さんがこの先、さまざまな発達支援をしていくなかで、お子さんとの信頼関係がとても大切になります。
 
 
お母さんと一緒なら頑張れる!
お母さんは絶対に助けてくれる!
 
 
こんな風に信頼を築いておけば、お子さんはちょっと大変なことでも頑張れます。 ですから、まずたくさん褒めていい人間関係を作っていきましょう。
 
 
「たくさん褒める」というと抽象的で実践しづらくなるので、今より10倍褒めてみてください。そして、叱る量は限りなくゼロに近づけてください。自分や他の人の心と体を傷つけること以外はスルーです!
 
 
発達障害の子どもはネガティブな記憶を蓄積しやすいため、お母さんの叱る量と子どもが受け取る量が異なる場合があります。褒める量をぐっと増やすと同時に、叱る量をぐっと減らすことが大切です。
 
 
「褒める」だけではなく、
 
・肯定する
・受け入れる
・感謝する
・スキンシップ
 
などもカウントしてOKなので、10倍にするのも難しくないはずです。
 
 

◆②運動量を増やす

 
 
コミュニケーションを整えながら、「行動量を増やす」という一環で運動量を増やしましょう。脳の運動をつかさどる部分は、土台に位置しています。運動することで脳全体が活性化するのです。
 
 
何かスポーツの習い事をする、というよりは、毎日1時間以上運動する方が大切です。詳しくはこちらの記事で解説しています。
 
 
 
 
我が家の場合、あえて少し遠くの公園に行って遊んだ後、スーパーで買い物をして帰るというのが定番になっています。トータルすると1時間半ぐらい立ち歩いている計算です。
 
 
これからますます暑くなりますから、子どもが遊びに行きたくなるようなお楽しみやご褒美を用意したり、ちょっと涼めて休憩できるところに立ち寄ったりするのがおすすめです。
 
 
公園の帰りに好きなおやつを買って帰ったり、暑い日はフードコートでアイスを食べて帰ったり。ちょっとしたことでいいんですよ!
 
 
 
 
おうちで発達支援ってどうしたらいいの?と何から手を付けていいのか分からない方は、
 
 
①褒める量を10倍に、叱る量を限りなくゼロに。
②毎日1時間以上運動する
 
 
という2つから始めてみてください。この2つを実践しながら、
 
 
・発達そのものに関して勉強したり
・お子さんの特性を見立てたり
・困りごとを解決するために試行錯誤したり
・得意を生かせる方法を実践したり
 
 
していきます。
 
 
一人で勉強するのが不安な場合は、発達科学コミュニケーション講座で学ぶこともできます。上級講座では、ここでしか聞けない大学レベルの発達科学の講義を受けることができます。
 
 
今すぐ実践できるトレーニングのやり方も学べますので、自分の手で子どもを伸ばしたいという方にお勧めです!知識も経験もゼロだった私も、息子を大成長させることができました。
 
 
詳しくはこちらでお伝えしますね!
 
 
 
子どもが起きている時間のすべてを発達支援に変えていきましょう!
 
 
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執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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