発達障害の幼児は「目と手の協応」に課題がある子が多いのが特徴です。見る力と手を動かす力のコンビネーションがうまくいっていないと、日常のあらゆる場面で困りごとが起ります。お母さんの工夫と声かけで鍛えることができますよ! |
【目次】
1.幼児期からしっかりお手伝いさせたいワケ
2.家事は「目と手の協応」の宝庫!
3.目と手の協応の特徴を活かせ!好きなこと・得意なことで鍛えるべし
4.発達障害の幼児の「見る力」がみるみる鍛えられる魔法の一言
1.幼児期からしっかりお手伝いさせたいワケ
発達障害の幼児を育てているお母さん、毎日お子さんにお手伝いしてもらっていますか?
私は、将来自立して生きていくためには、小さいころからスモールステップで遊びの中で生活スキルを教えていくのがいいと思っています。
正直なところ、生活自立にかかわることって面倒だな…と思いませんか?
お洗濯、料理、買い物、片付け、掃除、ごみ出し、家計の管理。私は毎日「誰かがやってくれたらいいのに…」って思っています。
お母さんが面倒だと思っているものは、家族みんなが面倒だと思って当たり前。当然、「手伝って~!」と声をかけても当然スルーされてしまいます。
手伝ってくれたとしても、結局自分がやった方が早いしキレイだし…と思いませんか?
だからと言って、お母さんだけが頑張れば丸く収まる!という問題ではありません。
子どもの将来を考えると、生活スキルを一通り身に付けてから送り出したいですよね。
私が18歳で一人暮らしを始めたとき、生活スキルはゼロ。とても苦労した経験から、子どもたちには自分のことは自分で何でもできるように育てたいと思ってきました。
1つずつ家事を教えていくうちに、あることに気づいたんです!
あれ?家事って発達効果すごくない?
そうなんです!お料理、洗濯、掃除など、家事は脳の発達を加速させるのにとても効果的なんです。
自分がやったほうが早いから…
お願いしてもどうせやり直ししないといけないし…
教えるのも面倒だし…
という気持ちはごもっとも!でも、将来のためにも、発達を加速させるためにも、ぜひお手伝いをしてもらいましょう。
小さいうちから、遊びの中で少しずつ家事スキルを習得させて、ルーティン化することで「自分ですること!」としていくのがおすすめです。
発達障害・自閉症スペクトラムタイプのお子さんは、毎日のルーティンが大好き。うまくルーティン化できると、お母さんも断然楽になります!
この記事では、どうして家事が発達に効果的なのかを詳しく解説するとともに、たった一言で発達効果を劇的に高める魔法の一言をお伝えしていきます。
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2.家事は「目と手の協応」の宝庫!
どうして家事は発達に効果的なのか?それは、目と手を同時に使う作業がすごく多いからです。
・「ニンジンを見ながら」×「包丁で切る」
・「焼き具合を見ながら」×「ひっくり返す」
・「こぼさないように見ながら」×「食事を運ぶ」
・「汚れを見ながら」×「ふき取る」
などが「見ながら」×「手を動かす」作業に当たります。どうでしょうか?家事のほぼすべてがあてはまりませんか?
この「見ながら手を動かす」という作業は、発達の専門用語で「目と手の協応」といいます。実は発達障害・グレーゾーンのお子さんは、この「目と手の協応」を苦手とする子がとても多いのです。
・見る力に課題があり、目から十分に情報を得られない
・不器用で脳からの指令をうまく実行できない
などが原因として考えられます。
この「目と手の協応」に課題があると、
・板書が遅い
・マス目や行に字が収まらない
など、学業面にも影響が出てしまいます。
知能検査のひとつであるウェクスラー式検査では、「処理速度」として数値化される項目でもあります。心配な方は併せて確認されるといいですね。
3.目と手の協応の特徴を活かせ!好きなこと・得意なことで鍛えるべし!
マス目に字が収まらないのも、床の汚れが残っているのも、目と手の協応がうまくいっていないから。原因は同じなんですよ、ということを解説しました。
この「原因が同じ」というのが大きな特徴です。
私たち母親は、
・うまく書けていないノートを見て「ちゃんと書きなさい」
・汚れたままの床を見て「どうしてちゃんと拭かないの?」
と言って、苦手を克服させないと!と思いがち。
でも、目と手の協応がうまくいっていない、という原因は同じですから、別のことをやっても構わないんです。この特徴をぜひ活かしてください!
ノートがうまく書けないけれど、クッキングには抵抗がないなら、いっぱい料理を作ってもらいましょう!料理の中で目と手の協応が発達させられます。
掃除は苦手だけど、絵を描くのが得意!というなら、模写もおすすめです。
目と手の協応がかかわることは非常に多いので、お子さんの好きなことからアプローチすることができます!
今見えているできていないこと・苦手なことを何とかしよう!と思わずに、別のことで鍛えられないか?と考えましょう。お子さんの得意と苦手を知っているお母さんの腕の見せ所です!
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4.発達障害の幼児の「見る力」がみるみる鍛えられる魔法の一言
「目と手の協応」というと、目と手、どちらからアプローチしようか迷われる方もいらっしゃるかもしれません。
オススメなのは目からアプローチすること!
今はスマホや動画など目から情報を得るのが主流の時代ですから、幼児期から見る力をしっかり鍛えておくのがおすすめです!
また、目と手の協応は目から得た情報を脳に送り、脳が手に指令を出す、という流れ。そもそも目からの情報が不十分だと手を鍛えてもうまくいきません。
見る力を鍛える方法としてビジョントレーニングがありますが、それよりももっと効果的なことがあります。
それは、お母さんの声かけ!お母さんのたった一言で幼児の見る力が伸びるのです。
ぜひ、「よぉ~~く見てごらん!」と声をかけてあげてください。
声色を変えて「よぉ~~く」に力をこめることで、お子さんが自然とみるべき部分に注目できるようになります!
発達障害の子どもがうまく目から情報をゲットできない理由として、じっくり細部まで見れていないことが考えられます。
お母さんの一言で、自然と見ることに意識が向くのです!
決して「ちゃんと見るよ!」などど、短い声かけで済まさないようにしてください。お母さんが「よぉ~~く」と言っている時間が子どもが注目している時間です。
お子さんの様子を見ながら進めてくださいね!
執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)