新年度が始まり、親子共に慣れない新しい環境の中で、ちょっとした違和感から「うちの子もしかして発達障害かも?」と感じながら、様子見し続けていませんか。お母さんが子どもの特性を把握し、今すぐ強みに着目した声かけをすることで子どもは変わります。 |
【目次】
1 なぜ新年度の今の時期に、子どもにしっかり向き合うことが大切なのか。
2 発達障害やグレーゾーンは、子どもの発達の特性(発達の凸凹)です。
3 お母さんが、子どもの発達のため今すぐにできることがある!
1 なぜ新年度の今の時期に、子どもにしっかり向き合うことが大切なのか。
新年度がスタートしました。クラス替えがあったり、担任の先生が変わったという方も多いですよね。1つ上の学年になり、楽しみな様子の子もいれば、緊張感や不安感でいっぱいの子もいます。
子どもに感じるお母さんのちょっとした違和感、今年も見て見ぬふりをしていませんか。
なんだか新しい環境になると不安定になる。他の子とはやっぱりちょっと違う気がする。これも個性?新しい先生だし緊張して当たり前よね。
しばらく様子見してみよう…通級や、スクールカウンセラーに相談に行ったけれど「様子見で」と言われたし…
でもその様子見、いつまで続けますか?何かのきっかけで、子どもが変わることを願いますか?そのまますぐに何年も過ぎていきます。
小学校高学年や中学生になってから、発達障害と診断され「もっと早く知っていれば…」と嘆くお母さんたちのなんと多いことでしょう!
発達障害やグレーゾーンの子どもの中には、新しい環境や未知の経験に、苦手意識を持つ傾向がある子もいます。先が見えない事、想像できないことが不安になるのです。
普段とは違う様子が表れやすい、新年度の今の時期だからこそ、しっかり子どもと向き合うチャンスです。
2 発達障害やグレーゾーンは、子どもの発達の特性(発達の凸凹)です。
発達障害は、知能・行動・社会性・感覚・学習などの分野で、平均的な発達から見て進んでいるか遅れているかを専門的な検査で判断したものです。
その判断基準の中で、発達障害と診断されないものの、凸凹が見られたらグレーゾーンと言われることもあります。
2015年に文科省が実施した調査によると、通級指導を受けている小中学生は、全国で約4万2000人。小中学生全体の約6.5%にあたります。
現在は、日本人の10人に1人は発達障害の傾向があるとも言われています。
発達障害は脳の特性であり、得意不得意の差を大きく感じるので、親としては不得意なこと、出来ないことに着目しがちです。
得意を伸ばし、秀でた才能を発揮する人もいれば、出来ないことに自信を無くし、不登校になったり、引きこもる人もいます。
子どもの生きづらさや困りごとを何とかしたい、解決したいと思っているのであれば、今すぐに動きましょう。
子どもの幸せを一番に願っているお母さんだからこそ、今の状況を好転する力があるのです。
3 ADHDタイプの脳の特徴を知ろう!お母さんが、子どもの発達のために今すぐにできることがある!
ちまたでは、「ありのままの自分でいいんだよ」と自己肯定感を上げる、「やればできるよ」と自己効力感をアップさせる、というテクニックやノウハウの紹介を良く目や耳にします。
確かにそれらは大切なこと。子どもには自信を持って、強く生きていってもらいたいですものね。
ただ、やみくもに呪文のように唱え続けることが効果的なの??子どもがどんな特性を持っていて、どんな方法で接することがその子に合っているのか。
まずはお母さんが子どもの発達の特性を知る。得意不得意の凸凹を、ありのまま受け止める。
発達障害やグレーゾーンだからといって、がっかりすることはありません。むしろ得意不得意がはっきりしていることは、ある意味分かりやすいとも言えます。
それから得意=強みに着目して、得意を伸ばす声かけをする。
親が子どもの強みを知って、それを子どもに使うように励まし、子どもが使っていると「子どもの人生満足度が高くストレスが低い」「子どもの成績が伸びる」等のデータがあります。(「世界に通用する子どもの育て方」松村亜里著より)
得意が発揮されることで、不得意や困りごとも改善し、気にならなくなるかもしれません。
学校の先生や通級の先生よりも、子どもの1番近くにいるお母さんにしか出来ないことをやりましょう。
「あなたの得意なこと、良いところはこんなところ。お母さんはあなたのそんなところを誇りに思う。もっとこんな場面で使ったらいいと思う。」
得意が発揮された場面では、「すごいね!さすが!かっこいい!お母さんには真似できない!」など褒め言葉のバリエーションも増やしてみては?
子どもの表情が明るくなり、やる気や勇気が出てきたら、更に後押しして発達を加速させるような声かけを!
今すぐにできる声かけで、きっとこの先自信を持って生きていくための、大きなパワーになりますよ。
執筆者:Ruriko Yune
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)