時間があるGWだからこそ!発達障害の子どもの悩みをしっかり聞いてあげませんか?

ゴールデンウィークは時間がたっぷり!だからこそ、普段は聞けない子どもの話をしっかり聞いてみませんか?発達障害の子どもの悩みをお母さんがしっかり聞いてあげると、子どもは気持ちが落ち着きます。お母さんが話を聞くときのポイントをまとめました。
 

【目次】

 

 

1 GWだからこそ、子どもの学校生活を知ってほしい!

 
 
ゴールデンウィーク真っただ中、いかがお過ごしですか?新しい学年が始まって、慣れない環境で頑張っている子どもたち。お母さんも「学校でトラブルなく過ごせているだろうか…」と不安でしたよね。
 
 
連休に入って学校がお休みになれば、子どももお母さんも学校に関する不安や心配から解放されます。毎日リラックスして生活できますよね。
 
 
でも、今こそ子どもの学校生活に目を向けてほしいんです!
 
 
発達障害の子どもたちにとって、新しい環境で過ごすことは大きなストレスです。新しい先生や友だちがどんな人か分からず不安で、困ったことをなかなか相談できていない可能性もあります。
 
 
自閉傾向のある子どもにとって、「時間割」は自分のルーティンを作るポイントになります。新しい学年になって時間割も新しくなれば、1年かけて定着したルーティンがすべて崩れてしまいます。
 
 
見通しが立てられず、「次はどうしたらいいんだっけ…」と常に不安かもしれません。
 
 
ゴールデンウィークに入れば、こうした学校での困りごとから解放されます。でも連休が終わればまた困りごとに悩まなければなりません。
 
 
ゴールデンウィークを使って、子どもの困りごとを把握して解決することができれば、5月からの学校生活がスムーズに行くはずです。
 
 
普段はお母さんもお忙しくて、なかなか子どもの話を聞いてあげる時間が十分に取れないかもしれません。でも連休なら時間はたっぷりありますよね。普段ではなかなか言えないことも、お母さんに教えてくれるかもしれません。
 
 
 
 

 

2 発達障害の子どもの困りごとを解決したい!こんな対応はNGです

 
 
子どもに話を聞いてみたら、ネガティブな言葉が続いている…新しい環境が不安で自信がなくなってしまったみたい!こんなときお母さんはどんな対応すればいいでしょうか。
 
 
子どもの困りごとの内容によっては、
「どうしてそんなことで悩んでるの?」
「そんなこと悩んでも仕方ないじゃない」
と思ってしまうかもしれません。
 
 
だからと言って、お母さんが
「そんなことで悩んでも時間の無駄!」
というような態度で接したら子どもはどう思うでしょうか?
 
 
お母さんの立場で考えてみましょう。真剣に悩んでいるのに、お父さんにスルーされたら悲しくなりますよね。
 
 
こんなに悩んでるのに、ちょっと聞いてくれたっていいじゃない!
他人事だと思って!
こんな風に感じませんか?
 
 
真剣な悩みを取り合ってもらえないと、信頼関係にヒビが入る恐れがあります。
 
 
困りごとの難しさや重要度は人それぞれ。子どもにとっては、夜も眠れないぐらいなのかもしれません。お母さんが自分の感覚を押し付けると、
 
 
子どもに 「何もお母さんは分かってないからそんな風に言えるんだ」
という思いを抱かせてしまいます。
 
 
 
 

 

3 発達障害の子どもが悩んでいるときのお母さんの対応

 
 
では子どもが悩んでいるときお母さんはどんな対応をとればいいのでしょうか?
 
 
お母さんだったらどうしてほしいですか?そう、先ほどお伝えしましたね。
 
 
「ちょっとぐらい聞いてくれてもいいじゃない!」
コレです!子どもも同じです。アドバイスが欲しいわけではなくただ自分の話を聞いてほしい…
 
 
悩んでいる子どもをそっくりそのまま受け入れ、認めてあげてください。子どもの話を否定せず、すべて聞いてあげるだけでいいのです。
 
 
子どもが「お母さんに受け入れてもらった」と実感するためには子どもの話を否定せず、口を挟まず、すべて肯定することがポイントです。
 
 
実はこれ、発達障害の子どもを育てていると意外と難しいのです。特に言葉がゆっくりなタイプの子どもたと、話が上手に整理されずついつい口をはさみたくなってしまいます。また、子ども自身も話すことが苦手なので、全部話せないうちに疲れてしまうこともあります。
 
 
反対に言葉がよく発達しているタイプだと、次から次へ話題が変わるかもしれません。お母さんの方がついていけず、「ちょっと待って!」と中断させてしまいがちです。
 
 
時間があるからこそ、子どもが言いたいことが言えるまで待ったり、言いたいことを好きなだけ話させることが大切になります。
 
 
ところで、どうしてお母さんがありのままの子どもの姿を受け入れることが、問題解決に繋がるのでしょうか?
 
 
ここで少し振り返ってみましょう。お母さん自身も、何かに悩んだとき誰かに愚痴を言ったご経験があると思います。
 
 
人間は脳は容量オーバーになると情報を整理したくなります。その整理方法の1つが「愚痴」。誰かに話すことでアウトプットしているのです。
 
 
愚痴を言ったら劇的な解決策がひらめいた!というご経験のある方は少ないと思います。一方で、愚痴を言ったことで少し気分がスッキリした、というご経験はみなさんお持ちだと思います。
 
 
そう、愚痴を言うと脳の情報が整理されてスッキリするんです!
 
 
スッキリして気分が変わると気持ちに余裕ができて、悩みに対する考えが変わることもありますよね。
 
 
愚痴を言っているときに自分の話を否定されたり、アドバイスばかりされると「スッキリ感」は得られませんよね。
 
 
やはり否定されず、指示もされず、「自分の話をしっかり聞いてくれた」という満足感がスッキリ感を加速させるのです。
 
 
お母さんがどんな態度で聞けば子どもは満足感を得られるでしょうか?
 
 
否定しない
指示しない(アドバイスしない)
口を挟まない
アイコンタクト
適度なうなづき
 
 
「真剣に聞いているよ」という姿勢がとても大切です。
 
 
子どもの話に対して口をはさむのはNGですが、「全部言わせる」ことが満足感とスッキリ感につながります。ですから、どんどん話の先を促してあげてください。
 
 
「そうなんだね、それから?」
「そうだったんだね、そうしたら?」
「そう思ったんだね、それで?」
 
 
子どもが言ったことを、そのまま認める⇒次へ促すを繰り返すだけでいいのです。
 
 
子どもがすべて話しきったら子どもの脳は整理されてスッキリ感を味わっているはずです。
 
 
子どもの気持ちに余裕が生まれれば、悩みは解決されていなくても、子どもが必要以上に悩んだり自信を失ったりすることは避けられます。お母さんが話を聞いてくれたというだけで気持ちが落ち着くからです。
 
 
具体的な解決策を考えることは後回しにしてOK!子どもが自分の気持ちを整理して、気持ちの余裕を作ることを優先しましょう!
 
 
時間がたっぷりある連休だからこそ、子どもの悩みにとことん向き合ってくださいね。
 
 
 
 
執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
 
 
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