ASDやADHDの特性を持つパステルキッズとのお買い物はとってもストレスフル。そんな場面もお子さんの発達のチャンスに変える、発達障害の子のママのためのHow toショッピングをご紹介します。 |
【目次】
1.発達障害の子とショッピングってこんなにストレスフル
2.ASDとADHDのタイプ別、ママのストレスポイント
◆ADHDタイプは行動面
◆ASDタイプは精神面
3.パステルキッズママのためのHow to ショッピング
◆子どもに選択肢を与えることで一緒に楽しむ
◆ショッピングを楽しい記憶として残す
1.発達障害の子とショッピングってこんなにストレスフル
発達障害の子を連れてのお買い物って本当に大変ですよね。
私にも、発達障害・自閉症スペクトラム(ASD)と注意欠陥多動性障害(ADHD)の2つのタイプを併せ持った小学生の娘がいます。
元気いっぱいの子どもに振り回されて、ゆっくりショッピングなんてできないという経験を何度もしてきました。
本当はゆっくりお買い物を楽しみたいのに、子どものことが気になって集中できなかったり、周りの目が気になって極力行かない選択をするママも多いと思います。
今回は、そんなパステルキッズを育てるママのためのHow to ショッピングをご紹介していきます。
2.ADHDとASDのタイプ別、ママのストレスポイント
お子さんのタイプによっても、ママのストレスポイントは変わってきますよね。タイプ別に詳しく解説してきます。
◆ADHDタイプは行動面
はじめに注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプで、多動や不注意傾向のあるお子さんについてお話していきます。
娘も、幼少期はこちらの特性が強く出ていて、
・じっとしていられずすぐどこかに行ってしまう
・気になるものは片っ端から手を出して触ってしまう
など行動面での困りごとに手を焼いていました。
「ママから離れないでね」「うん」と言ったそばから、目に入った物を追ってものすごい勢いでダッシュ!なんてこともしばしば…
結局子どもから目を離せず、買い物をゆっくり楽しむ余裕なんて全くありませんでした。
◆ASDタイプは精神面
次に自閉症スペクトラム(ASD)でタイプで不安が強く、外出することを嫌がるタイプのお子さんについてお話します。
娘も大きくなるに連れて、ASDタイプの傾向が強くなり「お買い物行きたくない」と外出を嫌がるようになりました。
これは、幼少期の行動面の問題から、注意されたり叱られた経験を積み重ねてきてしまったことが原因の1つだと考えられます。
お買い物=楽しくないという記憶のルートができあがってしまっていたのです。
さらに、感覚過敏などもあるお子さんですと、人混みを嫌い、避ける傾向があるので外出すること自体を嫌がるお子さんも多いのです。
ママはお買い物に行きたくても、子どもが嫌がるから結局行けず、ネットショッピングで済ませるといった方も多いのではないでしょうか。
3.パステルキッズママのためのHow to ショッピング
ネットショッピングも、本当に便利で私もよく利用します。
でも、実際に自分の目で見て買いたいモノもありますよね。
ショッピングすること自体がストレス発散になるという女性も多いのではないでしょうか。
発達障害のお子さんを子育て中のママでも、我慢せずにショッピングを楽しめるようになる方法を、先日のわが家の実体験をもとにご紹介していきます。
◆子どもに選択肢を与えることで一緒に楽しむ
まずはじめに、自分で選択することを繰り返していくことが自信に繋がった娘の体験をお話していきます。
娘はいつも通り外出することにあまり気が進まない様子でした。
私はどうしても下の子と買い物に行かなければならなかったので、「一緒に行くか?」「パパと2人でお留守番をしているか?」2つの選択肢を与え、娘は一緒に行く選択をしました。
そして、おもちゃ売り場でお気に入りの人形を見つけた娘は悩んだ結果、その場では買わない選択をしました。
その後、私の好きなアクセサリーショップに入り、少しテンションが上がった私と一緒に
「どっちの方がいいと思う?」
「こっちの方が可愛いかな?」
と、娘に選択肢を与えることで一緒に楽しめました。
私の楽しそうなテンションに娘を巻き込む形で、「買いものって楽しいでしょ?」というメッセージを、身体全体で伝えていきました。
そのテンションに巻き込まれた娘は、「やっぱり買う!」と先ほどのおもちゃ売り場に戻り、悩み続けた結果、自分で見つけたお気に入りの人形を、自分のお小遣いで購入することを選択しました。
この1回のショッピングで彼女は何回の選択をし続けたことでしょう。
この成功体験は、彼女の中で確実に自信へと繋がりました。
◆ショッピングを楽しい記憶として残す
次に、この大満足だったショッピングの記憶をポジティブな記憶として残し、強化することについてお話ししていきます。
今までショッピングに対してネガティブなイメージを持っていた娘ですが、選択し続けることで成功体験を積み、自信へと結びつけることができました。
今度はそれを、ポジティブな記憶として残してあげることで、次回からも、ママと一緒にショッピングを楽しめるようになります。
あんなに大変だったパステルキッズとのショッピングが、親子で一緒に楽しめる時間に変わるなんて、これほど嬉しいことはありませんよね。
そんな未来のために、このポジティブな記憶をどんどん強化していくことも大事なポイントになります。
「あのとき一緒に選んでもらったピアスだよ」
「〇〇に一緒に選んでもらって本当にいいもの買えた、ありがとう」
「〇〇もお気に入りの人形、自分で決めて買ったよね〜、楽しかったよね〜」
と、繰り返し一緒に振り返ることで、そのときの記憶を強化し積み重ねていってあげましょう。
ママの自分のためだけと思っていたショッピングでも、お子さんの自信をつけるための1つチャンスにもなるんです。
ですから、パステルキッズのママには自分が我慢することで解決するという選択は、できればして欲しくないと思います。
お子さんの発達のチャンスは日常のたくさんの場面に転がっているのです。
良くも悪くも、ママの影響を非常に受けやすいパステルキッズたちですから、ママ自身が日常を楽しむことで、そこに子どもたちを巻き込んでいきましょう。
自分自身が楽しむことも子どもの発達も諦めない、欲張りなパステルキッズママを心から応援しています。
ママが自分時間を諦めずに子育てを楽しむコツをたくさんご紹介しています!
執筆者:永作瑛里
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)