発達障害の子どもの対応を知ってもらおう!障害や個性に合わせたトリセツで我が子の引継ぎは安心です。作成した保護者が千葉県在住だったことでライフサポートファイルの取り組みが多い千葉県。ライフサポートファイルについて紹介したいと思います。 |
【目次】
1.発達障害も子どもによってさまざま。その個性を知ってもらいたい!
2.困りごととその対応をわかりやすく記録に残すためのライフサポートファイル
3.障害を伝え理解してもらうトリセツ、ライフサポートファイルの作成で安心!
1.発達障害も子どもによってさまざま。その個性を知ってもらいたい!
私には、発達障害の小学校6年生の息子がいます。自閉症スペクトラム障害(ASD)の診断を受けています。
発達障害を疑いはじめた息子が2歳のとき、家族で千葉県に引っ越してきました。
診断を受ける前も後も、息子の個性に悩みネットや本で色々と調べて、おすすめの対応を実践しながら子育てをしていました。
そんな子育てが10年以上続いた2020年、コロナウィルス蔓延し世の中はパニック状態になりました。
親である自分の身にもしものことがあったら、息子は一体どうなってしまうんだろう…とてつもない恐怖感がこみ上げてきました。
息子が一生幸せな人生を送るために私ができることは何だろうか。
母である私にしか分からないことが多い息子の個性を、生涯関わる人たちに理解してもらえるといいな。誰が見てもわかるように記録につけておこう思いました。
実際、新しく息子のことで市の相談事業所に初めて足を運んだとき、ライフサポートファイルがとても役立ちました。
伝えたいことや想いがあふれ出し、私はどう説明したらよいかわからなくなったとき、ファイルを見ながら頭を整理して冷静にお話しできたのです。
また話しながら今まで気づかなかった個性を見ることができ、息子の長所や伸ばしてあげたい特技を伝えることができました。
「あのときはできなかったことが今できるようになったね」と一緒に振りかえることで、息子はできるようになった自信をもつことができました。
2.困りごととその対応がわかりやすく記録に残る、ライフサポートファイル
千葉県は市などの地域ごとに、自治体が作成しているライフサポートファイルの活用がとても盛んです。千葉県在住の保護者が実際作成したからだそうです。
千葉県船橋市では「ライフサポートファイル ほほえみ」という名称で、A4用紙を約20枚まとめたものが配布されています。
発達障害の専門家や障害をもつ子の親の会を通して、自治体が保護者の声を取り入れながら作成し、広く配布をしています。
子どもの成育歴やかかりつけの病院や子どもの相談の記録、ライフステージごとの子どもの特徴などが記録できるようになっています。
ライフサポートファイルを提示することで、これまでの心配事ごとなどの情報を正確に伝えることができ、それによりお子さんの支援にむけた連携がスムーズになります。
客観的なデータとして通知表や個別支援計画書をそのままお見せしたり、発達検査の結果などもぜひしまっておくと便利です。
ファイルにまとめることで、子どもの成育歴が整理されるとともに成長や発達にまつわる大切な資料を見やすく保管することができます。
3.障害を伝え理解してもらうトリセツ、ライフサポートファイルの作成で安心!
記入の仕方は簡単です。書きたいと思ったページや伝えたいと思ったことを「気づいたときに書いておく」気軽さで大丈夫です。
私はクリアファイルを用意し、綴じることで活用しています。
きれいに保管できるだけでなく、通知表や個別支援計画、発達検査の結果など細々した資料も一緒に保管することで、情報が一冊にまとめられてとても便利だからです。
お子さんが大きくなるとそれだけ振り返って記録する部分が多くなり作業量が増えるので就学前から小学生のうちに記録しはじめるのがおすすめです。
千葉県船橋市の場合、市役所の窓口(療育支援課または障害福祉課)・総合教育センター窓口・子ども発達支援センター・子育て支援センター・保健センターで手に入れることができます。
学校によっては入学式や年度初めに支援級の担任の先生が、保護者に配布することもあるようです。
ぜひ気軽に思いついたことから記録しながら、お子さんの個性に合わせたオリジナルのファイルを楽しく手作りしてみませんか。
対応のしかたで障害をもつ子どもたちの困りごとは確実に減っていきます。
何よりお母さんに万が一のことがあっても、お子さんの困りごとを共有できる安心感があります。
対応のしかたを記載しているライフサポートファイルはお助けグッズとして生涯お子さんお守りとなること間違いなしです。
お子さんの情報を1冊にまとめることでお母さんもスッキリし、安心して過ごせるのでぜひ活用をおすすめします。
学校の先生に伝えるためのコミュニケーションブックについてはこちらで紹介していますので、参考にしてくださいね。
発達障害の子どもの困りごとをうまく支援につなげるには?をお伝えします。
執筆者:岩原まゆみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)