発達障害・グレーゾーンの子どもは、「僕はできない…」「いつも失敗ばっかり…」と劣等感を感じ自己肯定感が低くなることが多いですよね。子どもの自信を取り戻すには「成功体験」を積むことが必要です!そこで今回は自信を授けるお母さんの声かけ方法を伝授します。 |
【目次】
1.お子さんは自信がない発言が多くありませんか?
2.子どもの自己肯定感を高めることが大事な理由とは?
3.「成功体験」を積む声かけの3つのポイントとは?
①できていることを褒める
②「にっこり笑顔で♪」「優しい声で♪」「ゆっくり♪」褒める
③「肯定する注目>否定する注目」
1.お子さんは自信がない発言が多くありませんか?
お子さんはこんなことを言っていませんか?
「なんで僕にはできないんだろう…」
「いつも失敗ばっかり…」
「どうせ僕なんて…」
「無理…」

こんな発言は自信がない気持ちからでています。
つまり、この発言は子どもの自己肯定感が低くなっていることを表しているんです。
2.子どもの自己肯定感を高めることが大事な理由とは?
「自己肯定感」とは、自分が好きである、自分は価値がある人間だと感じられる気持ちです。
発達障害・グレーゾーンのお子さんは、自信がなく、自己肯定感が低い子どもが多いです。
なぜかというと、発達障害・グレーゾーンの特性のため、どうしても、お友達より不器用だったり、できることが少なかったりするので、辛い経験のほうが多くなりがちだからです。
さらに、よかったことやうれしかったことなどのポジディブな記憶より、失敗したことやイヤな思いをしたことなどのネガティブな記憶が残りやすい性質があるからです。
そうなるとますます行動ができなくなってしまいます。
失敗して怒られる
↓
ネガティブな記憶ばかりが残る
↓
自己肯定感が低くなり自信がなくなる
↓
行動できなくなる
↓
行動ができず、成功体験を積むことができない
↓
行動ができず、経験できないから失敗する
このようなどんどん行動ができなくなり、自信がなくなる負のスパイラルになってしまうのです。
子どもが新しい環境で生活を始めたり、新しいことや初めての経験をするときに前向きに頑張れたら嬉しいですよね。
そうなるために子どもには成功体験を積んで、自己肯定感を高めて自信をつけてほしいですよね。
発達障害・グレーゾーンの子どもたちは可能性に満ちています!自信をもって前に進んでほしいですね!

では、どうやって子どもの自己肯定感を高めて自信をつけ、成功体験を積むことができるのでしょうか?
その方法をお伝えしていきますね♪
3.「成功体験」を積む、声かけの3つのポイントとは?
お子さんが自信を持つために、かかせないのが「成功体験」です。
成功体験というと、
・運動会で1番になった
・ピアノのコンクールで入賞した
・試験に合格した
などを思い浮かべるかもしれませんね。
もちろん、これも立派な成功体験です。
でも、このような体験は、すべての子どもが成し遂げられるものではありません。
実は、日々の生活の中でお母さんからお子さんへの声かけで成功体験を積むことができるんですよ。
では、成功体験を積むためにどのように声かけをしたらいいかをお伝えしますね。

◆①できていることを褒める
1つ目のポイントは褒める内容です。例えば、
・朝、布団から自分で起きてきたら、「おはよう!すごい!一人で起きられたね!」
・お着替えができたら、「お着替え早くなったね !!」
・お片付けができたら、「ぴかぴかだね!お片付け上手だね!」
など、小さなことでいいのです。できていることはたくさんあるはずです!
成功体験の大小は関係ありません。どれだけ、できた!という体験を実感できるかが重要なんです。
しっかり、今できていることを見つけて褒めてあげてくださいね。
◆②「にっこり笑顔で♪」「優しい声で♪」「ゆっくり♪」褒める
2つ目のポイントは声のかけ方です。お子さんの脳に褒めを伝えるためには、お母さんの声のかけ方が重要です。
発達障害・グレーゾーンの子どもたちは言葉の内容よりも、お母さんの表情や声色を敏感に感じ取っています。
また、脳の発達が未熟なため、早口では脳での処理が追い付かず理解ができません。
ですから、子どもの脳に褒められたと感じさせるには、褒めたり認めたりする声かけを「笑顔で」「優しく」「ゆっくり」と伝えることが大切です。
◆③「肯定する注目>否定する注目」
3つ目のポイントは褒める量です。
特に今までお子さんを褒めていなかったという方に、意識していただきたいポイントです。
肯定する注目は、①のような、すでにできていることを認める声かけや、褒め言葉をかけてお子さんを認め肯定することです。
それ以外にも、お子さんの発言や行動を「いいね!」と認めたり、ハイタッチをしたりするアクションやスキンシップも含まれます。
否定する注目とは「〇〇しなさい!」という命令や、「〇〇しちゃだめ!」と、否定したり注意する言葉をかけることです。
成功体験を積むためには、この肯定する注目の量が否定する注目の量より多くなくてはいけません。
その理由は、子どもが「お母さんに認められているんだ!」と感じて自信をつけるためには、お子さんの脳にしっかり肯定する注目を届ける必要があるからです。
お母さんが褒めたつもりでかけた言葉を、子どもが「褒め」だと受け取れなかったことも考えて、お母さんは否定する声かけの3倍くらい多く、肯定する声かけをするように意識できるといいですね!
いかがでしたか?
お母さんに「褒められた」「認められた」という経験は子どもにとって「成功体験」となり、自己肯定感を高め、大きな自信につながります。
お子さんはこの経験で自信をもっていろいろなことにチャレンジできるようになりますよ!
お母さんが日々の生活から成功体験を積む経験をつくり出し、お子さんの脳に焼き付けてください!
『日々の生活の中でできていることを見つけて、笑顔で、優しく、たくさん褒める!』
簡単なことですが、お母さん自身もお子さんのできているところをたくさん発見できて嬉しい成長を感じられるだけでなく、声かけによってお子さんの大きな変化を実感できるでしょう!
ぜひやってみてくださいね!
自信がないお子さんへの声かけはこちらの記事でも紹介しています。
自己肯定感を高める方法も多数公開中!
執筆者:須藤ゆかり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)