子どもの着替えが進まず朝から疲れる…そう感じているママ。上手くアプローチできれば、朝のストレスがグッと減ります。親子で気持ち良く1日をスタートするために、行動が遅い、切り替えが苦手な発達障害・グレーゾーンの子どもの着替えを解決しましょう! |
【目次】
1.発達障害・グレーゾーンの子どもが着替えを嫌がる理由とは?
2.子どもがスイスイ行動するようになるために大切なこと
3. 子どもの着替えがサクッと進むママのアプローチ方法
◆予告する
◆一つひとつのプロセスを一緒にする
◆楽しくなる作戦が効果的
1.発達障害・グレーゾーンの子どもが着替えを嫌がる理由とは?
朝ってやることがいっぱい、ママは大忙しですよね。
朝ご飯の用意、洗濯、食器洗い、自分の身支度などなど… お仕事をされている方であれば、なおさらバタバタかもしれません。
そんなときに子どもがいつまでたっても、パジャマでダラダラ、床に寝そべってゴロゴロ、おもちゃで遊び始める…まったくお着替えする気なし!
このような状況は発達障害の有無に関わらず、どこのお家でも起こる光景ですよね。
そもそも、子どもはなぜ着替えが嫌いだと思いますか?
・着替えをするという行動が嫌だ
・違うことをしているから嫌だ
という2つが考えられます。
着替えをするという行動が嫌なのは、「ボタンを閉めるのが苦手」「寒くてパジャマをぬぐのがイや」など、様々なことが考えられます。
また、違うことをしているから嫌なのは、着替えに限らず、子どもは何かに集中しているときにすぐに他の行動に切り替えることができないからです。
したがって、着替えの声がけをしてもなかなか着替えをしてくれないのです。
さらに、1つの行動が終わったからといって着替えをしてくれるとも限りません…
では、お子さんがサクッと着替えができるようにするにはどうしたら良いのでしょう?
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2.子どもがスイスイ動くようになるために大切なこと
全く着替えをしない状況で一発、「早くお着替えしなさい!」と言いたくなる気持ちわかります!
しかし、残念ながら怒ったからといって子どもがスイスイ動くようになることはありません。
逆に、反抗してくることもあるかもしれません。やみくもに指示だしをしたのではお子さんは動いてくれないのです。
しかしきちんと子どもに響く声かけや適切な対応をすることで、気持ちよく動いてくれるようになります。
そのためには、どうしたら良いでしょう?
それは、お子さんが何につまずいているのかを知り、適切な対応をすることです。
お子さんは下記のどれにあてはまりますか?
・行動の切り替えが苦手
・着替えそのものが苦手
・着替えはできるけどなかなか進まない
お子さんがつまずいていることが分かったら、そのつまずきを解決すれば着替えが進みます。つまり、「その子にあった対応」が大切なのです。
朝の着替えをサクッとできると、ママの負担がグーンと減りますし、余計なストレスを抱えずにすみます!いつも穏やかでいられるので、親子円満でいられますよね。
次に、明日から使えるアプローチ方法をご紹介します!積極的に取り入れてみてくださいね!
3.子どもの着替えがサクッと進むアプローチ方法
◆予告する
まず、行動の切り替えが苦手な子どもにいきなり「お着替えしなさい!」と言っても、なかなか動いてくれません。
子どもが好きなことをやっている途中だったら、「まだ遊んでるのに!」と怒り始めてしまう子もいるかもしれません。
動いてほしいことがあるときはまず、予告をしましょう。
時計がよめる子であれば、「○時になったら、お着替えしましょう」と前もってリミット時間を伝えておくとお子さんの中で心の準備ができます。
時計以外にも、タイマーを使って「これが鳴ったらおしまいね」と伝えるのもOK!お子さんがわかりやすい方法で事前に伝えましょう!
◆一つひとつのプロセスを一緒にする
お着替えが苦手な子は、着替えの手順や着替えの方法がわからない、という可能性があります。まだ一人での着替えに慣れていない子や、できたりできなかったりする子は、頭の中がごちゃごちゃになっているかもしれません。
とくに注意欠陥多動性障害(ADHD)傾向のあるお子さんは、他に注意がいってしまって、取り組むべきことに集中できない場合があります。
一口にお着替えといっても、着替え終わるまでにはたくさんの行程があります。
服を選ぶ
↓
タンスから服を出す
↓
パジャマを脱ぐ
↓
服を着る
という工程を、小さいお子さんが一人で黙々と行うのはなかなか難しいものです。
集中して取り組むためにも、ママが一つひとつのプロセスを、お子さんと一緒にやってあげてください。そして、このときお子さんに対して肯定的な注目をすること!が大切です。
着替えをはじめても、うまくできないこともあるかもしれません。そのようなときは、やろうとしていることを褒めてあげてください。
褒めるところがないと思ったら…
「お洋服選べたね」
「パジャマ脱ぐところだね」
など、実況中継でもOK!
お子さんは、ママがちゃんと見てくれているなと思えば、安心して取り組むことができます。何度か一緒に行っていく中で、お子さんが一人でもできそうだな、と思ったら「わからなくなったら、声をかけてね」と言って、見守りましょう。
◆楽しくなる作戦が効果的
着替えは上手にできるようになったけど、なかなか進まないことがありますよね
特にADHD傾向の子どもは、他のものが目に入ると、興味が転々としてしまい、着替えに集中するのが難しくなります。
途中までよくできていたのに、ちょっと目をはなしたすきに下着のままで遊んでる!なんてことがあるかもしれません。そこで、作戦です!お着替えを楽しくしちゃいましょう!
たとえば…
「どっちが早く着替えられるかな~!」
「よーい、どん!!」
と言って、ゲーム感覚でお着替えをします。
このときのポイントは絶対に本人が勝つ相手を選ぶこと!もしくは、大人が相手であれば勝たせてあげること!負けてしまったら、一気にやる気を失います。
見事にお着替えを終えたら絶賛します!
「さすが!はやい~!」
これは「一番が好きな子」にはぴったりです!
面倒な着替えが、一気に得意分野に変わります。あと、もう一つ!とっておきの作戦をご紹介します。
それはご褒美です。
「お着替えができたらテレビみていいよ」
「お着替えが終わったらおやつ食べようか」
など、お子さんが喜ぶことや好きなことを考えてみてください。
朝からおやつなんて…と思うお母さんもいらっしゃると思います。もし、おやつに抵抗がある方は果物にしてみてはどうでしょう。
お子さんの気持が着替えに向いてお母さんのイライラが減るのであれば、朝から親子ともに気持ちよく過ごすことができます。
お子さんにとって魅力的なプチご褒美を用意することでやる気がわいてきますよ。
子どもはご褒美が大好きです。大人も好きですよね。うまく使って、行動を促していきましょう!楽しく続けていれば、途中からご褒美がなくても一人でサッとお着替えする日がきますよ。
いかがですか?ぜひ、お子さんにあったアプローチ方法を試してみてくださいね。
どのアプローチのときも、肯定的な注目を忘れずに!ママの声かけで、お子さんのやる気を引き出しましょう!!
小さくても成功体験を積み重ねていくうちに、自信が出てきます。
「また次も一人でやりたいな」という意欲につながり、最終的には一人でサッとお着替えができるようになりますよ。
発達障害グレーゾーンの子どもは、直接どうこうしようとしても難しいですが、ママの接し方が変わると、子どもが変わります。
家庭でお子さんにどのように対応するか?それによっては、良い方向にいくことも、悪い方向にいってしまうこともあるのです。
だからこそ、ママにはきちんと効果的なコミュニケーションの方法を知ってほしいと思っています。幼児期のうちに、しっかりマスターしておくと、発達に加速がつきます。一緒にお子さんの成長を楽しめるようにしていきましょう。
執筆者:須藤ゆかり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)