今年の冬は発達障害の子どもが雪遊びでグーンと発達するチャンスです!

冬ならでは雪遊びには子どもの発達を向上させるメリットがたくさん。発達障害による感覚過敏があるお子さんや、運動発達の遅いお子さんでも準備をしっかりすれば雪遊びが楽しめます!雪に慣れない子どもの遊び方と準備のポイントをお伝えします。
 

【目次】

 

1.雪が豊富な今年は雪遊びデビューのチャンス!

 
 
冬といえば「雪」をイメージする方は多いのではないでしょうか?初めて雪が降ってきたとき、大人も子どももとてもワクワクしますよね!
 
 
真っ白な雪を見たときの「わぁ!」と目をキラキラさせて喜ぶ顔は、とっても可愛いですよね。
 
 
先週の大寒波で日本全国の地域でたくさんの雪が降りましたね!
 
 
ここ何年も多くのスキー場では雪不足に悩まされてきましたが、今年はしっかりたくさんの雪があるスキー場が多いです。
 
 
 
 
普段あまり雪が降らないという地域でも、少し山の方に行けばたくさん雪があるかもしれません。
 
 
「子どもとスキーやスノーボードをやりたいな」
 
「自分はできないけど、子どもにはスキーをやらせてあげたいな」
 
 
と思われるお母さん、今年は大チャンスですよ!
 
 
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2.発達障害の子どもが冬の遊びをするときに苦手を感じることって何?

 
 
しかし、発達障害の子どもが雪遊びをすることに対するハードルがありますよね。
 
 
・雪の降る寒い環境に耐えられるかな?
 
・スキーやスノーボードの道具に慣れるまで、癇癪を起こさないかな?
 
・うちの子どもの運動発達具合は遅れているし、雪の上を歩くことが辛いんじゃないかな?
 
 
などなど、心配や不安の方が強くなり「うちの子にはまだ無理かな」と断念していませんか?
 
 
 
 
発達障害の特性を持つ子どもにとって、スキーやスノーボードなどの冬のスポーツでネックとなってくることは、
 
 
・寒さ(触覚の感覚過敏)
 
・雪景色の眩しさ(視覚の感覚過敏)
 
・スキー靴やスノーウェアの履き心地、着心地(触覚の感覚過敏)
 
・全身の筋力を使うこと
 
・バランス能力が必要なこと
 
 
などです。
 
 
でも、雪の上の遊びには子どもの発達を向上させるたくさんのメリットがあります。
 
 
なぜかというと、発達障害の子どもにぜひ使ってもらいたい、五感やバランス感覚などの体の感覚を使うことがたくさんあるからなんです。
 
 
いろいろな感覚を使っていくことで、脳の発達が促されることになります。
 
 
雪遊びを諦めるのはもったいないんですよ!
 
 
事前準備をしっかりすれば、発達障害の子どもでも雪遊びを楽しむことができます
 
 
今回は雪遊びの楽しみ方や効果、事前準備についてお伝えしますね!
 
 
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3. まずは雪遊びから!雪遊びには運動発達を伸ばすポイントがたくさん!

 
 
雪に慣れていない子どもがいきなりスキーやスノーボードを始めるのは相当ハードルが高いです。ですので、スモールステップで進めましょう。まずは雪遊び!
 
 
スキー場でそり遊びやチューブ滑りなど遊び場があるところも多いです。ここでは、発達障害の子どもや運動発達の遅いお子さんの発達を促す雪遊びを紹介しますね。
 
 

◆①雪に触れてみよう

 
 
雪を両手ですくって見てみましょう。雪がキラキラ輝き、よーく見てみると雪の結晶の形が見えることがあります!
 
 
「キラキラしているね」
「ふわふわだね」
「握るとギュッて固まるね」
「ずっと手においておいたら溶けちゃった!」
 
というようにお母さんとのコミュニケーションしながら雪に触れることで、雪がどんな性質なのかを体験で学ぶことができます。
 
 
ふわふわの雪の上に立って、バターンと体ごと後ろに倒れて人型スタンプを押す遊びも楽しいですよ!
 
 
体全体で雪の柔らかさや、雪の冷たさ、目前に広がる空の高さ・広さなどのたくさんの刺激を感じられます。
 
 
様々な刺激は発達障害を持つ子どもの脳を活性化させてくれます。ぜひお母さんが先に楽しそうにやって見せてあげてくださいね。
 
 

◆②雪の上を歩こう

 
 
雪の上を歩くときには、足の裏全体で地面を踏んで歩くようにすると転びにくくなります。「どしっどしっと歩くんだよー」と言ってお母さんが見本を見せてあげましょう。
 
 
いつもとは違う感触の上を歩くには、足腰の筋力も付きますし、バランスを取るために体幹筋力を使います。
 
 
柔らかい雪上なら雪に足を取られて転んでも痛くありません。
 
 
転んだら痛いかな?というくらいの雪上であればお母さんと手を繋ぎましょう。
 
 
子どもがバランスを崩しそうになったら少し手を引き上げてあげて、また子ども自身でバランスをとって立てるようにしてあげます。
 
 
「あそこはフワフワしていそうだから、安心して歩けるな」
 
「ここはツルツルしている!ゆっくり歩かなきゃ」
 
「転びそうになったら、こうやって立ち直ればいいんだ」
 
と、子ども自身が考えながら自分の体をコントロールする力も身につきます。
 
 

◆③雪の斜面を体で滑ろう

 
 
緩やかな斜面のあるところで、お尻滑りをしたり、寝っ転がってぐるぐると横に回転して降りたりしてみましょう。
 
 
斜面が少し怖くても、自分でスピードを調整することができるので、ソリやスキーよりも安心して楽しめますよ。
 
 
スピード調整する時には、足でブレーキをかけたり、足の踏ん張る力を弱めて加速させたりするので足腰の筋力が鍛えられます。
 
 
横向きに転がって遊ぶと、体全体の力加減をコントロールしてバランスをとる力が鍛えられます。
 
 

◆④そり滑りをしよう

 
 
そり滑りは雪遊びの定番です。ただし、いきなり急な斜面を子どもだけで滑らせるのは待ってくださいね。
 
 
小学生くらいで自分の意思で「一人で滑れる!」と言うお子さんは別ですが、まだ小さなお子さんにとっては恐い記憶として残りかねません。
 
 
斜面を滑る前に、紐付きのそりにお子さんを乗せてお母さんが引っ張ってあげましょう。
 
 
乗り物の大好きな子どもだったら喜ぶこと間違いなし!お母さんがスピードを調整できるので安心して乗れますよ。
 
 
 
 
次はいよいよ斜面をそりで滑ってみましょう。2人くらい乗れるそりがいいですよ。子どもを前にしてお母さんが後ろから抱きかかえるようにして乗ると安心できます。
 
 
そりを滑るという運動は、スキーにくらべて簡単スピード感を味わうことができます。
 
 
このような刺激は、陸地の運動ではなかなか体験できませんよね。
 
 
発達障害で運動発達が遅いお子さんは、運動が苦手でスポーツをやりたがらないことが多いことがあります。
 
 
でも、こうしてお母さんと楽しく雪で遊んでいるだけで、たくさんの運動能力を鍛えられるんですよ。
 
 

4.発達障害の子どもに配慮した事前の準備をして、さぁ雪遊びに出かけよう!

 
 
おっくうだなと思いがちな雪遊びも、たくさんの発達を促す効果があることがわかりました。
 
 
では、しっかり準備をして子どもが楽しく遊べるようにしてあげましょう。
 
 
必ず必要なものは、
 
・スノーウェア
・スノーブーツ
・手袋(防水性)
・帽子 
 
です。
 
 
子どもに応じて用意してほしいものは、
 
・マフラーもしくはネックウォーマー
・ゴーグル
・靴のあたたかい中敷と替えの靴下
・汗取りタオル
・水分とおやつ
 
です。
 
 

◆マフラーもしくはネックウォーマー

 
 
首元に巻くのが嫌な子や、暑がりな子はなくても大丈夫です。逆に感覚過敏で寒さが苦手な子は必ず着けて防寒してあげましょう。
 
 

◆ゴーグル

 
 
視覚過敏があってまぶしがる子は、ゴーグルをつけると真っ白な雪景色でも平気になります。事前におうちで着ける練習をしておくといいですね。
 
 

◆靴のあたたかい中敷と替えの靴下

 
 
下半身、特に足先は皮膚感覚の中でも寒さを感じやすい部位です。あたたかい中敷を入れてあげましょう。
 
 
中には動いてたくさん汗をかいて靴下が濡れてしまう子もいるので、替えの靴下もすぐ出せるように持っていると良いでしょう。
 
 

◆汗取りタオル

 
 
よく背中に汗を掻き、不快感を伴う子どもにオススメです。雪遊びは寒いですが、動いている子どもは意外と「暑い〜!!」と言うことも多いです。
 
 
フェイスタオルを二つ折りにして、折り目の周りを頭が通せるくらいにハサミで切ります。下着の下にそのタオルを被ってきておけば、汗を吸い取ってくれてさっと引き抜けば風邪ひき予防になります。
 
 

◆水分とおやつ

 
 
外は寒いですが乾燥もしているので、意外と子どもは喉が渇きます。長時間外にいるときは、暖かいお茶などを飲んだ方が良いですよ。
 
 
疲れてきてぐずぐずになりそうなときパクッと食べられるおやつも気分転換にいいですね。
 
 
 
 
今回は雪遊びの効果と、楽しく遊ぶための事前の準備をお伝えしました。
 
 
今年の冬、雪のあまり降らない地域に住んでいる方は、ぜひスキー場や雪の遊び場へお子さんと出かけてみませんか?
 
 
雪の多い地方に住んでいて冬は引きこもりがち…という方は、今年はたくさん(時々でも!)子ども達と雪遊びをしてみてください。
 
 
冬にしかできない遊びで、子どもの発達を伸ばしながら、親子で楽しく遊んだ冬の思い出を作ってあげましょうね!
 
 
お家でできる運動遊びをご紹介します。併せてチェックしてくださいね!
 
 
 
 
発達障害の子どもの運動発達を伸ばすヒントを多数配信しています。
 
 
執筆者:すずき真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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