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子どもが最初に乗り越える「9歳の壁」発達障害・グレーソーンでも自信を失わせない勉強へのかかわりとは?

更新日:

ギャングエイジと言われる小学校3、4年生。学校生活にも慣れて中だるみが起き、9歳の壁を感じる子が増える時期です。発達障害の子も、学校や学習で困りごとが増えるかもしれませんね。この壁を乗り切るために、家庭学習で大切なことをご紹介します。
 

【目次】

 

1.中学年になって子どもの様子が変わってきてきませんか?

 
 
このところ、なんだか子どもの様子が変わってきたなんてことはありませんか?
 
 
・反抗的な態度、イライラした様子、テストの点も低学年のころとは違って急降下!
 
・連絡帳も書いてこないし、学校から帰ってすぐ宿題をやっていたのにやらなくなってしまった。
 
・注意すれば反抗的な態度だし…お友達とのトラブルも増えてしまった。
 
 
今年はコロナの影響により今までとは違う新しい生活スタイルが求められ、学校でも学校以外の場所でも、友達との関わり方が変わりつつあります。
 
 
学校から帰ってきてお友達と思いっきり遊びたい子どもたちも、家にいることを余儀なくされていることも多いでしょう。
 
 
そういった今のコロナ禍でのストレスなどが原因でイライラしたり、お勉強に集中できない子どももいるかもしれません。
 
 
 
 
子どもがストレスを抱えているのは間違いなさそうです。
 
 
こんなときには、家庭での対応がより大切になりますね。
 
 
でももし、3、4年生の子どもにこんな様子が見られたら、もしかして「9歳の壁」が原因なのかもしれませんよ?
 
 
今回、発達の段階で変化のある小学校3、4年生のお子さんについてお話しします。
 
 
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2.「9歳の壁」とは?

 
 
「9歳の壁」とは、子どもの発達に伴い勉強面生活面友達関係でのつまずきが多くなる時期である小学3年生から4年生の子どもに起こる発達段階のハードルです。
 
 

◆勉強面

 
 
勉強面では、急に難しくなり量も増えてきます。
 
 
特に算数では、1つ、2つと実際のものに置き換えて数えられるような数字を扱っていた低学年のお勉強とは変わり、少数や分数など、実際に目に見えにくい抽象的なより難しいものに変わっていくのです。
 
 
1、2年生のときは計算問題や漢字の書き取りが中心なので、なんとかついていけたかもしれませんが3、4年生でつまづく子が多いのです。
 
 

◆生活面

 
 
「ギャングエイジ」とも呼ばれる時期で、友達との仲間意識が芽生えてきます。生活面では学校に慣れてくる頃です。
 
 
小学校3年生くらいから、学校生活に慣れてくる反面、行動が雑になり始めます。
 
 
これまで守れていたルールやできていたことができなくなってくることもあります。
 
 
例えばノートの字が汚くなったり、連絡帳も書かなくなったりすることも。そして大人に反抗的な態度をとることも見られてきます。
 
 
また、友達と自分との比較ができるようになるため、友達より自分ができないところを感じて自信を無くしたり、友達にできないことを指摘されてケンカやトラブルの原因になってしまうこともあるのです。
 
 
こういった9歳の壁は発達障害の子どもにとって、とても高い壁とも言えます。
 
 
 
 
発達障害・グレーソーンの子どもたちは特性による様々な苦手を抱えています。
 
 
人の気持ちが想像できないことで、お友達との関係性をうまく保てなかったり、抽象的なものの理解が難しいため、テストの点数が取れなくて勉強に自信を無くしてしまったり…
 
 
ですからお母さんの家庭でのサポートがまだまだ必要になってきます。
 
 
次項では、勉強面の壁が発達障害・グレーソーンの子どもにどんな影響を与えるかお伝えしますね!
 
 
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3.「9歳の壁×発達障害」の壁は、まさに高くて険しい壁!

 
 
勉強面も、3年生からは抽象的な思考や理解が求められるようになり、ボリュームも増加。急に難しくなります。
 
 
4年生になるとさらに難易度も高くなります。
 
 
ぐっとハードルが上がった勉強に
 
 
「宿題、面倒くさいなあ」
 
「勉強やりたくないなぁ」
 
 
という気持ちが芽生える子も多いでしょう。
 
 
「9歳の壁」の時期には定型発達の子でも勉強についていけない子、勉強に苦手意識を持つ子が増えます。
 
 
・勉強内容が一気に難しくなる
 
・理科、社会などの教科が増える
 
・6時間授業の日が増える
 
 
つまり、「難しい勉強」「たくさん」あり、しかも「長時間耐える」ことが出てきます。
 
 
今まですぐに解けていたのに時間がかかるようになり、単純に答えが出ない問題にイライラしてしまいます。
 
 
さらには6時間授業が増えてくるから、帰りが遅くなり疲れています
 
 
発達障害・グレーソーンの子どもは脳の発達に凸凹のために、長時間の集中が続かなかったり、疲れやすかったりします。
 
 
定型発達の子どもでも「9歳の壁」の高さにひるんでしまうのに、発達障害・グレーゾーンの子どもたちは、発達特性の苦手が「9歳の壁×発達障害」のように掛け算で効いてくるんです。
 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもたちは「9歳の壁」を定型発達の子どもたちよりもっともっと高く険しい壁に感じているでしょう。
 
 
そんなやる気がどん底まで落ちた子どもに、さらに追い打ちをかけるようにお母さんが
 
 
「勉強しなさい!」
「宿題しなさい!」
 
 
ガミガミ言ってしまう。
 
 
すると子どもも反抗的な態度をとって、さらにお母さんが怒る。
 
 
勉強をやる気がなくてダラダラしている
お母さんが注意する(イライラ)
反抗する
お母さんがさらに怒りだす(ガミガミ)
もっとやる気がなくなる
行動できないからもっと勉強ができなくなり苦手になる
 
 
これが、「9歳の壁」の時期あるある『勉強の負のスパイラル』です。
 
 
これが続くとどうなるかというと、
 
「どうせ僕はできない」
「僕なんてダメだ」
 
と、自己肯定感が下がってしまうのです。
 
 
 
 
勉強の難易度が上がるので定型発達の子でも小学校3、4年生は、学力の差が顕著になり始める時期。
 
 
子ども自身が自分を客観視できてくるので友達と比較して「できる」「できない」を認識し、多くの子どもが自己肯定感が下がり始める時期でもあります。
 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもは、「できないこと」や「マイナスなこと」を強く意識して悪い記憶として残しやすいので、自信を無くして行動できなくなってしまいます
 
 
とにかく自己肯定感を下げないように気をつけなければいません。
 
 
そこで、子どもの自己肯定感を下げないために大事になってくるのは家庭での対応です。
 
 
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4.「9歳の壁」を乗り超えるために大切な家庭での対応2つ

 
 
自信を失いやすい9歳の壁の時期の子どもは、家庭での勉強で自信をつけてあげることが大切です。
 
 
最も重要なのはお母さんの「言葉かけ」です。
 
 
「勉強しなさい!」
「遊んでばかりで、早く宿題しなさい!」
 
と、お母さんがガミガミ言っていると、子どもは勉強が嫌いになってしまいます
 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもの家庭での勉強の取り組み方で大切なポイントは2つです。
 
 

◆「スモール、スモールステップ」

 
 
9歳の壁の子のお母さんにまずしてほしいことは、発達障害・グレーゾーンの子どもをこまめにほめること。
 
 
3、4年生は学校での勉強が難しくなるので、宿題をするだけでもパワーが必要になってきます。
 
 
そのことをよく理解してあげてくださいね。
 
 
学校から帰ってきたら、まずは子どもだってゆっくりしたいはず。帰ってすぐに宿題に取りかかれなくてもOK!
 
 
「おかえり〜」
 
「おつかれさま」
 
「がんばってきたね」
 
 
と、まずは頑張って学校で過ごしてきたことを笑顔で褒めてねぎらってあげてくださいね。
 
 
また、お母さんは「宿題をするのは当たり前」と思っているので、宿題をする子どもを褒められなくなっているかもしれません。
 
 
けれど、その当たり前を褒めてあげて欲しいのです。
 
 
宿題に取り掛かったら、すぐに褒めてあげてくださいね。
 
 
1問やっただけで、ぼーっとして進んでいなこともあるかもしれません。それでもいいんです。
 
 
「1問やったんだね」
 
「勉強しているんだね」
 
 
と、見守りながらこまめに褒め
 
 
「スモール、スモールステップ」です!
 
 
お母さんの余裕を持った視点が大切になってきます。
 
 
 
 

◆子どもの行動を実況中継する

 
 
「指示」「命令」ではなく、
 
「ノート出したのね」
「プリントしているんだね」
 
と、子どもがやっていることをそのまま言葉に出して伝えてみてください。
 
 
イヤイヤ文句を言いながらでも、やっていればOK!
 
 
文句を言っていることはスルーして、あくまでもやっていることに注目してくださいね!
 
 
「○○しているね」と言われると、発達障害・グレーゾーンの子どもは「ちゃんと見てくれている」と感じ、安心します。
 
 
「頑張っているね」「よくやっているね」とお母さんが温かく見守ることで子どもは安心して勉強に集中できます。
 
 
このときくれぐれも、
 
 
「もっと綺麗に書きなさい!」
 
「まだ、おわらないの?」
 
「もっと、丁寧に!」
 
 
と、子どもの粗探しはしないでくださいね。お母さんのその一言で一気にやる気が失われてしまうからです。
 
 
これらの声かけをするときには必ずお母さんは「にっこり」「笑顔で」「優しく」言ってあげてくださいね。
 
 
これだけで、お母さんの褒め言葉が子どもの脳にグーンと届くようになりますよ!
 
 
小学校3、4年生は、勉強、学校生活、習いごととたくさんのことで、自分と他者の違いを意識し始める時期。
 
 
この年頃は「自分の力でやりたい、頑張りたい」という気持ちと、「まだまだ親に甘えたい」という思いの間で揺れ動いている時期です。
 
 
また、今までのように上手く甘えられなくなっています。
 
 
お母さんは、「9歳の壁」の時期で反抗的になっている子どもを大目に見て、温かく見守ってあげてほしいのです。
 
 
これから来る思春期・本格的な反抗期に備え、「9歳の壁」の今は、発達障害・グレーゾーンの子どもを見守りながら『肯定すること』を第一に接してくださいね!
 
 
発達障害・グレーゾーンの子の9歳の壁を乗り超えるにはこちらの記事を参考にしてくださいね。
 
 
 
発達障害・グレーゾーンの子の9歳の壁を乗り切る秘訣をたくさん公開しています。

 
 
執筆者:深井淳子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

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