集団が苦手な発達障害・グレーゾーンの子どもたち。小学校高学年になると、友達付き合いでつまずくことも増えてきます。学校行きしぶりの原因ともなるコミュニケーションの苦手は、お家でのお母さんとのコミュニケーションで変えられます! |
【目次】
1.発達障害・グレーゾーンの子どもたちの「コミュニケーション」の課題とは?
2.まずは、1番身近な「お母さん」とコミュニケーションの経験を積む!
3.やり方のポイント!一方通行の「指示」ではなく、会話のキャッチボールを楽しみましょう。
1.発達障害・グレーゾーンの子どもたちの「コミュニケーション」の課題とは?
新学期が始まってもうすぐ2ヵ月。学校で子どもたちがうまくやっていけているのか心配なお母さんもいらっしゃると思います。今日は小学校高学年の子の集団生活での課題のひとつ、「コミュニケーションのチカラ」についてお話します。
発達障害やグレーゾーンのお子さんで、集団生活でいまいち友達と噛み合わない、空気が読めない…お子さんのそんな課題が気になっている方にはぜひお読みいただきたい内容です。
もし、我が子のコミュニケーションの苦手が気になるお母さんがいたとしたら…こんな風に感じることはありませんか?
「人間関係を上手にするために大人数の集団に入った方が良い」
「もっと積極的にグループに入っていけばいいのに」…と。
でも、実は… 大勢の集団の中に入れば人間関係のスキルが磨かれるとはかぎりません!
発達障害やグレーゾーンといっても、さまざまなタイプや特性があります。ADHDのお子さんのように目立つことが好きなお子さんや、自分から人に関わっていこうとするお子さんは、集団で埋もれてしまうことは少ないかもしれません。
でも、埋もれもしないけどコミュニケーションが成功する訳でもなく、うっかりすると、空気を読まなかったりしつこくしすぎちゃって嫌われることがあります。
一方で自閉症スペクトラムのお子さんや学習障害のお子さんは、大人数の集団の中では目立つような行動は控えめになりがち。意識的に、静かに、目立たないように振舞っている子も多いんです。
発達障害やグレーゾーンの子どもたちの場合、集団にいたところで友だち付き合いの練習にはならないなんてことも起こります。ではこの先、新しい環境でやっていけるように、どのような人間関係の練習をすればいいのでしょうか…?
2.まずは、1番身近な「お母さん」とコミュニケーションの経験を積む!
それは「特定の一人と長く深く付き合うことで、経験を積む」ことでトレーニングするのです。
意外に感じるかもしれませんが、大人数の中で浅く広く何十人と付き合うよりも、少人数の中で深く人と接する経験を積むことが人間関係の力を育てることに繋がります。
その「深く付き合う特定の人」は、お母さんであってほしいのです。
まずは一番身近な人とコミュニケーションが成立する経験を積んでいき、それができたら2人目、3人目、と増やしていけばいいのです。
お母さんと上手く付き合えないまま思春期に入って自然と家族との距離ができると、そのお子さんは人間関係の成功体験がないまま友だち付き合いをすることになります。
だから、友だちができなかったり、過剰に適応して疲れてしまったり、「集団には入っているけど人との関係が深まっていかない」という壁にぶつかりやすいのです。
まずは母親との1対1の関係を上手に構築することが大事!それができたら、特定のお友達と深く長く付き合うステージに進む!
こうして深く付き合うことを通じて相手の気持ちに気づいたり、相手を思いやる気持ちが芽生えたり、自分の気持ちを抑えたり、トラブルを乗り越える力がつきます。
もし集団生活の苦手があるなら親子の1対1のコミュニケーションをしっかり積み重ねてください。
外で自信を失いがちな発達グレーゾーンの子どもたちだからこそ、自信を回復させてあげる安全基地が必要です。その安全基地が家であり、お母さんとの良質なコミュニケーションそのものなのです。
学校への行きしぶりがあるとつい学校との相談に注力してしまいがちです。でも発達グレーゾーンの子たちの困りごとはそれだけでは解決しません!「家」でのコミュニケーションが外の社会で頑張るチカラを左右します。
学校の困りごと、なんだけど家でしっかり専門的な対応をする、そんな「新常識」をお母さんには手に入れてもらいたいと思います!
3.やり方のポイント!一方通行の「指示」ではなく、会話のキャッチボールを楽しみましょう。
それでは具体的なやり方のポイントをお伝えしていきます。
生活の行動をあれこれ指示するだけのコミュニケーションではなく、お子さんの興味や関心を共有したり、お子さんに感動を与える仕掛けをしたりする、そんな積み重ねができているかもういちど振り返ってみてください。
お母さんたちのお話を伺っていると「家で、会話はたくさんしています。」 とおっしゃる方、結構多いです。
でもその中身を紐解いていくとほとんどが「指示」だったり…ということもあるのが現実。これでは一方通行になってしまうので、コミュニケーションの練習にはならないんですね。
言葉の選び方、表情の作り方、声のトーン…などを意識して、お子さんとの会話のキャッチボールが続くようなやりとりを重ねてみてください。
この人と話すと楽しいな!
驚かせたい!
喜ばせてあげたい!
○○してくれて嬉しい!
ちょっとムカつく時もあるけど 自分の気持ちを分かってくれる存在だな!
驚かせたい!
喜ばせてあげたい!
○○してくれて嬉しい!
ちょっとムカつく時もあるけど 自分の気持ちを分かってくれる存在だな!
こんな感情が子どもに湧いてくるコミュニケーションを意識してみてくださいね。
お母さんとのコミュニケーションの積み重ねが成功体験となって、学校や集団生活の中でのチカラに変わって行きますよ。
お母さんとのコミュニケーションの積み重ねが成功体験となって、学校や集団生活の中でのチカラに変わって行きますよ。
執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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