わが子の発達障害を疑ったとき、相談先が分からない、相談する勇気がないお母さんは意外と多いはず。3歳児健診での発達相談はその後の療育から小学校進学までの見通しを立てられる絶好のタイミングです。ADHDグレーゾーンの娘が3歳児健診をどのように活用したのかご紹介しますね。 |
【目次】
1.わが子は発達障害・ADHDかも?誰にも相談せずひとり考える日々
なんだかウチの子、他の子と少し違うのかな?
そう感じても、すぐに発達障害を疑って、どこかへ相談しようと思うお母さんはなかなかいないですよね?
特に子どもが小さいうちは、他の子どもと比べる機会も少なく、「子どもだからこんなものかな?」「気にしすぎかな?」と考えるのも自然なことです。少し不安に思いながらも相談に二の足を踏んでしまうお母さんはとても多いのではないでしょうか。
我が家には、発達検査で注意欠陥多動障害(ADHD)グレーゾーンの結果が出た娘がいます。
1歳頃から多動が目立つようになりました。
・車のチャイルドシートは5メートル走るごとに抜け出す
・保育園にお迎えにいくと毎日必ず園の隅にある学童まで逃亡する
・参観日では立ち歩いてふらふらとどこかへ行ってしまう
・外では常に手をつないでいないと弾丸のようにどこかへ飛んでいく
日常生活では常に事故やケガを心配しなければいけないくらい多動な反面、言葉の発達はとても早く、同じ月齢の子どもと比べてもしっかりしゃべるなと感じていました。
そのため、
・発達の遅れと考えたほうがいいのかな?
・年齢による多動なのかな?
・相談するほどの特性なのかな?
と保育園の先生にも十分に相談することなく、ひとりでどうしようか考えていました。
そんなときに市から届いた3歳児健診の案内。迷わず発達相談を申し込みました。
3歳児健診は相談するのに最適なタイミングだと思ったからです。
2.3歳児健診が発達障害を相談するタイミングに最適な理由
私のように子育てに不安を感じていても、自分から相談することを躊躇してしまうお母さんはたくさんいらっしゃると思います。
1歳2歳くらいだと、その特性が成長とともに自然と解消するものなのか?発達障害によるものなのか?判断に迷いますよね。
3歳になると、幼稚園に通い始めるなど集団生活をスタートさせるお子さんが増えます。先生からアドバイスがもらえたり、他のお子さんの様子を目にする機会が増えたりすることは、相談するかどうかの判断材料の1つになるでしょう。
一般的に発達障害に関する公的機関や病院の対応は時間がかかると言われています。相談や受診を希望する人に対して受け入れ先が少ないことが原因です。
その一方で、小学校入学に関するスケジュールは毎年決まっています。3歳児健診で相談すると、その後の対応まで一度に説明してもらうことができます。
わたしが住む市では、小学校入学の際に支援学校や支援級などを希望する場合、保育園年長の8月頃までに申請書を提出します。
しかし「8月頃まで」といっても、申請には発達検査の結果や医師の診断書なども必要になるため、実際はもっと前から動いていかなければなりません。
まだ3歳なのに小学校入学のことなんて考えられない!と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、発達支援はどんどん前倒しで行うのが基本!
子どもの発達の現状を知る機会を得て、後の就学に向けて公的機関とのつながりを確保することができるんです。
このような理由から、3歳児健診は発達相談に最適なタイミングといえるでしょう。
3.子どもの成長は待ったなし!早い対応で安心を手に入れよう
私は、娘の3歳児健診のタイミングで発達相談をし、発達検査を申し込みました。
わたしが住む市では申し込んでから最初の医師による問診をするまで約2か月待ちました。
さらに発達検査をするまでに1か月、そこからまたさらに発達検査の結果が分かるまでに1か月かかりました。
3歳児健診は9月の初めにあり、最初の療育が決まったのは年が明けて2月の終わり。なんと約5か月もかかってしまったのです!自治体によってはもっとかかるところもあるでしょう。
しかし、3歳児健診のタイミングで相談できたおかげで、保育園年中に上がる前に娘のサポート体制が整い、後の就学に向けてよいペースで備えることができそうです。
このくらいで相談していいのかな、と迷っていませんか?
子どもの発達に不安を感じながらも、まだまだ就学までに時間があるなんて考えていませんか?
相談を躊躇する理由はお母さんによって違いますよね。
でも、子どもが一番安心できる未来を選択をしてあげたいと思う気持ちは、どのお母さんにも共通なのではないでしょうか。
少しでも発達について心配なことがあれば、相談することでその後の方向性が見えてくることもあります。
今相談しようかどうか迷っているお母さん、子どもは日々成長します。同じ日々を過ごすなら、少しでも早く動き、お子さんの未来に備えて準備をしてあげたいと思いませんか?
これから3歳児健診を控えているお母さんはぜひこのタイミングを活用してみてくださいね!
わが子の発達が心配なお母さんの参考になる情報がそろっています
執筆者:宮千明
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)