お子さんが境界知能や軽度知的障害と診断されて将来に不安を感じていませんか?正しい関わり方で子どもの脳は育てることができるので、境界知能も軽度知的障害の子どもも伸びるのです。将来の自立を叶える脳の育て方をお伝えします。
【目次】
1.軽度知的障害と診断!娘の将来が不安だった
2.境界知能と軽度知的障害とは
3.将来の不安が解消!脳は発達させられる
4.境界知能・軽度知的障害の子が伸びる!自立を叶える脳の育て方
◆できていることに声かけをする
◆先生と連携をとる
1.軽度知的障害と診断!娘の将来が不安だった
お子さんが突然、境界知能や軽度知的障害と診断されて、将来に不安を感じていませんか?
その不安を解消するたった一つの方法があります。それは、お子さんが将来自立できる脳の育て方をお母さんが知ることです。
子どもが将来自立できるのかわからない、子どもをどうやって育てていけばいいかわからないという、わからないことが不安の正体です。
そのため、どう育てたら良いかの軸をお母さんが手に入れることができれば、不安を解消することができます。
こちらの記事では、私の娘が軽度知的障害と診断された経験をもとに、境界知能や軽度知的障害の子どもが伸びる脳の育て方についてお伝えします。
娘が軽度知的障害と診断されたのは小学1年生のときです。
学校で担任の先生から、勉強についていけないと指摘を受け、発達検査を受けてみたら、軽度知的障害域のIQだということが分かったのです。
保育園の頃まで、特に発達について言われることがなかった娘。
お兄ちゃんは特に字の書き方を教えなくても自然に覚えたけど、この子は文字に興味ないなあとは感じていました。
この子はちょっとお勉強が苦手なタイプなのかも…。
会話もつたないところはあるけど、個性の範囲かなと思っていました。
ところが、まさかの知的障害域のIQ。
発達検査の結果を聞いて、どん底に落とされたような絶望的な気持ちになりました。
そして「障害」という言葉があまりに衝撃的で、その場では呆然として受け入れることができませんでした。
発達検査の結果を聞いた帰り道、私は20ウン年の会社員生活にピリオドを打つことを決めました。
後悔と申し訳ない気持ち、自責の念でいっぱいでした。
この子はもう小学生だけれど伸びるのだろうか。
手遅れなんじゃないだろうか。
私が悪いんだ、軽度知的障害なんて母親のせいなんじゃないか…
という気持ちが沸き上がりました。
仕事なんてしている場合じゃない…
真っ暗闇に落とされたようなどん底の気持ちの私は、娘をどう育てていったらいいかヒントをつかむため、その日から軽度知的障害や境界知能についてネットを検索し、本を読みまくる毎日が始まりました。
2.境界知能と軽度知的障害とは
境界知能や軽度知的障害は知能検査結果の数値により分類されています。
一般的にIQ85~115が平均的とされ、IQ50~69が軽度知的障害、平均と軽度知的障害の間のIQ70~84が境界知能とされています。
一方、発達障害は自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、限局性学習症(LD)があります。
ASDやADHDは知的障害と併存していることもありますし、知的障害だけ単独であることもあります。
LDだけは知的発達に遅れがなく、読む、書く、話す、計算する、推論するなどの一部の機能に著しく困難がある状態とされてるため、知的障害と併存することはありません。
知的障害や境界知能も含めた発達障害は生まれつきの脳の機能障害です。
親の子育ての仕方のせいであるとか、お母さんが十分子どもを相手していないからとか、愛情不足だからという訳ではないのです。
3.将来の不安が解消!脳は発達させられる
境界知能や軽度知的障害のお子さんの将来において不安な要素は、わが子は自立できるのだろうかということではないでしょうか?
子どもの脳を発達させることができれば、将来の可能性も広がりますし、自立を叶えることにもつながります。
当時の私は娘が軽度知的障害と診断されてからはどうしたらいいのか不安でいっぱいでネット検索する日々でした。
そんな中、たどり着いたのが「発達科学コミュニケーション」(略して「発コミュ」)です。
ネットで発コミュに出会った私はすぐに吉野先生に個別相談を申し込みました。
とにかく心配でたまらない私は娘の将来について聞きました。
すると、
・脳を発達させればできることが増える!
・今は学校もいろいろあり将来の選択肢もある!
・どんな子でもしっかりサポートできれば必ずその子なりに伸びる!
と、こんな話をしていただけました。
「軽度知的障害」
「将来はどうなる」
「親のせい」
「いったいどうすればいい?」
こんな言葉が頭の中でぐるぐる回り失意のどん底にいた私に、希望の光が見えました。
発達検査の結果を聞いたときの私は、発達障害や軽度知的障害は一生このままじゃないかと誤解していました。
娘は成長するんだ!私は娘の脳を発達させたい!
すぐに発コミュの上級講座に申し込み、リサーチャーとして学ぶことにしました。そして、2021年8月から発コミュの学びを届けるトレーナーとして活動を始めました。
すると発コミュを実践すると、軽度知的障害の娘は驚くほどに成長していったのです。
お母さんが子どもの将来に不安を感じたまま子育てをしていると子どもの成長にも影響を与えます。
その一方でお母さんが子どもの将来に希望を持ち子どもの可能性を信じて子育てするとお子さんは想像以上に成長していくのです。
そしてお子さんの将来の可能性も広がり、自立にもつながっていきます。
お子さんが境界知能や軽度知的障害でどうすればいいと感じているお母さんは今すぐ行動を起こしてみてくださいね。
4.境界知能・軽度知的障害の子が伸びる!自立を叶える脳の育て方
境界知能や軽度知的障害の子どもはお母さんや周りの大人が正しい関わり方をすることで驚くほど伸びるのです。
子どもの将来の自立を叶えるために、毎日の生活の中で今すぐに簡単にできる方法があるので、ぜひやってみてくださいね。
◆①できていることに声かけをする
境界知能や軽度知的障害の子どもの将来の自立につなげるためには、自信を育み、できることを増やすことが大切です。
そのためには、子どもの苦手やできないことに目を向けるのではなく、できていることに目を向ける、そして褒めることです。
特別なことができたから褒めるのではなく、日常の中で、すでにできていることに対して、歯磨きできたね、お着替えできたねなどと、言葉にして伝えていくのです。
娘ができていることに対して「できたね」と声かけを行うようになり、私自身が娘はたくさんできていることがあると気が付くようになりました。
そして、「この子は伸びる!IQでは計れない良いところがたくさんあって、将来が楽しみ!」
そんな前向きな、娘を信じる楽観的な気持ちが出てきました!
また、娘がなにか言おうとして言い出せないときも、考えている時間こそ、脳が発達しているときなんだと捉えることができるようになりました。
新しい知識や価値基準を得ることでイライラせずに子どもが自分から話し出すのを待つことができるようになったんです。
子どもの脳を育てることをベースに考えると、自分が子どもに対し行動をする判断の軸ができます。
特に発達障害は脳の機能障害ですから、脳機能を育てることをベースにすると困りごとも減るし、得意なことがさらに伸びます。
このように私が娘に対するコミュニケーションを変えていくと、娘にできることが増えて自信もついていき笑顔が増えて、よく話をしてくれるようになりました。
◆②先生と連携をとる
先生と連携をとることで、家庭だけでなく園や学校でも、子どもを発達させる関わりをしてもらうことができ、子どもがより成長できるようになります。
お母さんが我が子の発達の専門家になり、子どもの気持ちや困りごとをどうやったらラクにできるのかを先生など周りの支援者に伝えていきます。
先生と連携をとることで、園や学校でも子どもにあった支援をしやすくなります。
例えば、娘は運動会のダンスの振りを覚えられなかったことが原因で登校しぶりをしていたことがありました。
先生に、登校しぶりの原因を伝えたところ、娘が楽しく練習も頑張っていると思っていてまさかダンスが覚えられないことが登校しぶりになっているとは気がついていなかったことがありました。
娘の気持ちを伝えることで、先生も支援級で本人が自信がつくまで練習するというサポートをしてくださり、全体での練習にも自信を持って参加できるようになりました。
このように先生に娘の気持ちを伝えたり連携して橋渡しをして娘が簡単に取り組みやすい課題に設定し直してもらうことで、不安を解消して安心して過ごすことができるようになります。
その結果、娘は参加を拒んだり、登校しぶりをすることがなくなりました。
娘は2年生からは支援学級へ転籍しましたが、先生が娘のことを理解して関わってくださることで、娘は苦手な勉強や工作にも積極的に取り組むようになり、一歩ずつですが着実に成長しています。
娘は不器用で苦手だった絵も最後まで描き切ることができてコンクールで入賞することができ、大きな自信になりました。
家でも園や学校でも子どもを伸ばす支援がうまくいくと、子どもはどんどん成長することができます。
先生からも「本当にこの1年の娘さんの成長は目を見張るものがありました。私もお母さんと娘さんのサポート方法をお話できてありがたい限りでした。」という風に言っていただきました。
お母さんがしっかり学んで知識をつけて実践し子どもの成長を感じることで、自分にも子育てにも自信が持てます。
「子どもの脳の発達に良いことをする」という子育ての軸で子どもを成長させていきたいですね。
子どもたちの明るい将来のために、ぜひ私たちと一緒に発達科学コミュニケーションを学んでみませんか?
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執筆者:笹原みらい
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)