【海外 学校情報】教員の異動がない!?ところ変われば教育も変わる!台湾の学校教育事情

パステル総研には海外で発達障害・グレーゾーンの子育てに奮闘しているライターもいます。日本とは異なる子育て環境は驚きの連続!今回は、台湾在住6年の発コミュリサーチャーが現地の学校教育についてレポートします。
 

【目次】

 

1.学校の先生の異動にドキドキしているお母さんへ

 
 
日本の公立学校では、先生の異動がありますよね。
 
 
しかもいつ異動になるのかは人それぞれ、先生ご本人にも分かりません。異動の発表がある毎年3月は先生も保護者も子どもたちもドキドキした日々を過ごします。
 
 
特に発達障害・グレーゾーンの子どもたちにとって、担任の先生が理解があるかどうかは重要問題!
 
 
「今年度はいい先生に巡り合えてよかったなぁ~!」とほっとしたのもつかの間、
 
 
○○先生が異動しちゃったらどうしよう…
 
お願いだから、うちの子が卒業するまでは異動しないでください!
 
 
という祈りにも似た気持ちを持ったことがある方も少なくないですよね。
 
 
 
 
今日はそんな祈りは無縁!なんと、教員の異動がない台湾の学校教育についてレポートします!
 
 
ところ変われば、教育も変わる。ぜひ視野を広げて、新しい価値観をゲットしていただけたらと思います。
 
 
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2.採用権限は校長!教員の異動もない!台湾の学校教育レポート

 
 
私は台湾に住んで6年になります。
 
 
みなさんもご存じの通り、台湾は日本の統治時代がありましたので社会インフラは日本に近いものがあり、日本人にとっては暮らしやすい場所の1つです。
 
 
公立学校も、小学校を「國民小學」、中学校を「国民中學」と言い、日本統治の名残が見られますが、教員のシステムは日本と大きく異なります。
 
 
私自身は子どもを日本人学校に通わせていますが、國民小学校に通わせている日本人ママや台湾人ママと話していると、驚きの連続でした!
 
 

◆教員の異動がない!

 
 
日本と台湾の事情で大きく異なるのが、学校の先生は異動がないことです。
 
 
詳しくは、「教育法」の第3章、第9条と第10条で規定されています。教師法-全國法規資料庫 (moj.gov.tw)
 
 
なんと書いているか要約すると、
 
 
・特定の場合を除いて、教員の初任・長期採用については、「教員審議委員会」を経て校長が任命する
 
 
・教員の任期は、初年は1年で更新、以降2年ごとの更新。3回以上更新した成績優秀者は、「教員審議委員会」の3分の2以上の委員の同意があれば、最長7年更新に変更できる
 
 
という内容になります。
 
 
つまり、台湾では教員の採用は学校単位で行われるため異動はないんですね。
 
 
先生方は、欠員募集が出ている学校それぞれに採用試験を受けに行くことになりますので、自分が希望した学校に勤めることができます。
 
 
何年契約かは先生によって異なりますが、教員審議委員会に承認され続ければ、定年まで同じ学校で勤めることもできます。
 
 
自治体の一括採用で、異動がある日本とは大きく異なりますね。
 
 

◆先生の採用・契約更新に保護者の意見が反映される

 
 
台湾の公立学校には、学校単位で「教員審議委員会」が設置されています。
 
 
先生の採用や契約更新については、この委員会の承認を経る必要があります。
 
 
とても大きな権限がある委員会ですので、「高級中等以下學校教師評審委員會設置辦法」という法律で、職務の内容だけでなく、委員になれる人の条件や報酬に至るまで運営について詳細に定められています。
 
 
この教員審議委員会の常任メンバーは、校長先生・保護者の代表・教員の代表。つまり、先生の採用について保護者の意見が反映されることが法律で認められているんです。
 
 
保護者の感情として、いい先生にはずっといてほしいし、嫌な先生は勘弁してほしい…というのが本当のところですよね。
 
 
実際に「あの先生は要りません!」とNOを突き付けられるかどうかは別として、保護者にそれができる権限が認められていることは安心ですよね。
 
 

◆先生の異動がないからこそできる!学校運営のメリット

 
 
今台湾では、公立学校ごとに特色のある教育が行われています。
 
 
例えば、体育に特化した学校、バイリンガルを目指して英語に力を入れる学校などさまざまです。
 
 
こういった学校ごとに特色ある教育ができるのは、教員の異動がなくノウハウを常に蓄積していけることも一因だと思います。
 
 
 
 
一方で、特色のある教育をするとなると、学校のトップである校長先生に権力が集まるのでは…という心配が生まれますよね。
 
 
國民教育法では、1つの学校に校長として在職できるのは1期4年、最長2期8年で満了と定められています。
 
 
その後は自治体の指示で別の学校に赴任しますが、「どうしてもこの学校でこの教育に力を入れたい!」という場合は、校長からいち教員のポジションに戻れば可能なのだそうです。
 
 
教員が異動しない状況で、4年もしくは8年に一度校長先生だけが変わるということで、「次の校長先生はどうなのかな…」という不安はつきもの。
 
 
子どもが入学するタイミングで、校長先生が在任何年になるかを気にするママはたくさんいます。
 
 
この辺りは日本と似ていますね!
 
 
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3.結論。教員の異動の有無は学校選択に影響しない!

 
 
このように、学校の先生の異動がない台湾。もしかしたら、「もし先生の異動がないのであれば、いい先生のいる学校に子どもを進学させたい」という気持ちになる方がいらっしゃるかもしれません。
 
 
実は、私は実際に「この先生がいるからこの学校に絶対に進学したい!」という話は聞いたことがありません。
 
 
学校ごとの特色が強い分、先生よりも学校そのものに魅力を感じるケースは多いと思いますが、台湾も日本と同じように学区があり、住んでいる地域の学校に進学するのが一般的。
 
 
特色のある教育をしている分、人気・不人気が出てきてしまう可能性があり、学区制は日本よりかなり厳格です。教育熱心な方は、子どもが2~3歳の頃から進学先を決めて、その学区に引っ越すケースも珍しくありません。
 
 
しかも、都市部ではマンモス校が多く、児童・生徒も先生も人数が多い!わが子にかかわる人以外、気にしていられないという事情があります。
 
 
「お子さん、どこの学校に行ってるの?」
「○○小学校よ~」
「あ、△△先生っていい先生らしいね!」
「そうなの?知らなかった!」
 
 
という会話はよくあります。
 
 
いい先生がその学校にいたとしても、我が子の担任になるかどうかは分からない。
 
 
担任の先生にならなければ、学校の規模が大きい分、全くかかわりなく過ごすケースが多いのです。
 
 
となると、先生の異動があるかないかが、子どもの学校生活に及ぼす影響はあまりないと言えるのではないでしょうか?
 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもたちにとっては、担任の先生との相性がとても重要になることは言うまでもありません。台湾でも、日本と同じように担任の先生としっかり連携したり、習い事や療育を活用して子どもの発達をサポートしたりすることはよくあります。
 
 
学校の運営方法は大きく違っても、個人単位でみると日本も台湾も大きな差はないと言えるかもしれませんね!
 
 
 
 
 
 
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執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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