発達障害のお子さんが、Youtubeばかり見ていてイライラしていませんか?もっとお友達と遊んでほしい、Youtube以外に没頭することを見つけてほしいと、思うかもしれません。でもYoutubeも利用の仕方次第では発達を加速させるのです! |
【目次】
1.発達障害の子が夏休みもYouTubeばかりではと、心配ではないですか?
発達障害のお子さんがYoutubeばかり見ていることにイライラしたり、不安になっているママはいませんか?
園や学校がある日々でも気になりますが、これから来る長い夏休みはさらに視聴時間が長くなりそうで気になりますよね。
せっかくの夏休みだから外で遊んでほしい、お友達と遊んでほしい、何か日頃できないことに取り組んでほしいなどと、親としては思ってしまいます。
ただ、コロナ自粛の影響でただでさえ旅行や外出を控えがちですので、家にいるとどうしてもYoutubeに頼ってしまいがちですよね。
何とかYoutubeの利用方法を工夫したいところです。
2.YouTubeをやめられなかったうちの子の話
実は、私も子どものYoutubeに悩まされていました。
6歳の子どもは、一度見せてしまってからYouTubeのとりこに!園への行き渋りもあったため、家にいるときはほとんどYoutubeがついているようになってしまいました。
子どもがおもちゃを遊んで紹介する動画や、テーマパークの内容を紹介する動画、料理動画などをよくみていました。
私は、とにかくYoutubeの時間を減らしたいと思い、制限しようとしたりもしましたが、制限しようとすればするほど、子どもは固執するという逆効果でした。
園への行き渋りやコロナ自粛の影響で、刺激のない生活を送りがちな子どもの好奇心を他で満たしてあげることはできず、やむを得ず見せている感じでした。
今では、コロナによる行動の制限も少しずつ緩和し、園への行き渋りも解消したため、家にいる時間自体が減ったことで、自然とYoutubeの視聴時間は減っています。
その中で感じたことは、Youtube自体が悪いというわけではなく、子どもの好奇心を満たすことができているかが大事なのではないかということです。
コロナによる自粛や園への行き渋りで好奇心が満たせずにいた時には、子どもにとって、Youtubeが好奇心を満たしてくれるものだったのです。
ですので、そこでさらにYoutubeを制限していたら、子どもの好奇心や興味を満たすことができず、子どもの発達の観点からもあまりよい状態とは言えなかったのではと思うようになりました。
今は、Youtubeが全面的によいものとまではいいませんが、そこから得られる情報には、子どもにとって有益なものもあるのではないかと感じています。
3.YouTubeの有益な面に目を向けよう!
Youtubeには子どもにとって有益な面もあるということを書きましたが、具体的に私が感じたことと、脳の発達の観点からみてみます。
まずは、有益だと感じた点です。
◆遊び方の幅が広がる!
遊び方については、実は、自分流だったり家庭流だったり、園流だったりして、パターン化してしまうことが多いように思います。
動画を通じて、同じおもちゃでも違う遊び方があることで刺激を受けるようです。
また実際に、自分では選ばないようなおもちゃで遊んでいるのを見て、自分でも買ってみたらはまったということもよくありました。さらに、工作の紹介動画は大好きで、同じものを真似て作るのが楽しいようでした。
◆兄弟体験ができる!
うちは一人っ子なので、現実に兄弟間で遊ぶということを体験できないのですが、Youtubeで兄弟で遊んでいる動画をみて、兄弟ってこんな感じなんだという学びをしていたように思います。
◆色々な環境を疑似体験できる!
Youtubeの動画は家庭でとられているものが多いので、他の人の家の中がみられますよね。コロナ感染拡大もあり、なかなかお友達の家に遊びに行く機会もない中で、自分の家とは違った環境で過ごしている人を見るというのも、子どもにとっては刺激的なようです。
「ずいぶん広いお家だね」「庭に滑り台があるんだって~」などと言いながら、いろんな家があるんだということを感じていると思います。
この時期、なかなか海外にもいかれませんが、海外に住んでいる方の動画をみることで、「ここは●という国だよ~」「ママ行ったことあるんだよ~」などと、子どもとの話も弾みます。
◆習い事のきっかけがつかめる!
ピアノの発表会の動画をみたときに、「自分も発表会に出てみたい」と意欲が出たようで、そこから家で自分から練習するようになりました。同年代の子が活躍している動画には、やはりかなり刺激を受けるようです。
◆料理の楽しみが広がる!
料理動画をよく見るのですが、いわゆるテレビの料理番組と違い、子どもが自宅キッチンで作っていたりするので、親近感がわき自分もできそうという気持ちがより強くなるようです。
実際に、カレー、ピーマンの肉詰め、キャラ弁など色々とチャレンジするきっかけになりました。
次に、脳の発達の観点から、Youtubeを利用する意味を考えてみます。
パステル総研の様々な記事でも紹介されている通り、発達障害による様々なことの苦手さは、苦手なことを担当している脳の部分の発達の未熟さによるものと考えられています。
つまり凸凹している部分の脳の発達を促すことで、得意を伸ばしたり、苦手さを軽減したりできるのです。
そして、脳を発達させるためには、子どもが脳を使って”行動”することが必須です。さらに、子供が脳をつかって行動するためには、本人の好きなことを利用するのが早道でした。
そこで、Youtubeの登場です。
Youtubeをみているだけでは、脳をつかって行動することにはなりません。子どもが実際に動く、行動することにどうつなげられるかがポイントになります。Youtubeでみていることを、それだけで終わりにせず、行動につなげる工夫をしてみるということです。
Youtubeをみているということは、見ている分野に興味があって、それを実際にやってみたり自分の生活に取り入れることができるはずです。実際にやってみることで、脳を使うことになり、発達を促進しますし、少なくともその時間はYoutubeから離れることができます。
Youtubeは見るだけで終わらせない!というのがポイントです!
4.どう利用するのが得策?
Youtubeを制限するという方向ではなく、Youtubeを利用して、実生活でできることを増やすという考え方がポイントでしたが、具体的にどうすればよいでしょうか。
例えば、料理動画をみたら、実際に作ってみることに時間を使う、おもちゃやテーマパークの動画をみたら、実際に使ってみる、行ってみることに時間を使うことです。
「ゲームの動画ばかりみているから、実際にやってみると言っても結局ゲームをするだけになってしまう、、」という場合もあるかもしれません。
その場合でも、例えば、ゲームに関する本を読んでみたり、キャラクターについて調べてみたり、ゲームのイベントに参加したりと、Youtubeをみる他にやることを探してみるとよいと思います。
特に小さいうちは、親が一緒になって、Youtubeから離れてどのような興味関心を広げてあげられるかがポイントですね!
Youtuberが子どものなりたい職業に入ってくる時代です。Youtubeをうまく利用する方法を、小さいうちから親が一緒に探っていくのもよいかもしれません!
子どもの興味関心を広げるためのツールとしてYoutubeを賢く利用し、子どもの発達を促していきましょう!
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執筆者:三島希実
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)